古事記 上-4
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古事記 上の卷
四、大國主の命
兎と鰐
――これから出雲系の英雄大國主の神の神話になる。さまざまの...
この大國主の命の兄弟は、澤山おいでになりました。しかし...
赤貝姫と蛤貝姫
――前の兎と鰐の話と共に、古代醫療の方法について語つている...
兎の言つた通り、ヤガミ姫は大勢の神に答えて「わたくしは...
根の堅州國
――これも異郷説話の一つで、王子の求婚説話の形を採つている...
これをまた大勢の神が見て欺いて山に連れて行つて、大きな...
そこで母の神が「これは、スサノヲの命のおいでになる黄泉...
かくてお妃のスセリ姫は葬式の道具を持つて泣きながらおい...
かのヤガミ姫は前の約束通りに婚姻なさいました。そのヤガ...
ヤチホコの神の歌物語
――長い歌の贈答を中心とした物語で、もと歌曲として歌い傳え...
このヤチホコの神(大國主の命)が、越の國のヌナカハ姫と...
ヤチホコの神樣は、
方々の國で妻を求めかねて、
遠い遠い越の國に
賢い女がいると聞き
美しい女がいると聞いて
結婚にお出ましになり
結婚にお通いになり、
大刀の緒もまだ解かず
羽織をもまだ脱がずに、
娘さんの眠つておられる板戸を
押しゆすぶり立つていると
引き試みて立つていると、
青い山ではヌエが鳴いている。
野の鳥の雉は叫んでいる。
庭先でニワトリも鳴いている。
腹が立つさまに鳴く鳥だな
こんな鳥はやつつけてしまえ。
下におります走り使をする者の
事の語り傳えはかようでございます。
そこで、そのヌナカハ姫が、まだ戸を開けないで、家の内で...
ヤチホコの神樣、
萎れた草のような女のことですから
わたくしの心は漂う水鳥、
今こそわたくし鳥でも
後にはあなたの鳥になりましよう。
命長くお生き遊ばしませ。
下におります走り使をする者の
事の語り傳えはかようでございます。
青い山に日が隱れたら
眞暗な夜になりましよう。
朝のお日樣のようににこやかに來て
コウゾの綱のような白い腕、
泡雪のような若々しい胸を
そつと叩いて手をとりかわし
玉のような手をまわして
足を伸ばしてお休みなさいましようもの。
そんなにわびしい思いをなさいますな。
ヤチホコの神樣。
事の語り傳えは、かようでございます。
それで、その夜はお會いにならないで、翌晩お會いなさいま...
またその神のお妃スセリ姫の命は、大變嫉妬深い方でござい...
カラスオウギ色の黒い御衣服を
十分に身につけて、
水鳥のように胸を見る時、
羽敲きも似合わしくない、
波うち寄せるそこに脱ぎ棄て、
翡翠色の青い御衣服を
十分に身につけて
水鳥のように胸を見る時、
羽敲きもこれも似合わしくない、
波うち寄せるそこに脱ぎ棄て、
山畑に蒔いた茜草を舂いて
染料の木の汁で染めた衣服を
十分に身につけて、
水鳥のように胸を見る時、
羽敲きもこれはよろしい。
睦しのわが妻よ、
鳥の群のようにわたしが群れて行つたら、
引いて行く鳥のようにわたしが引いて行つたら、
泣かないとあなたは云つても、
山地に立つ一本薄のように、
うなだれてあなたはお泣きになつて、
朝の雨の霧に立つようだろう。
若草のようなわが妻よ。
事の語り傳えは、かようでございます。
そこで、そのお妃が、酒盃をお取りになり、立ち寄り捧げて...
ヤチホコの神樣、
わたくしの大國主樣。
あなたこそ男ですから
※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つている岬々に
※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つている埼ごとに
若草のような方をお持ちになりましよう。
わたくしは女のことですから
あなた以外に男は無く
あなた以外に夫はございません。
ふわりと垂れた織物の下で、
暖い衾の柔い下で、
白い衾のさやさやと鳴る下で、
泡雪のような若々しい胸を
コウゾの綱のような白い腕で、
そつと叩いて手をさしかわし
玉のような手を※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)して
足をのばしてお休み遊ばせ。
おいしいお酒をお上り遊ばせ。
そこで盃を取り交して、手を懸け合つて、今日までも鎭まつ...
系譜
――出雲系の、ある豪族の家系を語るもののようである。――
この大國主の神が、※形[#「匈/(胃-田)」、U+80F7、23...
大國主の神が、またカムヤタテ姫の命と結婚して生んだ子は...
以上ヤシマジヌミの神からトホツヤマザキタラシの神までを...
スクナビコナの神
――オホアナムチの命としばしば竝んで語られるスクナビコナの...
そこで大國主の命が出雲の御大の御埼においでになつた時に...
御諸山の神
――大和の三輪山にある大神神社の鎭坐の縁起である。――
そこで大國主の命が心憂く思つて仰せられたことは、「わた...
大年の神の系譜
――前に出たスサノヲの命の系譜の中の大年の神の系譜で、一年...
オホトシの神が、カムイクスビの神の女のイノ姫と結婚して...
以上オホトシの神の子のオホクニミタマの神からオホツチの...
さてハヤマトの神が、オホゲツ姫の神と結婚して生んだ子は...
以上ハヤマトの神の子のワカヤマクヒの神からワカムロツナ...
