同胞の保護か中国への配慮か、板挟みになるカザフスタン
2018.08.27
同胞の保護か中国への配慮か、板挟みになるカザフスタン

ニューズウィーク日本版 / 2018年8月27日 14時0分

<中国・新疆ウイグル自治区の少数民族弾圧に反対する世論に押されて、カザフスタンで異例の判決が下されたが......>

 中国西部の新疆ウイグル自治区に隣接するカザフスタンで、予想外の判決が注目を集めている。被告は新疆ウイグル自治区からカザフスタンに不法入国したカザフ系中国人のサイラグル・サウイトバイ(41)。裁判所は8月1日、サウイトバイに執行猶予付きの有罪判決を下した上で、彼女の身柄を中国側に送還せず、亡命申請者として国内にとどまることを認めた。

 新疆ウイグル自治区では近年、ウイグル人を中心とする少数民族にイスラム教や独自文化を捨てさせ、中国共産党への忠誠を誓わせるための「再教育キャンプ」が多数作られているとされる。サウイトバイはそうした施設の1つで収容者に中国史を教えるよう強いられ、機密文書などに触れられる立場にあったという。

 中国側は彼女の強制送還を求めていた。しかし強制収容施設での人権侵害の実態を裁判で赤裸々に語ったサウイトバイが送還されれば身に危険が及ぶとして、カザフスタンでは送還に反対する世論が高まっていた。

 判決後、カザフスタン国内にいる夫と子供と再会したサウイトバイは、支持者の前に姿を見せて喜びをあらわにした。ただし、歓喜の時間は「24時間続かなかった」と、彼女は言う。中国当局が新疆ウイグル自治区内で彼女の姉妹と2人の友人の身柄を拘束したのだ。

 新疆ウイグル自治区では伝統的にイスラム教徒のウイグル人が多数を占めていた。だが、中国当局が長年かけて推し進めた漢人の大量入植によって、ウイグル人は人口の半分以下に減少。漢人によるウイグル人への抑圧が問題視されてきた。

 事態が一段と悪化したきっかけは、16年に強硬派の陳全国(チェン・チュエングオ)が同自治区党委員会書記に任命されたこと。陳は多数のウイグル人を強制収容施設に収監し、少数民族弾圧の波は同自治区内に暮らすカザフ系やキルギス系住民にも及んでいる。

強く出られない周辺国

 弾圧の実態が知られるにつれて、欧米諸国を中心に世界各地で大規模な抗議運動が行われるようになっている。カザフスタンやキルギス、パキスタンといった新疆ウイグル自治区の周辺国でも反中国感情が高まっており、多くの国民が同自治区に暮らす親族や同胞の安全と、家族との再会を強く求めている。

 周辺国の政府にとっては悩ましい状況だ。圧倒的な力を持つ中国の内政について、各国政府は強い態度には出られないでいる。中国との関係に国の未来が大きく左右されるのだから、それも無理はない。カザフスタンも「一帯一路」戦略の恩恵にあずかる。

 サウイトバイの判決も当初は世論に支えられた勝利とみられていた。人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのマイヤ・ワングは「カザフスタン当局が中国に歯向かえる」ことを示した判決だと評価した。

 しかし、その後の展開には不穏な空気が漂っている。サウイトバイの姉妹と友人が拘束されたことだけではない。判決の1~2日後から、サウイトバイは自身の弁護士によって報道陣を含むあらゆる人との接触を禁じられ、3カ月~1年かかる難民申請が認められるまで誰も彼女に近づけないという。さらに、サウイトバイの自宅に何者かが侵入した痕跡も報告されている。

 サウイトバイの判決は確かに小さな勝利だったかもしれない。だが中国の影に怯える国々で経済的利益よりも基本的人権が優先される日が訪れるのは、まだ先のことになりそうだ。

From Foreign Policy Magazine

<本誌2018年8月28日号掲載>


ジーン・ブーニン
2018.08.27 16:53 | 固定リンク | ニュース
日本の国防費は横ばい 中国国防費は予算案で3・7倍、5倍近くの見積もりも
2018.06.29
2018.3.5 20:21更新

日本の国防費は横ばい 中国国防費は予算案で3・7倍、5倍近くの見積もりも 



 中国が国防費を急伸させているのに比べれば、日本の防衛費は横ばいに等しく、自衛隊は中国軍に対して相対的な能力低下を余儀なくされている。

 日本の防衛費を当初予算(米軍再編関連費を除く)でみると、平成14年度に4兆9392億円を計上した後は10年連続で減額。25年度以降は毎年増額され、30年度予算案は4兆9388億円となったが、過去の水準に戻ったにすぎない。防衛省幹部は「予算が増えたといっても今まで怠けた分を多少、取り戻しただけ。借金返しにも足りない」と話す。

 中国政府が発表した2018年度国防費予算案(約18兆4千億円)は日本の3・7倍。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は、16年の中国の国防費が日本の5倍近くになったと見積もっている。

 予算の差は戦力にも表れている。中国軍の近代的な水上艦艇は01年で約15隻だったが、17年には54隻まで増やし、海自の護衛艦47隻を超えた。「第4・第5世代」に区分される現代的戦闘機も中国は同じ期間に100機以下から約800機まで増やし、空自(約300機)を大きく超えた。

