古事記現代語訳
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古事記現代語訳 天地のはじめ
天地(アメツチ)が初めて現れ動き始めた時に高天原(タカマ...
天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、次に高御産巣日神...
次に神産巣日神(カミムスヒノカミ)、この三柱の神は、みな...
姿は見えません。
次に地上世界が若く、水に浮かんでいる脂のようで、
くらげのようにふわふわと漂っていた時、
葦が芽を吹くように、きざし伸びるものによって成った神の名...
宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ)、
次に、天之常立神(アメノトコタチノカミ)。
この二柱の神もまた独り神で姿は見えません。
以上の五柱の神は別天津神(コトアマツカミ)といいます。
島々の生成
次に成った神の名は、国之常立神(クニノトコタチノカミ)、
次に豊雲野神(トヨクモノノカミ)。
この二柱の神もまた、独り神で姿は見えません。
次に成った神の名は、宇比地邇神(ウヒジニノカミ)。次に、...
次に、角杙神(ツノグイノカミ)。次に妹活杙神(イクグイノ...
次に、意富斗能地神(オオトノジノカミ)。次に、妹大斗乃弁...
次に於母陀流神(オモダルノカミ)。次に、妹阿夜訶志古泥神...
次に伊耶那岐神(イザナキノカミ)。次に、妹伊耶那美神(イ...
以上の、国之常立神から伊耶那美神までの神々を総称して神世...
*****
天津神達は、伊耶那岐命と伊耶那美命に「この漂っている国土...
そこで二神は天の浮橋の上にお立ちになって、その沼矛で国土...
沼矛を引き上げると、沼矛の先から滴る潮(塩)が積もって島...
これを淤能碁呂島(オノコロシマ)といいます。
伊耶那岐命・伊耶那美命が淤能碁呂島に降りてみると、その島...
イザナキ:「貴女の身体はどのようにできているのですか。」
イザナミ:「私の身体はほぼ整っているのですが、足りない所...
イザナキ:「私の身体は既に整っているのですが、それが高じ...
だから、私の身体の余った所で貴女の身体の足...
イザナミ:「ええ,結構ですわ。」
イザナキ:「それならば、私と貴女でこの天の御柱のまわりを...
寝所で交わりをしましょう。貴女は右からまわ...
私は左からまわりましょう。」
そして、二神がその方法に同意して柱をめぐり出会った時に...
イザナミ:「まぁ、あなたはなんて素敵な方なの!」
イザナキ:「あぁ、きみはなんて素敵なひとなんだ!」
イザナキ:[……女性が先に言うのは良くなかったのでは?」
とは言うものの、二神はそのまま交わって子を生みましたが、...
二神は困ってしまって天津神に相談しますと、天津神は
「女性が先に言葉を言ったのがよくなかったのだ。もう一回や...
そこで、再び二神は天の御柱をめぐり出会いをやりなおし、今...
イザナキ:「あぁ、きみはなんて素敵なひとなんだ!」
イザナミ:「まぁ、あなたはなんて素敵な方なの!」
こう言い終わって交わると次々に子が生まれました。
淡道之穂之狭別島アワジノホノサワケノシマ(淡路島)、
次に 伊予之二名島イヨノフタナノシマ(四国)は身一つに4...
次に三つ子の隠伎之三子島オキノミツゴノシマ(隠岐島)(ま...
次に筑紫島ツクシノシマ(九州)も身一つに顔が4つあり、白...
次に伊岐島イキノシマ(壱岐島)を生み、またの名を天比登都...
次に津島ツシマ(対馬)、またの名を天之狭手依比売アメノサ...
次に佐渡島サドノシマ(佐渡島)
次に大倭豊秋津島オオヤマトトヨアキヅシマ(本州)、またの...
この八つの島がまず生まれたので、大八島国(オオヤシマノク...
それから御帰りになった時に、
吉備児島キビノコシマ(岡山県児島半島)=建日方別タケヒカ...
次に小豆島アズキシマ(香川県小豆島)=大野手比売オオノテ...
次に大島オオシマ(山口県屋代島?)=大多麻流別オオタマル...
次に女島オミナシマ(大分県国東半島沖の姫島)=天一根アマ...
次に知訶島チカノシマ(長崎県五島列島)=天之忍男アメノオ...
次に両児島フタゴノシマ(五島列島南の男島・女島?)=天両...
吉備児島から両児島まで合わせて六島です。
神々の生成
さてそこで、イザナキ命が言うには、「愛しい妻の命を、た...
そして、亡くなったイザナミ神は、出雲国と伯伎国(ははき...
そこでイザナキ命は、腰につけていた十拳剣(とつかのつる...