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四、大國主の命
兎と鰐
――これから出雲系の英雄大國主の神の神話になる。さまざまの...
この大國主の命の兄弟は、澤山おいでになりました。しかし...
赤貝姫と蛤貝姫
――前の兎と鰐の話と共に、古代醫療の方法について語つている...
兎の言つた通り、ヤガミ姫は大勢の神に答えて「わたくしは...
根の堅州國
――これも異郷説話の一つで、王子の求婚説話の形を採つている...
これをまた大勢の神が見て欺いて山に連れて行つて、大きな...
そこで母の神が「これは、スサノヲの命のおいでになる黄泉...
かくてお妃のスセリ姫は葬式の道具を持つて泣きながらおい...
かのヤガミ姫は前の約束通りに婚姻なさいました。そのヤガ...
ヤチホコの神の歌物語
――長い歌の贈答を中心とした物語で、もと歌曲として歌い傳え...
このヤチホコの神(大國主の命)が、越の國のヌナカハ姫と...
ヤチホコの神樣は、
方々の國で妻を求めかねて、
遠い遠い越の國に
賢い女がいると聞き
美しい女がいると聞いて
結婚にお出ましになり
結婚にお通いになり、
大刀の緒もまだ解かず
羽織をもまだ脱がずに、
娘さんの眠つておられる板戸を
押しゆすぶり立つていると
引き試みて立つていると、
青い山ではヌエが鳴いている。
野の鳥の雉は叫んでいる。
庭先でニワトリも鳴いている。
腹が立つさまに鳴く鳥だな
こんな鳥はやつつけてしまえ。
下におります走り使をする者の
事の語り傳えはかようでございます。
そこで、そのヌナカハ姫が、まだ戸を開けないで、家の内で...
ヤチホコの神樣、
萎れた草のような女のことですから
わたくしの心は漂う水鳥、
今こそわたくし鳥でも
後にはあなたの鳥になりましよう。
命長くお生き遊ばしませ。
下におります走り使をする者の
事の語り傳えはかようでございます。
青い山に日が隱れたら
眞暗な夜になりましよう。
朝のお日樣のようににこやかに來て
コウゾの綱のような白い腕、
泡雪のような若々しい胸を
そつと叩いて手をとりかわし
玉のような手をまわして
足を伸ばしてお休みなさいましようもの。
そんなにわびしい思いをなさいますな。
ヤチホコの神樣。
事の語り傳えは、かようでございます。
それで、その夜はお會いにならないで、翌晩お會いなさいま...
またその神のお妃スセリ姫の命は、大變嫉妬深い方でござい...
カラスオウギ色の黒い御衣服を
十分に身につけて、
水鳥のように胸を見る時、
羽敲きも似合わしくない、
波うち寄せるそこに脱ぎ棄て、
翡翠色の青い御衣服を
十分に身につけて
水鳥のように胸を見る時、
羽敲きもこれも似合わしくない、
波うち寄せるそこに脱ぎ棄て、
山畑に蒔いた茜草を舂いて
染料の木の汁で染めた衣服を
十分に身につけて、
水鳥のように胸を見る時、
羽敲きもこれはよろしい。
睦しのわが妻よ、
鳥の群のようにわたしが群れて行つたら、
引いて行く鳥のようにわたしが引いて行つたら、
泣かないとあなたは云つても、
山地に立つ一本薄のように、
うなだれてあなたはお泣きになつて、
朝の雨の霧に立つようだろう。
若草のようなわが妻よ。
事の語り傳えは、かようでございます。
そこで、そのお妃が、酒盃をお取りになり、立ち寄り捧げて...
ヤチホコの神樣、
わたくしの大國主樣。
あなたこそ男ですから
※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つている岬々に
※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)つている埼ごとに
若草のような方をお持ちになりましよう。
わたくしは女のことですから
あなた以外に男は無く
あなた以外に夫はございません。
ふわりと垂れた織物の下で、
暖い衾の柔い下で、
白い衾のさやさやと鳴る下で、
泡雪のような若々しい胸を
コウゾの綱のような白い腕で、
そつと叩いて手をさしかわし
玉のような手を※(「廴+囘」、第4水準2-12-11)して
足をのばしてお休み遊ばせ。
おいしいお酒をお上り遊ばせ。
そこで盃を取り交して、手を懸け合つて、今日までも鎭まつ...
系譜
――出雲系の、ある豪族の家系を語るもののようである。――
この大國主の神が、※形[#「匈/(胃-田)」、U+80F7、23...
大國主の神が、またカムヤタテ姫の命と結婚して生んだ子は...
以上ヤシマジヌミの神からトホツヤマザキタラシの神までを...
スクナビコナの神
――オホアナムチの命としばしば竝んで語られるスクナビコナの...
そこで大國主の命が出雲の御大の御埼においでになつた時に...
御諸山の神
――大和の三輪山にある大神神社の鎭坐の縁起である。――
そこで大國主の命が心憂く思つて仰せられたことは、「わた...
大年の神の系譜
――前に出たスサノヲの命の系譜の中の大年の神の系譜で、一年...
オホトシの神が、カムイクスビの神の女のイノ姫と結婚して...
以上オホトシの神の子のオホクニミタマの神からオホツチの...
さてハヤマトの神が、オホゲツ姫の神と結婚して生んだ子は...
以上ハヤマトの神の子のワカヤマクヒの神からワカムロツナ...
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