 北大西洋条約機構(NATO)は国防費を国内総生産(GDP)比「2%以上」とする共通目標を掲げ、24年までに加盟29カ国中15カ国が達成の見通し。日本は1%の横ばいが続いており、「NATOの目標に倣うべきだ」(自民党国防族)との声が上がる。(千葉倫之)
2018.06.29 21:00 | 固定リンク | ニュース
GPSがないPCで現在地を特定できる理由
2018.06.27

GPSがないPCで現在地を特定できる理由


6/26(火) 7:05配信

ITmedia NEWS



GPSがないPCで現在地を特定できる理由


船舶などでは欠かせないものです


 こんにちは。日本HPで製品企画を担当している白木智幸です。皆さんはPCのブラウザでマップを開いたときに、現在地が表示されてびっくりした経験はないでしょうか。GPSを搭載しているスマートフォンなどでは当たり前の機能ですが、「PCでも現在位置が分かっちゃうの?」と不思議に思った方もいるかもしれません。今回はそんな素朴な疑問に切り込んでみたいと思います。

【画像】GPSがビルの影に弱い理由

●おなじみの「GPS:グローバル・ポジショニング・システム」とは

 現在位置を特定する仕組みといえば、GPSを思い浮かべる方が多いはずです。もともと米国の軍事用途に開発されたといわれていますが、実際、スマートフォンはおろか、フィーチャーフォンの時代以前からGPSはは民生機などに組み込まれ、一般の人にとっても身近な存在となりました。

 まるでスパイ映画のように、ジャングルの奥地でも太平洋上でも、基本的に空が見渡せる場所であれば、地球上どこでも居場所を特定できる素晴らしいものです。

 GPSは、地球上を周回する人工衛星から送られる「衛星の位置情報」と「その位置情報を含む電波を発した時刻」を使って自身の位置を特定します。1度に4つ以上の人工衛星から電波を受信することで、現在位置(緯度、経度)を割り出すのです。

 少し余談ですが、一般相対性理論で解説されているように、地球上と宇宙空間は重力が異なり、後者はわずかに時間が早く進んでいます。正確な時計を使っていても必ず誤差が生じるため、人工衛星は時計の誤差を自動的に修正しながら運用しているそうです。こんなストーリーから、私はGPSにちょっとロマンを感じてしまいます。

 さて、GPSで得られる情報は緯度と経度だけです。この数字をネットから取得した地図に当てはめることで、私たちユーザーは便利に見やすく使えるようになります。

 ちなみにGPSにはA-GPSといって、「携帯の基地局から送られる衛星軌道データとGPSの時刻信号を組み合わせて位置を割り出すタイプ」と、「衛星から送られてくる衛星軌道データとGPSの時刻信号を利用するスタンドアロン」の2つがあります。

 スタンドアロンの場合は、電源を入れてから最初の測位を完了するまでに時間はかかりますが、ネットにつながらない圏外でも位置を割り出せます。A-GPSの場合は、携帯基地局からGPS測位に必要な衛星軌道データを高速に得られるので、電源を入れてから素早く測位できるのが特徴です。

 登山や航海にも欠かせないGPSですが、弱点もあります。

●GPSの弱点は……都会?

 スマートフォンのカーナビアプリを使っていてトンネルや高架下に入ったとき、マップに表示されていた自車のアイコンが前に進まなくなった経験がありませんか? 衛星が発する電波は、地下、高架下、建物の中、ビルの影には届きにくく、上空がひらけている場所でなければその力を発揮できません。シンプルに言えば、GPSは「都会が苦手」なのです。

 カーナビ専用機の場合はGPSから位置情報が得られないとき、クルマの車速信号やジャイロセンサー、加速度センサーによる方向、傾き、速度といった情報によって位置を特定し続けます。

 PCの場合、屋内で使う用途が比較的多いはずですから、積極的にGPSが活用される場面は限られるでしょう。PC市場を見渡しても、GPSを内蔵したPCはほぼ見かけません。では、どのようにしてPCは現在地を取得できるのでしょうか。

●PCが現在地を取得する方法はさまざま

 実は、PCやタブレットもカーナビと同じようにGPSが頼りにならない場面(=搭載していない)では、Wi-Fi、携帯電話基地局の位置情報、ネットワークのIPアドレス情報を使って現在地を特定しています。

 なぜWi-Fiで位置情報が分かるかというと、GoogleやAppleといったプラットフォーマーが、Wi-Fi機器固有のMACアドレスと位置情報がひも付けられたデータベースを構築しており、それを参照できるからです。この情報は頻繁に更新されており、とても正確です。

 Wi-Fiや携帯基地局の電波は届く範囲が限られているので、ユーザーがその範囲内にいることを推測できます。また、Wi-Fiはビルや建物の中、地下など、GPSが使えない場所でも大いに役立ちます。

 特にWi-Fiの電波は携帯基地局と比べてもあまり遠くには届きませんから、より正確な位置を特定できるというわけです。

 IPアドレスは、プロバイダーの所在地情報から大まかな位置情報を割り出せます。地域に密着した内容のWeb広告を表示するような用途に活用されています。

 これらの位置情報は「Geolocation API」として、アプリやブラウザ経由で開発者が利用できます。GPSの位置情報が得られなくても現在地に応じたコンテンツを表示するなど便利に使えます。

 では、「GPSの存在意義は?」と疑問に思われる方もいるでしょう。それは、なんといってもその正確性です。衛星からの電波が取得さえすれば、最も正確に現在位置を割り出せます。

