二人の天照大神(Historical)
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二人の天照大神
天照大神には二つ或いは三つの行動様式があります。「夢型」...
天照大神は、記紀神話中、最も重要な役割を果たす女神である...
高倉下答へ白ししく、「己が夢に、天照大神、高木神、二...
ここに具に請ひけらく、「今かく言教へたまふ大神は、そ...
(ただし、書紀では、天照大神の名は、忍熊王との戦いの...
まず、神武記を見よう。
見てのとおり、これは、高倉下の見たという「夢」の話だ。こ...
むしろ、神武はこの「夢」を積極的に利用した、と見るべきだ...
さて、このような文脈に登場する「天照大神」は、当然、(こ...
次に、神功記だ。
こちらは神功皇后が「シャーマン」として「神懸る」場面だ。...
さて、なぜここまで、いわば当然ともいえる状況を改まって確...
それは、これとは趣を異にする神代の天照大神の分析の為であ...
まず、神代における天照大神の行動を全て挙げよう。天照大神...
聞く・驚く・詔る・(御髪を)解く・(みみづらに)纏う...
乞い度す・打ち折る・振り滌ぐ・噛む・吹き棄つ・告る神...
咎む・告る・坐す神代記、須佐之男命の勝さび
見畏む・開く・さし籠る・開く・告る・出づ・臨む・出づ...
問う・賜う・問う・詔る神代記、国譲り
無し神代記、天孫降臨
一見してわかるとおり、国譲り以前と、以後では全く趣が違う...
しかし、次のような表現を見るとき、これらの説話の「主体」...
天照大御神之命以…(中略)…言因賜而天降也(天照大御神...
爾天照大御神高木神之命以詔太子正勝吾勝勝速日天忍穂耳...
この「天照大御神之命以」という表現だ。一見すると、天照大...
詩三百、一言以蔽之、曰思無邪。論語、為政
従って、ここも、「天照大神の命(A)によって言よさす(B...
微妙な言葉尻を捉えた議論だと思われるかもしれない。だが、...
先に挙げた例の読み下し文は倉野憲司の岩波文庫本によるが、...
あくまで主体は天忍穂耳、邇邇芸の両者であって、天照大神・...
一方、国譲り以前の天照大神は非常に行動的だ。
少なくとも、この二つの天照大神の行動様式は、注目しても良...
(もっとも、国譲りの段の中で、高木神が「直接行動」をとっ...
故、高木神、その矢を取りて見たまへば、血、その矢の羽...
この説話の成立を考える上で、興味深い。)
さて、同じように古事記を見てみると、同じように二通りの行...
それは、大国主命である。
大国主命は、特に古事記では、十分な活躍の場を与えられてい...
以下にその全行動を挙げる。
(袋を)負う・(菟を)見る・教え告る神代記、稲羽の素兎
(大石を)取る・死ぬ・出で遊行ぶ神代記、八十神の迫害
寝ね出づ・出づ・踏む・(矢を)奉る・見る・咋い破る・...
婚う・幸行く・歌う神代記、沼河比売求婚
上る・束装う・立つ・(手を)懸ける・(足を)踏み入る...
坐す・白す・作り堅む・愁う・告る・曰す神代記、国作り
答え白す・白す・答え白す神代記、国譲り
このうち、「稲羽の素兎」「八十神の迫害」「根の国訪問」な...
しかし、彼もまた、「国譲り」の件では、直接行動をとらなく...
大国主神は、三輪の大物主大神と同一視されることが多い。そ...
ここに天皇愁ひ歎きたまひて神牀に坐しし夜、大物主大神...
ここに天皇患ひたまひて、御寝しませる時、御夢に覚して...
その登場の仕方は、神武記における天照大神と同じく、「夢」...
先ほども述べたとおり、「夢型」の例は、少なくともその説話...
「行動型」は逆に、この説話の時点で必ずそこに彼らの存在し...
「詔勅型」はどうだろうか。ここでは、当の神の「不在」は前...
これがいったい何を意味するのか、今は断言できない。試みに...
しかし、この点は、なお慎重な検討を要するだろう。
ひとまず、天照大神の二種類の行動様式を指摘するにとどめて...
