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車両時価算出方法(レッドブック)

車両時価算出方法(レッドブック)

       交通事故損害賠償(物損)において争点となる事項の1つとして、修理費を損害として
      認められるかどうか、すなわち、全損にまつわる問題があります。
       まず、全損か分損かの判断基準について、最高裁は①物理的修理不能 、
      ②経済的修理不能、③車体の本質的構成部分に重大な損害が生じたとき。の3つの基準を
      立てています。
       そして全損であった場合に、損害額(スクラップ価値がなければ、経済的全損の
      判断基準額と同額と考えていいと思います。)がどれ位か。と言うことが具体的に
      争いになります。
       上記最高裁はこの価額の算定法法を市場価格方式(同一車種、年式、同程度の使用
      状態、走行距離等の自動車を中古車市場で取得するための価額を基準とする方式)を
      とりました。
      そして、この中古車市場価格を算出する資料として利用されるのが、(有)オートガイド社
      発行の「オートガイド自動車月報」(以下、「レッドブック」と言います。)やイエローブック等
      です。
       そこで、損害保険会社の担当者が交渉の中で利用する、レッドブックについて記載します。

      1 該当車種によって、原則4冊に分かれています。
      
            種類                   発行間隔
    ① 商用車(トラック、バス)            毎奇数月発行
    ② 国産乗用車                     毎月発行
    ③ 軽自動車(軽四輪車、二輪車)       毎奇数月発行
    ④ 輸入自動車                     毎月発行

     2 掲載されている中古車の車両状態は、次の条件を標準と
      しています。

    ① 走行距離は標準走行距離とする
    ② タイヤの残り山は5分山以上あること
    ③ エンジン、足回り等の機能部分は正常であること
    ④ 小売りは機能及び外装・内装が整備された状態で、保証付きで
       販売される車両本体のみの価格。

     3 上記2の価格に、当該事故車両に固有の状態を増減表に従って
       増減する。
        注意を要することは、①当該事故車両に付いているエンブレム
       のグレードが真実のグレードであるか否か。ということと、
       ②当該事故車両の年式が真実の年式か否か。と言うことです。
       ①については、エンブレムを付け替えている人は良くいますし、
       ②の問題についても、特に輸入車で散見されます。