 働き方改革によってモバイルPCを持ち出す機会がどんどん増えていきます。そんな中で位置情報も仕事の効率化やセキュリティといった目的で活用が進むでしょう。そんなときに位置情報の取得手段としてどういったものを検討すべきか、参考になれば幸いです。
2018.06.27 10:40 | 固定リンク | パソコン
プリンスホテル、約12万5千件の個人情報流出
2018.06.27
 プリンスホテルは、自社の予約サイトに不正なアクセスがあり、クレジットカード情報を含むおよそ12万5千件の個人情報が流出したと発表しました。

 プリンスホテルによりますと、今月15日と17日に自社の外国語の予約サイトを運営する会社のサーバ-に不正なアクセスがあり、名前や電話番号など合わせておよそ12万5千件の個人情報が流出しました。このうち、およそ6万7千件についてはクレジットカードの情報も含まれているということです。

 流出したのは英語や中国語のサイトからプリンスホテルの予約をした人の情報で、日本語の予約サイトからの情報流出は確認されていません。これまでに個人情報を悪用されるなどの被害の情報は入っていないということです。

 サイトを運営する会社では他のホテルの予約サイトでも個人情報の流出が確認されていて、プリンスホテルを含め国内合わせて401のホテルでおよそ32万6千件に上るということです。(26日18:31)

最終更新:6/27(水) 5:12
TBS系(JNN)
2018.06.27 10:39 | 固定リンク | ニュース
ネアンデルタール人、集団で狩り 獲物に忍び寄りやりで突く 研究
2018.06.26

ネアンデルタール人、集団で狩り 獲物に忍び寄りやりで突く 研究


6/26(火) 11:16配信

AFP=時事







ネアンデルタール人、集団で狩り 獲物に忍び寄りやりで突く 研究


12万年前のシカの骨に残された傷の痕跡。ネアンデルタール人がやりを使い殺したと考えられている(2018年6月25日提供)。【翻訳編集】 AFPBB News


【AFP=時事】旧人類ネアンデルタール(Neanderthal)人は、集団的狩猟の緻密な戦略を駆使できたことが、ドイツで見つかった先史時代の動物の骨の分析で分かったとの研究結果が発表された。ネアンデルタール人につきまとう粗野な野蛮人というイメージとは正反対の結果だという。

【関連写真】ネアンデルタール人の上顎骨の化石
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 米科学誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology and Evolution)」に発表された論文によると、12万年前のシカ2頭の骨に残された傷の痕跡が、獲物に忍び寄って殺すために武器が使われたことを示す最古の「決定的」証拠を提供しているという。
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 今回の研究では、顕微鏡撮像技術と打撃の衝撃を調べる再現実験により、少なくとも1つの打撃痕が低速で動く木製のやりで刻まれたものであることが確認された。
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 独ヨハネス・グーテンベルク大学(Johannes Gutenberg University)の研究者ザビーネ・ゴージンスキ・ウィンドヒューザー(Sabine Gaudzinski-Windheuser)氏は、「今回の結果は、ネアンデルタール人が動物のすぐ近くまで接近し、やりを投げるのではなく、動物に突き刺したことを示唆している」とAFPの取材に説明。「このように対決的な方法で狩猟を行うには、綿密な計画と慎重に身を隠す行動、そして狩りに参加する人々の間の密接な協力関係が不可欠だった」と続けた。
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 約30万年前から欧州に住んでいたと考えられているネアンデルタール人は、3万年前に絶滅。現生人類に取って代わられた。
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 ホミニン(ヒト族。類人猿を除く現生種と絶滅種の人類を表す用語)が武器を用いた狩りを始めたのは、50万年以上前だった可能性が最も高い。英国とドイツで発見された30万~40万年前の木製の棒は、知られている中で最古のやりに似た道具で、獲物を殺すために使われたと考えられている。だが、この棒がどのように使われていたかに関する物的証拠はなく、科学者らの議論は推測の域を出ないままだった。
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■決定的証拠

 ドイツのノイマルク・ノルト(Neumark-Nord)遺跡での最新の発見により、この議論の不確かな部分が取り除かれたと、ゴージンスキ・ウィンドヒューザー氏は指摘する。「やりの使い方に関する限り、よく知られた『決定的証拠』と適合する『犯行場面』が今回の研究でついに得られた」
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 1980年代からノイマルク・ノルト遺跡で行われている湖岸の発掘作業では、アカシカやダマジカ、ウマやウシなどの大型哺乳動物の骨が多数発見されている。
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 また、同じ発掘調査では数千個に及ぶ石器が見つかっており、13万5000年~11万5000年前の間氷期の当時は森林環境だったこの地域に繁栄したネアンデルタール人の集落が存在したことを裏付けている。
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 今回の調査対象となった古代のシカの骨は20年以上前に出土したものだが、どの傷が致命傷になったか、どのような種類の武器が使われたか、やりは遠くから投げたのか、それとも至近距離から突き刺したのかなどの謎の解明に最新技術が助けになった。【翻訳編集】 AFPBB News
2018.06.26 15:15 | 固定リンク | ニュース
「たばこはストレス解消になる」は誤解!…「正当化」の思考を断つ
2017.12.26
 好きだから吸う。ストレス解消だ。喫煙は文化。医者は騒ぎすぎ、吸っても長生きの人がいる――。そんな考えにしがみつき、たばこをやめられないのが「心の依存」だ。