すると、その剣先についた血が、神聖な岩々に飛び散って生...
次に剣の根元についた血が、神聖な岩々に飛び散って生まれ...
次に剣の柄にたまった血が、指の間から漏れ流れて生まれた...
以上のイハサク神よりクラミツハ神までの合わせて八神は、...
そして殺されたカグツチ神の頭から生まれた神の名は、マサ...
次に胸から生まれた神の名は、オドヤマツミ神である。
次に腹から生まれた神の名は、オクヤマツミ神である。
次に陰部から生まれた神の名は、クラヤマツミ神である。
次に左手から生まれた神の名は、シギヤマツミ神である。
次に右手から生まれた神の名は、ハヤマツミ神である。
次に左足から生まれた神の名は、ハラヤマツミ神である。
次に右足から生まれた神の名は、トヤマツミ神である。
マサカヤマツミ神よりトヤマツミ神まで合わせて八神。
そして、斬る時に用いた太刀の名は、天の尾羽張(アメノヲ...
黄泉国
イザナギの命は亡くなってしまったイザナミの命に会いたいと...
そこで女神が御殿の閉じた戸から出て迎えた時、イザナキ命が...
「愛する我が妻よ、私とあなたとで作った国は、まだ作り終え...
しかしそこでイザナミ命が答えて言うには、
「残念なことです。もっと早く来てくださっていれば・・・。...
そう言って御殿の中に戻って行きましたが、なかなか出てき...
イザナギの命は大変待ち遠しく待ちきれなくなってしまったの...
そこでイザナキ命がこれを見て畏れて逃げ帰ろうとすると、...
そこでイザナキ命は、髪に付けていた黒いかづらの輪を取っ...
しかし、また追いかけてきたので、今度は右のみづらに刺し...
そして次には、女神の体中に生じていた八種の雷神に千五百...
なお追いかけてきて、黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂の...
そこでイザナキ命が、その桃の実に言うには、
「お前が私を助けたように、葦原中国(あしはらなかつくに)...
最後にその妹のイザナミ命自らが追いかけてきたので大きな...
「愛しい私の夫がそのようなことをするのならば、あなたの国...
そこでイザナキ命が言うには、「愛しい私の妻がそのようなこ...
このようなわけで、一日に必ず千人が死に、一日に必ず千五百...
こういしてイザナミ命を名付けて、黄泉津(ヨモツ)大神と言...
また言うには、男神に追いついたことから、道敷(チシキ)大...
その黄泉の坂を塞いでいる大岩を、道反(チガヘシ)の大神と...
身禊
イザナギの命は黄泉の国からお帰りになって、
「私はずいぶん醜く穢れた国に行ってきたのだ。早く身体のケ...
投げ捨てた杖から生まれた神の名は、衝立船戸神(ツキタツフ...
投げ捨てた帯から生まれた神の名は、道之長乳歯神(ミチノナ...
投げ捨てた袋から生まれた神の名は、時量師神(トキハカラシ...
投げ捨てた衣から生まれた神の名は、和豆良比能宇斯能神(ワ...
投げ捨てた褌から生まれた神の名は、道俣神(チマタノカミ)
投げ捨てた冠から生まれた神の名は、飽咋之宇斯能神(アキグ...
投げ捨てた左手の手纏から生まれた神の名は、奥疎神(オキザ...
奥津那芸佐毘古神(オキ...
奥津甲斐弁羅神(オキツ...
投げ捨てた右手の手纏から生まれた神の名は、辺疎神(ヘザカ...
辺津那芸佐毘古神(ヘツ...
辺津甲斐弁羅神(ヘツカ...
この12神はお体に付けていたものを投げ捨てられて現れた神...
そこで「上流は流れが激しいし、下流は流れが弱い」と真ん中...
この二神は黄泉の国においでになったときの穢れによって現れ...
次にその禍を直そうとして生まれた神の名は、
神直毘神(カムナオビノカミ)と大直毘神(オオナオビノカミ...
次に水底で身をすすいだ時に生まれた神の名は、
底津綿津見神(ソコツワタツミノカミ)と底箇之男命(ソコツツノ...
水中で身をすすいだ時に生まれた神の名は、
中津綿津見神(ナカツワタツミノカミ)と中箇之男命(ナカツ...
水面で身をすすいだ時に生まれた神の名は、
上津綿津見神(ウエツワタツミノカミ)と上箇之男命(ウエツ...
この三綿津見神は安曇氏の祖先神です。よって、安曇の連たち...
また底箇之男命・中箇之男命・上箇之男命の三神は住吉神社の...
そして左目を洗った時に現れた神の名は、天照大御神(アマテ...