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二人の天照大神
天照大神には二つ或いは三つの行動様式があります。「夢型」...
天照大神は、記紀神話中、最も重要な役割を果たす女神である...
高倉下答へ白ししく、「己が夢に、天照大神、高木神、二...
ここに具に請ひけらく、「今かく言教へたまふ大神は、そ...
(ただし、書紀では、天照大神の名は、忍熊王との戦いの...
まず、神武記を見よう。
見てのとおり、これは、高倉下の見たという「夢」の話だ。こ...
むしろ、神武はこの「夢」を積極的に利用した、と見るべきだ...
さて、このような文脈に登場する「天照大神」は、当然、(こ...
次に、神功記だ。
こちらは神功皇后が「シャーマン」として「神懸る」場面だ。...
さて、なぜここまで、いわば当然ともいえる状況を改まって確...
それは、これとは趣を異にする神代の天照大神の分析の為であ...
まず、神代における天照大神の行動を全て挙げよう。天照大神...
聞く・驚く・詔る・(御髪を)解く・(みみづらに)纏う...
乞い度す・打ち折る・振り滌ぐ・噛む・吹き棄つ・告る神...
咎む・告る・坐す神代記、須佐之男命の勝さび
見畏む・開く・さし籠る・開く・告る・出づ・臨む・出づ...
問う・賜う・問う・詔る神代記、国譲り
無し神代記、天孫降臨
一見してわかるとおり、国譲り以前と、以後では全く趣が違う...
しかし、次のような表現を見るとき、これらの説話の「主体」...
天照大御神之命以…(中略)…言因賜而天降也(天照大御神...
爾天照大御神高木神之命以詔太子正勝吾勝勝速日天忍穂耳...
この「天照大御神之命以」という表現だ。一見すると、天照大...
詩三百、一言以蔽之、曰思無邪。論語、為政
従って、ここも、「天照大神の命(A)によって言よさす(B...
微妙な言葉尻を捉えた議論だと思われるかもしれない。だが、...
先に挙げた例の読み下し文は倉野憲司の岩波文庫本によるが、...
あくまで主体は天忍穂耳、邇邇芸の両者であって、天照大神・...
一方、国譲り以前の天照大神は非常に行動的だ。
少なくとも、この二つの天照大神の行動様式は、注目しても良...
(もっとも、国譲りの段の中で、高木神が「直接行動」をとっ...
故、高木神、その矢を取りて見たまへば、血、その矢の羽...
この説話の成立を考える上で、興味深い。)
さて、同じように古事記を見てみると、同じように二通りの行...
それは、大国主命である。
大国主命は、特に古事記では、十分な活躍の場を与えられてい...
以下にその全行動を挙げる。
(袋を)負う・(菟を)見る・教え告る神代記、稲羽の素兎
(大石を)取る・死ぬ・出で遊行ぶ神代記、八十神の迫害
寝ね出づ・出づ・踏む・(矢を)奉る・見る・咋い破る・...
婚う・幸行く・歌う神代記、沼河比売求婚
上る・束装う・立つ・(手を)懸ける・(足を)踏み入る...
坐す・白す・作り堅む・愁う・告る・曰す神代記、国作り
答え白す・白す・答え白す神代記、国譲り
このうち、「稲羽の素兎」「八十神の迫害」「根の国訪問」な...
しかし、彼もまた、「国譲り」の件では、直接行動をとらなく...
大国主神は、三輪の大物主大神と同一視されることが多い。そ...
ここに天皇愁ひ歎きたまひて神牀に坐しし夜、大物主大神...
ここに天皇患ひたまひて、御寝しませる時、御夢に覚して...
その登場の仕方は、神武記における天照大神と同じく、「夢」...
先ほども述べたとおり、「夢型」の例は、少なくともその説話...
「行動型」は逆に、この説話の時点で必ずそこに彼らの存在し...
「詔勅型」はどうだろうか。ここでは、当の神の「不在」は前...
これがいったい何を意味するのか、今は断言できない。試みに...
しかし、この点は、なお慎重な検討を要するだろう。
ひとまず、天照大神の二種類の行動様式を指摘するにとどめて...
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