 岡山済生会総合病院内科診療部長の川井治之さんによると、心の依存は「人は自分を正当化する方向へ考えを変える」という、考え方の悪いくせが原因だ。

 体に悪いことを知りながら、自分は吸っている。そんなちぐはぐな状況をなくそうと、たばこと病気の関係を過小評価したり、たばこの効能を信じたりする。

 典型的なのが「たばこはストレス解消になる」という誤解。喫煙は血管収縮、血圧上昇、低酸素状態などを引き起こし、体にとってはストレスだらけだ。ストレスが解消されたように感じるのは、ニコチン切れによる禁断症状のストレスが、たばこを吸って補われているに過ぎない。

 「好きで吸っている」というのも、ニコチン依存を認めたくない悪いくせの表れだ。川井さんは「正しい知識を身につけ、自分の考え方のくせに気付き、謙虚に向き合って」と話す。

 家族も「臭い」「嫌だ」と敵対せず、「長生きしてほしいから心配」と寄り添う姿勢が大切だ。孫の誕生や体調不良などで本人が禁煙を意識した時、寄り添ってくれた家族の存在が効いてくる。川井さんは言う。「禁煙は究極の健康法。たばこへの依存を卒業することで、たばこに奪われてきた人生を取り戻してほしい」(森井雄一)
2017.12.26 16:37 | 固定リンク | ニュース
護衛艦「いずも」空母化…離島防衛の拠点に
2017.12.26
 政府は、海上自衛隊最大級の護衛艦「いずも」を、戦闘機の離着艦が可能となる空母に改修する方向で検討に入った。

 自衛隊初の空母保有となり、2020年代初頭の運用開始を目指す。「攻撃型空母」は保有できないとする政府見解は維持し、離島防衛用の補給拠点など防御目的で活用する。米軍のF35B戦闘機の運用を想定しており、日米連携を強化することで北朝鮮や中国の脅威に備える狙いがある。

 複数の政府関係者が明らかにした。いずもは、広い甲板を持つ空母に似た形状の護衛艦で、全長248メートル、満載排水量約2万6000トン。ヘリコプター14機を搭載可能とされる。空母化すれば、F35Bを約10機搭載できる見通しだ。

 改修では、F35Bのジェットエンジンが発する熱に耐えられるように甲板の耐熱性を上げる。
2017.12.26 16:36 | 固定リンク | ニュース
情報漏えいトピック 2017年12月18日~24日 アメリカ国民1億2千万世帯の情報が公開等
2017.12.26
近年、情報漏えいの規模が拡大している。また、情報漏えいの種類についてもビットコイン等の仮想通貨を身代金と要求するサイバー攻撃や、システムの設定ミスに起因するものなど、新しいタイプのものが増加傾向にある。本トピックでは、サイバー攻撃やシステムの設定ミスによる情報漏えいインシデントを取り上げる。

■「山と渓谷」サイトに不正アクセス、1160件の個人情報が流出

 2017年12月19日、「ヤマケイオンライン」が不正アクセスを受け、一部の会員情報が流出したと発表した。判明している流出データは1160人分の氏名、メールアドレス、住所や電話番号など。

 情報流出の原因は、システム異常を引き起こすSQL文を実行させてデータベースシステムを不正操作する「SQLインジェクション」が使われたとのこと。これにより、先月11月29日にヤマケイオンラインの会員からフィッシングメールが届いたとの報告を受けヤマケイオンラインでは調査を開始、今回の不具合が発覚した。不正アクセスは10月31日、11月22日、11月23日に痕跡があり、原因を究明し、脆弱性は12月5日までに解消したという。

 本件について、管轄機関の個人情報保護委員会に報告するとともに、警察署に被害届を提出する予定とのこと。

■Amazon S3の設定ミスにより、アメリカ国民1億2千万世帯の情報が公開されていた

 2017年12月20日、米セキュリティ調査会社UpGuardは、データ分析会社Alteryx社が運営する、Amazon S3のアクセス権限の設定ミスにより、1億2千万世帯以上のアメリカの世帯情報が公開されていたと発表した。

 この公開されていたデータには、住所、民族性、興味や趣味、所得、住宅ローンの種類、住居人数などの住人に関する合計248項目の個人情報が含まれていた。本件で公開されていたデータ・セットにはExperian社から購入したと推測されるデータが含まれており、UpGuard社はパートナー企業の情報管理体制の不備により、機密情報が公開されてしまった事例として、パートナ企業の情報管理体制を評価するプロセスも重要だとした。

■日産カナダ・ファイナンスが不正アクセス被害。113万人の顧客情報漏えいの可能性

 2017年12月11日、日産カナダ・ファイナンスは不正アクセスを確認。現時点では被害の正確な範囲は同社も確認出来ていないが、予防措置として全顧客に不正アクセスが発生し、顧客情報が漏洩した可能性を通達済み。全顧客に対してTransUnionの与信監視サービスを無料で12ヶ月間提供する。

 不正アクセスにより、漏洩したデータには顧客名、住所、車両の製造元とモデル、車両識別番号(VIN)、クレジットスコア、ローン金額、月額支払い金額等が含まれているという。現在対応策として、法執行機関やデータセキュリティ専門家らに支援を要請し、被害の全貌と今後の対応策について調査中とのこと。

■プエブロのコロラドメンタルヘルス研究所でのデータ違反の可能性

 2017年12月22日、プエブロにある、コロラドメンタルヘルス研究所はフィッシング詐欺により、650名の患者の情報が漏洩した可能性があると発表した。流出した情報には氏名、生年月日、社会保障番号、住所、電話番号、保険情報、入学および退院日等が含まれているとした。