右目を洗った時に生まれた神の名は、月読命(ツクヨミ...
鼻を洗った時に生まれた神の名は、建速須佐之男命(タ...
以上十神は身体を洗ったので現れた神々です。
イザナギの命は大変喜んで、「私は沢山の神を生んだが、一番...
次に月読命に「あなたは夜之食国を治めなさい。」といい、建...
そうしてそれぞれ委任された言葉に従って治めていた中で、タ...
その泣く様子は、青山が枯山になるまで泣き枯らし、海や河が...
そのため、乱暴な神の声が夏の蝿のように充満し、あらゆる禍...
そこでイザナギの命がタケハヤスサノヲの命に言うには、
「どうしてお前は命ぜられた国を治めずに泣き喚いているのか...
カケハヤスサノヲ命は「私は亡き母のいる根の堅州国(ねのか...
そこでイザナキの命は大変怒り、「ならばお前はこの国に住ん...
このイザナギ命は、淡海(あふみ)の多賀の社にお鎮まりです。
誓約(うけひ)
そこでハヤスサノヲ命が言うには、「ならばアマテラス大御神...
そこで、アマテラス大神がこれを聞いて驚いて言うには、
「私の弟が上って来るのは、きっと善良な心からでは無いでし...
そこでハヤスサノヲ命が答えて言うには、
「私に邪心はありません。ただ父イザナギ大御神が私が泣き喚...
そこでアマテラス大神が言うには、「ならばお前の心が正し...
これにハヤスサノヲ命が答えて「それぞれ誓(うけひ)をして...
さて、そこで、二神は天の安河を挟んで、誓約をする時に、...
次に市寸島比売(イチキシマヒメ)命、またの名は狭衣媛(...
次に多岐都比売(タキツヒメ)命の三柱です。
次にハヤスサノヲ命が、アマテラス大神の左のみづらに巻い...
また、右のみづらに巻いている玉を譲り受けて、噛みに噛ん...
また、かづらに巻いている玉を譲り受け、噛みに噛んで砕き...
また、左手に巻いている玉を譲り受け、噛みに噛んで砕き、...
また、右手に巻いている玉を譲り受け、噛みに噛んで砕き、...
そこでアマテラス大神が、ハヤスサノヲ命に言うには、「こ...
さて、その先に生まれた神のタキリビメ命は、胸形(むなか...
次にイチキシマヒメ命は、胸形の中つ宮に坐します。
次にタキツヒメ命は、胸形の辺(へ)つ宮に坐します。
この三柱の神は、宗像君等が大切に信仰している神です。
そして、後で生まれた五柱の子の中で、アメノホヒノ命の子...
次にアマツヒコネ命は、凡川内(おおしこうち)国造、額田...
天岩戸(あまのいわと)
そこで、ハヤスサノヲ命が、アマテラス大神に言うには、「私...
このようなことをしてもアマテラス大神がとがめずに言うに...
アマテラス大神が神聖な機織場で神様の衣を織らしていた時...
それでアマテラス大神もこれを恐れ、天の石屋戸を開けて中...
そのため、高天原はまっ暗くなり葦原中国もこことごとく闇く...
こうして永久に闇が続いていったのです。そして、様々な神の...
このようになったので、八百万の神が天の安河の川原に集ま...
次に天の安河の川上にある天の堅い岩を取って来、天の金山の...
天の香山のよく繁っている賢木(さかき)を根ごと掘り起こし...
そこでアマテラス大神は不思議に思い、天の石屋戸を細めに...
「私が隠れているので高天原は自然と暗く、また葦原中国も全...
そこでアメノウズメが言うには、「あなた様にも勝って貴い神...
そう答える間に、アメノコヤネ命とフトダマ命がその鏡を差...
すぐにフトダマ命が、注連縄(しめなわ)を大神の後ろに引き...
「これより内側に入ることは出来ません」と申し上げたのです。
こうして、アマテラス大神が出てくると、高天原も葦原中国も...
そこで八百万の神は共に相談し、スサノヲ命に罪を償わせる...
閑話休題・・・蚕と穀物の種
ハヤスサノヲ命は食物を大気都比売(オホゲツヒメ)の神に求...
そこでオホゲツヒメは、鼻や口、また尻から様々な美味な食物...
そして、殺されたオホゲツヒメの神の身体から生まれ出た物...
そこで、神産巣日(カムムスヒ)御祖命(みおやのみこと)...
八俣の大蛇
こうして追放されて出雲国の肥河(ひのかわ)の川上の鳥髪(...
この時、箸がその川から流れ下りてきたのです。
そこでハヤスサノヲ命は、人が川上にいると思い尋ね上って行...
