IPCC「平均気温が4.8度上昇」 だがCO2犯人説は仮説の一つに過ぎない

2013.09.28

国連の、地球温暖化に関する科学的分析や予測をまとめる「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の作業部会が27日、6年ぶりとなる第5次報告書を発表した。報告書は二酸化炭素(CO2)の排出について適切な対策を取らなかった場合、今世紀末に地球の平均気温は最大で4.8度上がり、世界中の地域で、今年のような熱波や豪雨が増える可能性が高いとした。28日付各紙が報じた。

報告書は今回初めて、「温室効果ガスの累積排出量と地上の気温上昇はほぼ比例する」との見解を明記。CO2排出量を抑制すれば、気温上昇は2度未満に抑えられるとした。

前回の報告書では、地球温暖化の原因が人為的なものである可能性を90%としていたが、今回は95%以上と、さらに高く見積もった。

IPCCは今回の報告書について、学術誌などに公表された9200を超える論文を分析してまとめ、ラジェンドラ・パウリ議長は今回の報告に関し、「より慎重な検討を重ねてまとめた」として、信頼度は増したと主張する。

だが、「地球温暖化CO2犯人説」は極めて怪しい。そもそも、専門家の間で「地球温暖化CO2犯人説」以外の論文が排除された事実がある。2005年、ある日本人の物理学者が、学術誌にCO2犯人説への反論を投稿したところ、掲載できないと拒否されてしまった。

実は、CO2犯人説は、数ある仮説の1つに過ぎない。

それを裏付ける事例はたくさんある。たとえば、CO2の濃度が増え始めたのは1940年ごろからだが、温暖化そのものが始まったのは1850年ごろから。CO2が増える90年前から、すでに温暖化が始まっている。つまり、CO2の増加と地球温暖化との間に、合理的な因果関係はない。

また、地球は1500年周期で、寒冷期と温暖期を交互に繰り返しており、現在は、この周期として、温暖期にあたっていると言える。さらに、地球の平均気温は、宇宙線の照射量が多い時に下がり、少ない時に上がっているというデータもある。

仮説に過ぎないCO2犯人説を、さも「真実」のように見せ、人々に恐怖心を広めて、世界を原始時代に戻そうとするような勢力に与するわけにはいかない。(居)

【関連記事】

2009年9月号記事 CO2温暖化説は 正しいか?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=666
2012年4月22日付本欄 太陽活動により地球に寒冷期が到来?
http://the-liberty.com/article.php?item_id=4150

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