■所感

 国内においては「ヤマケイオンライン」が不正アクセスの被害にあった。ヤマケイオンラインは山登りを趣味とする人達にはメジャーなサイトであるが、それ以外の人にはヤフーや各種ニュースサイトと比較すれば知っている人は少ないだろう。サイバー攻撃は実際に攻撃を受けるまでは「他人事」として捉えられていることが大半だが、攻撃を受けるのは「誰もが知っているメジャーサイトだけではない」という点を教訓とするべきだろう。

 海外では、先週の大きな話題はAlteryx社によるAmazon S3の設定ミスによる、アメリカ国民1億2千万世帯の情報漏えいだ。AWSを利用する企業の増加に比例するように、最近Amazon S3(AWSのストレージサービス)の設定ミスによる、意図せぬ情報公開事故が相次いでいる。

 なお、CASBソリューションのシャドーIT可視化対策を行うことでこういったAmazon S3の設定ミスを検出することが可能だが、筆者はこれらのツールを使い国内事業者においても同様の設定ミスが存在していることを確認している。企業の情報セキュリティ担当者やシステム構築担当者は、同様の設定ミスが無いか、今一度点検してみることを推奨する。
2017.12.26 16:34 | 固定リンク | 未分類
中国13億人民の“さらし者”にされた文在寅大統領 「属国」扱い→日本にすり寄り
2017.12.26
 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(64)が就任後、初めて中国を訪問した。中国の習近平政権から「国賓」として迎えられた文氏であったが、北京で待っていたのは礼遇どころか、徹底的な“冷遇”。中韓首脳会談は中国側の思った通りの結果に終わり、韓国の対中国外交の限界が露呈した。落ち込んでばかりいられない文在寅政権の韓国は、次の日韓首脳会談に向けて、また韓国らしい動きを見せ始めている。(ソウル 名村隆寛)

 文氏が訪中した13日は、「南京大虐殺」からちょうど80年。中国江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」でこの日に開かれた追悼式典には、習近平国家主席(64)が3年ぶりに出席した。文氏は北京到着後、在中韓国人らとの会合で「韓中両国は帝国主義による苦難も共に経験し、共に抗日闘争を繰り広げ、厳しい時期を一緒に乗り切ってきた」と訴えた。15日に北京大学で講演した文氏は「私は習近平主席に中国の度量の大きい夢を見た」と大リップサービス。最終日の16日には、“抗日の拠点”であった重慶の「大韓民国臨時政府」庁舎跡も訪れた。

 中韓関係は、北朝鮮の弾道ミサイルに対処する米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に中国が反発し、韓国に経済的な“制裁”を加えるなど、険悪な状態が続いている。文氏の訪中が迫ってもTHAAD問題などで双方の立場は変わらず。文氏と習氏による首脳会談後の共同声明採択や共同記者会見は見送られることがほぼ確実となっていた。(現に実現しなかった)

 何とかこの苦境をしのぎ、訪中を成功させたかった文氏にとって、訪問初日が「南京大虐殺」から80年の日に設定されたことは、歴史問題での中国との「対日共闘」という歴史カードを使うのにも絶好の機会だった。文氏としては、歴史問題での中韓共闘を張り切ってアピールし、中国の歓心を買い、距離を縮めるつもりだったのだろう。だが、懸命に共闘パフォーマンスをする文氏への中国側の態度は実に冷めたものだった。

 中国が文氏に対して今回行ったことは、“放置”の一言に尽きる。14日の首脳会談を除き、中国は文氏を放置し、好きなように勝手にやらせた。そして、文氏はやはり期待通りに応じてくれた。11月に訪韓したトランプ米大統領との首脳会談では、晩餐(ばんさん)会に元慰安婦の女性を招待し、トランプ氏と抱擁させた文氏。晩餐会では竹島(島根県隠岐の島町)の韓国名である独島(トクト)を冠した「独島エビ」を使った料理も出した。いずれも、なりふり構わず米国に韓国の思いを伝えたいという気持ちがにじみでていた。

 この時は、米国の度量で形の上ではうまくいったが、相手が中国になるとそうはさせてくれない。中国に韓国の思いを伝えようと文氏は懸命に振る舞ったが、中国はそんな文氏や韓国の思いは十分承知した上で、放置と冷遇という形で対応しただけだ。訪中を前に韓国ではまたも、滞在日数が少ないやら、初日に習氏が会わないやらと、メディアからは不満が出ていた。しかし、文氏を待っていたのは、当初の不安や想像を超えた冷遇だった。

 空港に出迎えたのは、はるかに格が下の中国外務次官補。約10回の食事で共産党指導部との会食は習氏と陳敏爾・重慶市党委員会書記の2回だけ。王毅外相に至っては、文氏と握手した際、あたかも対等の関係のように軽々しく文氏の腕をたたく始末。これに、中国人警備員による韓国メディアのカメラマンへの暴行という想定外のオマケがついた。「国賓」とは名ばかりだった。

 中国の扱いに韓国世論、特にメディアは激怒した。「冷遇を超えた無礼」「無礼を超えた侮辱」「傲慢」「高圧的」「意図的かつ悪意ある態度」「暴力的な本性」「見せしめか」「飼い慣らし」。韓国各紙は連日、このような表現で、中国を非難し続けた。それどころか、韓国側は当初の狙いであったTHAAD問題の棚上げや、中国からの“制裁”の解除、習氏の平昌五輪出席の確約などを、中国側から全く取り付けられなかった。

