倭国とヤマト、倭国と日本(Historical)
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4.倭国とヤマト、倭国と日本
さて、ここまで、『旧唐書』『新唐書』の中国側史料、『三国...
まずは『古事記』である。ここでは、「日本」という単語は存...
1.神倭天皇(神武)、秋津島に経歴す。<古事記、序文>
2.神倭伊波礼毘古(神武)天皇以下、品陀(応神)の御...
3.次に大倭豊秋津島を生む。亦の名は天御虚空豊秋津根...
4.次に天津日子根命は、凡川内国造、額田部湯坐連、茨...
5.故、其の日子遅(ひこぢ=夫。大国主のこと)神わび...
6.答へて言はく「吾をば倭の青垣東山上にいつき奉れ」...
7.神倭伊波礼毘古(神武)<神代記、鵜葺草葺不合命、...
8.大倭日子[金且]友(懿徳)<安寧記、懿徳記>
9.大倭帯日子国押人(孝安)<孝昭記、孝安記>
10.大倭根子日子賦斗邇(孝霊)<孝安記、孝霊記>
11.大倭根子日子国玖琉(孝元)<孝霊記、孝元記>
12.若倭根子日子大毘毘(開化)<孝元記、開化記>
13.倭日子命<崇神記>
14.倭比売<垂仁記、景行記>
15.爾に名を曙立王に賜ひて、倭者師木登美豊朝倉曙立...
16.倭男具那命(=倭建)<景行記>
17.倭根子命<景行記>
18.倭建命<景行記>
19.爾に其の熊曾建、白く「信に然なり。西方に吾二人...
20.是に於て倭に坐す后等及び御子等、諸、下り到りて...
21.是に於て息長帯日売命、倭に還り上る時、人心を疑...
22.倭漢直の祖、阿知直盗み出て、御馬に乗り倭に幸せ...
23.爾に阿知直白く「墨江中王、火を大殿に著く。故、...
24.故、曾婆訶理を率て倭に上幸する時<履中記>
25.上りて倭に到りて詔すらく「・・・」と。故、其の...
26.爾に天皇望みて問ひて曰く「[玄玄]の倭国に吾を除...
27.白髪大倭根子(清寧)<清寧記>
28.倭比売(継体妃)<継体記>
大半は人名である。従って、説話上に地名として現れる、3・...
問題は19~26である。古田はこれは「大和」を指すと見て...
まず、19は、著名な「やまとたける(倭建)」の命名の説話...
だが、私がこの判断に躊躇するのは、20の用例の為である。...
21の用例も微妙である。今は保留しておこう。
確実となるのは、22~25の履中記の用例からである。25...
また、私は神代記の「倭」の用法にも注意したい。ここでは、...
ともあれ、『古事記』においては、神代記は、
「倭国」=九州(の小国名)
の構図を持ち、(景行・神功の不分明な時間帯を経て)履中記...
「倭国」=近畿の小国名
という構図を描き出したと見て良さそうである。少なくとも、...
さて、次は『日本書紀』を見よう。古事記において、「倭」と...
「倭国」=九州王朝の国号
であることは先述のとおりだが、基本的には「倭」は「日本」...
「倭国」=近畿の小国名
である。(私は、「倭建命」<記>が「日本武尊」<紀>に書...
この両書は、天皇家の史書であって、始めから「九州王朝」の...
問題は、『万葉集』である。ここには三種類の「表記」が登場...
吾妹子乎、去来見乃山乎、高三香裳、日本能不所見、国遠...
八隅知之、和期大王、高照、日之皇子、麁妙乃、藤井我原...
去来子等、早日本辺、大伴乃、御津乃浜松、待恋奴良武(...
奈麻余美乃、甲斐乃国、打縁流、駿河能国与、己知其智乃...
越海之、角鹿乃浜従、大舟爾、真梶貫下、勇魚取、海路爾...
越海乃、手結之浦矣、客為而、見者乏見、日本思櫃(越の...
日本道乃、吉備乃児島乎、過而行者、筑紫乃子島、所念香...
以上の例のように、山上憶良や笠金村、大伴旅人らが、好んで...
以上を整理すれば、
天智以後
「倭国」=近畿の小国名
持統・文武の頃
「倭国」=近畿の小国名
「日本」=近畿天皇家の国号(近畿の小国名)
という状況が明らかとなるのである。文武に至って、「倭」は...
