歴史・人名

韓国併合は安重根が招いた?

韓国併合は安重根が招いた? 日本教科書の内容が物議=韓国
Y! 【社会ニュース】 2011/04/06(水) 10:35

 日本政府が公表した中学校の歴史教科書で、独立運動家である安重根が朝鮮統監府の初代統監・伊藤博文を射殺した事件が日韓併合をもたらしたという内容が記述されたと、韓国の放送局SBSが明かした。

 韓国では、「安重根義士まで日本の歴史わい曲の素材となった」、「朝鮮の植民地化が安重根の伊藤博文射殺事件のため?衝撃」などと題した関連報道が続出しており、物議をかもした。

 SBSは5日、日韓併合についての日本中学校教科書の記述内容を紹介した。同教科書には、「伊藤博文が民族運動家の安重根に射殺される事件が起こった。このような動きに対し、日本は1910年、軍隊の力を背景にして朝鮮を植民地にした」と記載されたという。

 韓国メディアは、「まるで安重根義士によって日韓併合が実現されたように主張している」と報じた。さらにほかの教科書では、日本が日露戦争以後に朝鮮統監府を設立して近代化を推進したと記述していると伝え、「わが民族に対する侵略を、近代化という名分でわい曲している」と指摘した。

 東北アジア歴史財団の関係者は、「安重根義士は1909年10月26日伊藤博文を射殺したが、同年の8月には日本内閣がすでに日韓併合を決定していた」と主張した。

 一方、韓国では東日本大震災以後、日本に対する支援活動が相次いで行われているが、日本政府が3月30日に公表した中学校の教科書に、竹島が日本固有の領土だと記載されたことで、日本政府への反発が高まりつつある。(編集担当:永井武)