 はたしてこれは外交なのか。韓国は外交的敗北どころか、最初から中国に「同等の相手」としてはみなされていなかったのだ。習氏は、THAAD問題で中国の言うことを聞かない韓国を、訪中した大統領を冷遇するという方法で、中国13億8000万人の人民を前に“さらし者”にした。「韓国の自尊心はこれ以上ないほどに傷つけられた」(中央日報)のが、韓国の素直な受け止め方だ。

 韓国のメディアや保守系野党は、中国にやられ放題で何もできない文氏の姿に「屈辱外交」「朝貢」「物乞い外交」と批判を浴びせた。韓国の足元を見た上でなめきった態度をとった中国への腹立たしさと、韓国政府のふがいなさに対する歯がゆさが、ソウルでは嫌というほど伝わってきた。2013年に朴槿恵(パク・クネ)前大統領(65)が国賓として訪中した際は、習氏や李克強首相らが食事をともにした。だが今回、中国は李氏との会食を設定さえしなかった。

 文氏は習氏との首脳会談と晩餐会があった14日の朝、北京市内にある庶民の食堂で夫人とともに食事をした。韓国国内で庶民派をアピールし大統領になった文氏らしいパフォーマンスではあるが、場所は中国だ。ここでもサプライズを狙ってか、張り切っちゃった文氏。北京からの情報では、ほとんど感心もされず、むしろ奇異に受け取った冷ややかな見方が多かったという。

 世論の怒りをなだめるかのように、文氏は帰国後、「韓中関係の全面的な正常化と協力の土台を固めた。非常に充実した成果を得た」と自己評価した。しかし、中韓首脳会談で韓国側は実質的に何も得られなかった。「中国の本性が分かった」「中国の本当の姿をはっきり見た」(いずれも韓国紙)といった方が正直なところだろう。中国は今回、まるで属国に対するかのように、露骨に韓国を見下げた。それどころか、文氏が言ったような「関係正常化と協力の土台」など認めてはいない。「関係を完全に修復したければ、言葉でなく行動で示せ」と言いたいばかりだ。

 中国側からすれば、「まだまだ、これからだ」といったところか。「中国の言うことを聞き、従えばメシなんぞいくらでも振る舞ってやる」くらいにしか考えていないのだろう。2015年9月、利用されているとも知らずに朴槿恵前大統領は北京に出向き、中国の「抗日戦勝70年」記念行事に出席し、習政権との連帯をアピールした。今振り返ってみても、お笑いぐさだが、あの時、朴政権はこぞって喜んだ。中国側は「韓国はメシを食わせてやれば喜ぶ」ぐらいにしか思っていない。

 韓国は認めたがらないが、悲しいかな、これが中韓の現実である。中国は特に格下が相手の場合は、今回のように露骨にえげつない態度をとるのだ。文在寅政権の韓国は、国際政治の難しさと、韓国が「日本」を批判し、おとしめる際に口にして止まない「国際社会の現実」を、中国から思い知らされた。その貴重かつ屈辱的な授業料は、頼まれもしないのに韓国が勝手にやってしまった中国への歩み寄りだ。

 文氏が中国の期待に応じ、思ったように振る舞ったことに、中国はさぞ、満足していることだろう。いや、「当然のこと」と思っているとみていい。

 「歴史を忘れた民族に未来はない」。ソウルのど真ん中にある旧ソウル市庁庁舎(現在は図書館として利用され、新庁舎は隣接して建てられている)に昨年、このように書かれた大横断幕が掲げられていた。ソウルの日本大使館前に設置された「慰安婦像」の写真もプリントされ、「歴史を忘れた日本」を批判すると同時に、「日本との歴史を忘れるな」と市民を啓発しようというものだった。中韓首脳会談で、中国から高圧的な態度で見下げられ、“屈辱”を味わわされた韓国。今回、判明し再確認できたのは、中国に何をされても韓国のトップは何も言えないことだ。歴史をさかのぼれば、今に始まったことではなく、少なくとも朝鮮時代(李氏朝鮮王朝時代、1392~1897年)に明や清とは朝貢関係にあった。

 しかし、世論が中国に腹を立てているように、今回のことこそ、韓国はこの屈辱を歴史に残すべきではないか。「誤った歴史」を繰り返さないためにも。「歴史を忘れた民族に未来はない」のだそうだから。ただ、中国に頭が上がらないと同時に、中国から笑顔を見せられれば喜んですり寄るのも韓国。もし、習氏が平昌五輪の開会式に突如現れたなら、どんな反応を見せるだろうか。これまで繰り返してきた“韓国らしさ”が目に浮かぶ。

 年末で日本が忙しいであろうなか、また別の“韓国らしさ”が見え始めている。慰安婦問題などであれほどコケにし続けてきた日本へのすり寄りだ。文氏が中国から帰国した翌17日、韓国大統領府の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は、東京での開催を日本が求め続けている日中韓3カ国首脳会談が早期に実現しない場合、文在寅大統領が訪日し、安倍晋三首相との2国間会談を行うことを検討する考えを表明した。日中韓首脳会談は中国の同意が得られず、日程調整が難航している。中国への怒りもさめやらぬなか、文氏の側近の発言をめぐり、韓国の何らかの意図も憶測された。