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さて、ここまで、『旧唐書』『新唐書』の中国側史料、『三国...
まずは『古事記』である。ここでは、「日本」という単語は存...
1.神倭天皇(神武)、秋津島に経歴す。<古事記、序文>
2.神倭伊波礼毘古(神武)天皇以下、品陀(応神)の御...
3.次に大倭豊秋津島を生む。亦の名は天御虚空豊秋津根...
4.次に天津日子根命は、凡川内国造、額田部湯坐連、茨...
5.故、其の日子遅(ひこぢ=夫。大国主のこと)神わび...
6.答へて言はく「吾をば倭の青垣東山上にいつき奉れ」...
7.神倭伊波礼毘古(神武)<神代記、鵜葺草葺不合命、...
8.大倭日子[金且]友(懿徳)<安寧記、懿徳記>
9.大倭帯日子国押人(孝安)<孝昭記、孝安記>
10.大倭根子日子賦斗邇(孝霊)<孝安記、孝霊記>
11.大倭根子日子国玖琉(孝元)<孝霊記、孝元記>
12.若倭根子日子大毘毘(開化)<孝元記、開化記>
13.倭日子命<崇神記>
14.倭比売<垂仁記、景行記>
15.爾に名を曙立王に賜ひて、倭者師木登美豊朝倉曙立...
16.倭男具那命(=倭建)<景行記>
17.倭根子命<景行記>
18.倭建命<景行記>
19.爾に其の熊曾建、白く「信に然なり。西方に吾二人...
20.是に於て倭に坐す后等及び御子等、諸、下り到りて...
21.是に於て息長帯日売命、倭に還り上る時、人心を疑...
22.倭漢直の祖、阿知直盗み出て、御馬に乗り倭に幸せ...
23.爾に阿知直白く「墨江中王、火を大殿に著く。故、...
24.故、曾婆訶理を率て倭に上幸する時<履中記>
25.上りて倭に到りて詔すらく「・・・」と。故、其の...
26.爾に天皇望みて問ひて曰く「[玄玄]の倭国に吾を除...
27.白髪大倭根子(清寧)<清寧記>
28.倭比売(継体妃)<継体記>
大半は人名である。従って、説話上に地名として現れる、3・...
問題は19~26である。古田はこれは「大和」を指すと見て...
まず、19は、著名な「やまとたける(倭建)」の命名の説話...
だが、私がこの判断に躊躇するのは、20の用例の為である。...
21の用例も微妙である。今は保留しておこう。
確実となるのは、22~25の履中記の用例からである。25...
また、私は神代記の「倭」の用法にも注意したい。ここでは、...
ともあれ、『古事記』においては、神代記は、
「倭国」=九州(の小国名)
の構図を持ち、(景行・神功の不分明な時間帯を経て)履中記...
「倭国」=近畿の小国名
という構図を描き出したと見て良さそうである。少なくとも、...
さて、次は『日本書紀』を見よう。古事記において、「倭」と...
「倭国」=九州王朝の国号
であることは先述のとおりだが、基本的には「倭」は「日本」...
「倭国」=近畿の小国名
である。(私は、「倭建命」<記>が「日本武尊」<紀>に書...
この両書は、天皇家の史書であって、始めから「九州王朝」の...
問題は、『万葉集』である。ここには三種類の「表記」が登場...
吾妹子乎、去来見乃山乎、高三香裳、日本能不所見、国遠...
八隅知之、和期大王、高照、日之皇子、麁妙乃、藤井我原...
去来子等、早日本辺、大伴乃、御津乃浜松、待恋奴良武(...
奈麻余美乃、甲斐乃国、打縁流、駿河能国与、己知其智乃...
越海之、角鹿乃浜従、大舟爾、真梶貫下、勇魚取、海路爾...
越海乃、手結之浦矣、客為而、見者乏見、日本思櫃(越の...
日本道乃、吉備乃児島乎、過而行者、筑紫乃子島、所念香...
以上の例のように、山上憶良や笠金村、大伴旅人らが、好んで...
以上を整理すれば、
天智以後
「倭国」=近畿の小国名
持統・文武の頃
「倭国」=近畿の小国名
「日本」=近畿天皇家の国号(近畿の小国名)
という状況が明らかとなるのである。文武に至って、「倭」は...
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