歴史・人名

高天彦神

高天彦神

高御産巣日神

高御産巣日神

タカミムスビノカミ

別称・高皇産霊尊(タカミムスビノミコト)、高木神(タカギノカミ)、高天彦神(タカマヒコノカミ)、高皇産霊(たかみむすひ)

性別:♂系譜:天之御中主神のつぎに高天原に現れた神。造化三神(ゾウカノサンシン)の一柱神格:天神地祗の祖神、生成力の本源神、高天原の最高指令神神社:安達太良神社、白髭神社、東京大神宮、四柱神社、赤丸浅井神社、高牟神社、高天彦神

子 :思兼神(おもひかねのかみ)、少彦名命(すくなびこなのみこと)(紀)、栲幡千千姫(たくはたちぢひめ)、三穂津姫

高御産巣日神

タカミムスビノカミ

性別:♂系譜:天之御中主神のつぎに高天原に現れた神。造化三神(ゾウカノサンシン)の一柱神格:天神地祗の祖神、生成力の本源神、高天原の最高指令神神社:安達太良神社、白髭神社、東京大神宮、四柱神社、赤丸浅井神社、高牟神社、高天彦神
 天地の始めに天之御中主神神産巣日神とともに高天原に現れた神で、特に神産巣日神(女性的神格)とは一対の神格として男女の産霊(ムスビ)の神とされる。一般にこの神は、世界にあまねく満ちている”ものを産み出す生成力”を神格化したもので、名前の「産霊」は生産、生成を意味することばである。高御産巣日神が、豊穣を祈る皇室の祭祀である大嘗祭のときに神聖な稲穂を収穫する斎田の傍らに祀られたり、春に豊作を祈願する祈年祭(トシゴイノマツリ)に祀られたりすることからもうかがえるように、本来、農耕、生産に深く関係している神霊である。
 また、高御産巣日神神は「日本書紀」の顕宗天皇の条に、その事績として「天地を鎔造した功あり」と記されている。鎔造とは金属を溶かして型にはめてものを作ることであり、日本の金属文化とも関わりの深い神としての姿もうかがえる。つまり、金属を鍛造して農具や武器などを作り出す文化を司る神格でもあるということだ。とくに、金属の農具の登場は、古代において作物の生産力を飛躍的に発展させたわけであるが、そうしたことにも高御産巣日神の「産霊」の力が関係していると考えていいだろう。

 ところで、神話のなかで高御産巣日神は「天孫降臨」「国譲り」「神武東征」などの場面にしばしば登場。天照大神とともに高天原の政治の司令神として種々の命令を発動したりして、行動はなかなか活発である。その活動ぶりを見ると、大変に政治色が強く、長老的な政治手腕に長けており、いってみれば得意技は巧みな根回しの術ということになる。
 たとえば、娘の栲幡千々姫命を天照大神の御子の天忍穂耳神と結婚させ、二人の間に皇室の祖先神の正統に連なる邇邇芸命を出生させている。これなどは、政治権力者のサバイバルの常套手段である。また、天孫降臨に先立って、天孫邇邇芸命の安全を期すために、あらかじめ葦原中津国(地上)の平定を画策し、天若日子神や武甕槌神を派遣して圧力をかける。あるいは、のちに大和に信仰した神武天皇のもとに神剣を下し、八咫烏を派遣するなどしてその大和政権樹立の偉業達成を援助している。このように、高御産巣日神は高天原の司令神として祭事、政治、軍事を司る実力者である。
 人間関係をうまくやりたい、交渉ごとなどを成功させたいと思う人は、この神にお願いするといいだろう。