 以前から進められていたことだが、この日、日韓両政府は19日に東京で日韓外相会談が開かれることを発表。韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は19日に訪日し河野太郎外相と会談した。韓国は平昌五輪への安倍晋三首相の出席を要請したという。韓国政府は、慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓政府間合意の締結に至った過程の検証作業を、7月末に康外相直属の作業部会を設置し、続けてきた。合意から28日でまる2年になるのに合わせ、27日には検証結果が発表される予定だ。

 発表内容では、「合意には問題がある」と指摘される見通しだ。慰安婦問題は日韓合意により「最終的かつ不可逆的に解決された」ものであり、韓国側の一方的な検証結果発表は、日本側として受け入れられない内容とみられる。そんな日本サイドの状況を見越してか、韓国はまた、慰安婦問題を韓国らしい手法で扱おうとしている。

 康氏は東京での韓国メディアとの懇談会で、検証結果を作業部会が出した後の韓国政府の対応に関し「被害者(元慰安婦ら)と関連団体、有識者の意見を幅広く反映させ立場を決める」とし、政府対応が固まるまで「相当の時間がかかると思われる」と語っている。つまり、韓国政府としては、慰安婦問題への対応を当面、先送りするということだ。韓国政府にとって現在、最も差し迫った課題は、2月9日開幕の平昌五輪を成功させることだ。安倍晋三首相の平昌訪問を求めており、日本からの大量の観客を期待している。ここで、慰安婦問題で日本との関係をこじらせたくないというのが、韓国の思いであり、平昌五輪成功には日本の協力が絶対に必要なのだ。

 日韓合意の検証作業部会は康外相の直属なのだが、ここにきて韓国は「民間組織」であるとし、検証結果は韓国政府の政策と一致するわけではないと、理解に苦しむことを言っている。「両国が(歴史問題を)抱え続ける必要はなく、整理する方向に進み、未来への話とは別に論議せねばならない」(韓国大統領府高官)という。ただ、韓国メディアに対し康氏は、「被害者(元慰安婦)が満足しなければならないというのが政府の立場」とし、「韓日関係改善への立場を示すことも急務。問題をうまく解決すれば来年、両国関係が未来へ大きな一歩を踏み出せる機会になる」と述べたそうだ。

 簡単に言えば、日本が日韓合意の履行を韓国側に求めようが、少なくとも平昌五輪の終了までは、慰安婦問題を棚上げし、日本には協力してもらいたいということだ。文在寅大統領の訪日も取り沙汰されるが、五輪が迫る中、時間的には厳しいものがある。五輪に合わせ安倍首相に訪韓してもらい、日韓首脳会談をまず韓国で行う可能性もある。要するに、韓国の都合が第一。韓国の状況次第でどうにでもできるのだ。場当たり的で、調子のよい手法に映る。しかし、これが韓国のやり方だ。困ったときのなりふり構わぬ日本頼み、韓国人が大好きなはずの“自尊心”も何もない。

 だからといって、韓国がすり寄ってきたからといって喜ぶ必要なんてない。また、韓国が手のひらを返すことは十分にあり得る。慰安婦問題をめぐって韓国自身がこれまで、そんな態度をいやというほど示してきたわけだから。中韓首脳会談で中国が韓国に相変わらずの姿勢を見せたように、韓国の対日姿勢も簡単には変わらない。反発とすり寄りの繰り返し。韓国の甘えに、お人よしにも日本は応じ続けたが、歴史カードで問題を蒸し返され、裏切られ続けてきた。今回の韓国の動きは、日本にとって韓国との付き合い方を再び学ぶよい機会でもある。悪しき歴史を繰り返さないためにも。
2017.12.26 16:33 | 固定リンク | 未分類
1億年以上も遡る地球「最古の生命」を日本人が発見
2017.09.28


1億年以上も遡る地球「最古の生命」を日本人が発見


石田雅彦 | フリーランスライター、編集者


9/28(木) 2:02

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(ペイレスイメージズ/アフロ)


 地球が誕生したのは、45億4000万年前(±5000万年)とされている。生命誕生はその後、数億年経ってからだろう。この最初の生命から連綿と進化し、我々人類にまで至ったとすれば、地球上にいる全ての生命の共通の先祖、ということになる。

 この共通先祖のことを通称ルカ(LUCA、last universal common ancestor)と言うが、これまでわかっていた最古の生命は、約38億1000万年前とされてきた(※1)。この生命が発見されたのは37~38億年前と年代決定されたグリーンランドのイスア表成岩帯で、イスア表成岩帯の枕状溶岩の調査から、そのころにはすでにプレートテクトニクスが起こっていたこともわかっている(※2)。

 上記の通り、最古の生命が38億1000万年と発表されたのは1999年だが、これまでこの記録を塗り替える証拠は見つかっていなかった。最初の生命の存在を示す証拠は非常に少ない。なぜなら、その当時(原始生代、約40~36億年前)の岩石がごくわずかしか発見されておらず、保存状態も悪いからだ。

カナダからの最初の生命

 だが、日本人研究者による調査で、この記録が1億年以上もさかのぼることができる可能性が明らかになった。

 2017年9月27日付の英国の科学雑誌『nature』によれば、東京大学の小宮剛らの研究グループがカナダ北東部にある北ラブラドル地域のサグレック岩体で出土した最古の変成堆積岩として知られる約39億5000万年前の岩石に含まれる炭質物(グラファイト、graphite、石墨)を調べたところ、この炭質物が生物起源のものであることがわかった、という(※3)。

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地球最古の生命が発見されたサグレック岩体のあるカナダ・ラブラドル半島の位置。

 小宮らは、サグレック岩体から出土した堆積岩を詳細に分析し、泥質岩(炭質物)と炭酸塩岩、それぞれの濃度と炭素同位体組成を測定した(※4)。その結果、炭質物の結晶化温度と母岩の変成温度がほぼ一致していることがわかり、このことによりこの炭質物が後の時代の異物混入によって生じたものではなく、これが地球最初の生命の痕跡である、とした。同時にこれは、これまで発見されてきた中で最古の表成岩ということにもなる。

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観察した堆積岩の泥質岩(炭質物)と炭酸塩岩。まず炭酸塩岩の炭素同位体を求め、それを基準にして泥質岩(炭質物)中の有機物の炭素同位体と比較した。小宮研究室のHPより小宮剛准教授の許可を得て転載。

──今回、発見された炭質物はグラファイト(graphite、鉛筆などの黒鉛、石墨)に近いのか。

小宮「私としては炭質物と表記したいところだが、専門家の間ではより正確にはグラファイトであろうということで論文ではグラファイトにしてある。炭質物と表現するには炭素以外のものがほとんど抜け、純粋な炭素に近いものだ」

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カナダ・ラブラドル半島で調査中の小宮ら研究グループ。小宮研究室のHPより小宮剛准教授の許可を得て転載。

生命誕生の謎が明らかに

──最古の生命はどんなものと想像するか。また、今回よりさらに昔へさかのぼることができるか。

小宮「より詳細な研究はこれからだ。今回は炭素だけだが、窒素や鉄などの他の元素の同位体やその炭質物に伴う金属元素などを分析することで、より詳細に生物種を特定できると考えている。現在知られている中で最古の表成岩は本地域(サグレック岩体)だ。(これまでの最古の生命が発見されたグリーンランドの)イスアはサグレックより若いから難しいかもしれないが、実は他にも隠れた表成岩がある。そこにも生命の痕跡があるかもしれない」

──地球に最初に生命(LUCA)が誕生したのは、地球起源か宇宙起源かどちらと考えるか。

小宮「地球を研究している者としては、地球に起源があって欲しいが、実証するのはなかなか難しいだろう。私は、物質学的に地球科学を研究するスタンスで、実際に地球の物を探索し、当時の環境や(プレート)テクトニクスなどを調べている。そういう面では、岩石試料の残されていない、生命の起源に関する研究は難しいが、やはり物証を目指している」

 地球が誕生してからの5億年間(約40億年前まで)ほどを冥王代(めいおうだい、Hadean eon)と言うが、小宮らが発見した生命もこの年代に含まれる。生命誕生にはいくつか仮説があるが、大きく地球起源説と地球外(宇宙)起源説に分けられ、前者の仮説には海の存在が必要だろう。小宮らはグリーンランド・イスア表成岩帯の枕状溶岩の調査で、38億年前には海洋がすでに存在していたことも明らかにしているが、地球生命誕生の謎が今回の発見からわかるかもしれない。


※1:Minik T. Rosing, "13C-depleted carbon microparticles in > 3700-Ma sea-floor sedimentary rocks from West Greenland." Science, Vol.283, 674-676, 1999

※2:Shigenori Maruyama, Tsuyoshi Komiya, "The Oldest Pillow Lavas, 3.8-3.7 Ga from the Isua Supracrustal Belt, SW Greenland: Plate Tectonics Had Already Begun by 3.8 Ga." 地学雑誌、120号、第5号、869-876、2011

※3:"Fossils: Evidence for life in 3.95-billion-year-old rocks."nature, 28, Sep, 2017

※4:分析に炭酸塩の炭素同位体組成の測定という方法が出てくるが、これはどういう意味か。

小宮「炭素には、CaCO3の炭素、そしてグラファイトまたは有機物(仮にCH2O)の炭素が存在する。前者は海洋からCa2+ +2HCO3- = CaCO3 + CO2 + H2Oのように無機的に生じたものだ。こちらの炭素同位体( CaCO3の炭素)はおおむね海水の無機炭素(HCO3-)と同じになる。一方、生物はその海洋中の無機炭素HCO3-やCO2を用いて有機物を作る。その時に13Cに比べて12Cを選択的に取り込むので、正確には海水中の無機炭素と生物の有機物の炭素同位体の差が取り込んだ時の炭素の同位体分別となる。また、海洋の無機炭素の炭素同位体も変動しているかもしれないからその推定も必要だ。今回は炭酸塩岩中の炭酸塩の炭素同位体を分析することで、海洋の無機炭素の炭素同位体比を決め、それとグラファイト(有機物)の炭素同位体と比較した」


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石田雅彦
フリーランスライター、編集者


北海道生まれ、医科学修士(MMSc)、横浜市立大学・共同研究員(循環制御医学教室)。近代映画社を経て独立、醍醐味エンタープライズ(編プロ)代表。ネットメディア編集長、紙媒体の商業誌編集長など経験あり。個人としては自然科学から社会科学まで多様な著述活動を行っている。法政大学経済学部・横浜市立大学大学院医学研究科卒。著書に『恐竜大接近』(集英社、監修:小畠郁生)、『遺伝子・ゲノム最前線』(扶桑社、監修:和田昭允)、『ロボット・テクノロジーよ、日本を救え』(ポプラ社)、『季節の実用語』(アカシック)、『プレミアム戸建賃貸資産活用術』(ダイヤモンド社)、『おんな城主 井伊直虎』(アスペクト)など。
2017.09.28 22:21 | 固定リンク | 未分類

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