そこで、「あなた方は誰ですか」と尋ねました。
その老夫が答えて言うには、
「私は国つ神の大山津見(オホヤマツミ)神の子です。私の名...
また、「あなたはどうして泣いているのですか」と尋ねると...
「私の娘は元々八人いましたが、あの高志(こし)の八俣の大...
そこで、「どのような形をしているのか」と尋ねると、答え...
「その目は赤かがちのようで、身一つに八つの頭・八つの尾が...
そこでハヤスサノヲ命がその老夫に言うには、「このあなた...
これに答えて言うには、「私はアマテラス大御神の弟です。そ...
そこでアシナヅチ神・テナヅチ神が言うには、「それならば恐...
そこでハヤスサノヲ命は、その童女の姿を神聖な爪形の櫛に...
こうして、言われた通りに準備して待っている時、そのヤマ...
すぐに酒桶ごとに自分の頭を垂れ入れて、その酒を飲み出した...
そこでハヤスサノヲ命は、その身につけている十拳剣(とつか...
そして、命が中の尾を切り刻んだ時、剣の刃が欠けたのです。
そこで不思議に思い、剣先を刺して裂いて見ると、都牟羽の大...
そこでこの太刀を取り、不思議な物だと思って、アマテラス大...
これが草那藝の大刀(くさなぎのたち)である。
さて、こうしてそのスサノヲ命は、宮を造る土地を出雲国に...
そして須賀の地に到り、「私はここに来て、私の心はすがすが...
この大神が、初めて須賀宮を作った時に、そこから雲が立ち...
その詠んだ歌は、
八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を
盛んに立ち昇る雲が、八重の垣をめぐらしている。新妻を篭ら...
そこでそのアシナヅチ神を呼び、「あなたを私の宮の首長に...
系譜
そこで、そのクシナダヒメと夫婦の交わりをして生んだ神の名...
また、オホヤマツミ神の娘、名は神大市比売(カムオホイチ...
この兄のヤシマジヌミ神が、オホヤマツミ神の娘、名は木の...
この神が、オカミ神の娘、名は日河比売(ヒカワヒメ)を妻...
この神が、天の都度閇知泥(アメノツドヘチヌ)神を妻とし...
この神が、布怒豆怒(フノヅヌ)神の娘、名は布帝耳(フテ...
この神が、刺国大(サシクニオホ)神の娘、名は刺国若比売...
大国主の神
さて、このオホクニヌシ神の兄弟には八十神がいた。しかし皆...
その八十神は皆、稲羽の八上比売(イナバノヤガミヒメ)を...
そこで八十神がその兎に、「お前の身を治すには、この海水を...
すると、その海水が乾くにつれて、その身の皮はことごとく...
そこでオホナムヂ神がその兎に教えて言うには、「今すぐに...
そこで、教えの通りにすると、その身は元通りになったのです...
今は兎神と言われている。
そこで、その兎がオホナムヂ神に言うには、「あの八十神は...
そこでヤガミヒメが、八十神に答えて言うには、「私はあなた...
そこで追い下ろされたのを捕えようとしたとき、その石に焼...
そこで八十神はこれを見て、また欺こうとして山に連れ入り...
そこで八十神が捜し追いかけて来て、矢をつがえて引き渡す...
そこで、言われたようにスサノヲ命の所にやって来ると、その...
そこで、その大神が出てきてこれを見て、「これはアシハラシ...
そこでその妻のスセリビメ命は、蛇の比礼(ひれ)をその夫...
また次の日の夜は、ムカデと蜂の室に入らせると、スセリヒ...
また、鳴鏑(なりかぶら)を広い野原の中に射込み、その矢...
そこでその妻のスセリビメは、葬式の道具を持って泣きなが...
ところがその矢を持って差し出してきたので、屋敷に連れて入...
そこでその妻は、椋(むく)の木の実と赤土(はに)とを取...
そこでその神の髪を掴み、その室の垂木ごとに結び付けて、...
そして、黄泉津比良坂まで追いかけて来て、遥か遠くを望ん...
そこで、その太刀と弓を持って、その八十神を追い退ける時、...
さて、かのヤガミヒメは、先の約束通りに夫婦の契りを結ん...
閑話休題・・・八千矛神の歌物語
このヤチホコ神が、高志国の沼河比売(ヌナカワヒメ)を娶ろ...
八千矛の神の命は、日本国中で思わしい妻を娶ることができな...
そこでそのヌナカワヒメは、まだ戸を開けずに、中から詠ん...
八千矛の神の命よ、私はなよやかな女のことですから、私の心...
青山の向こうに日が沈んだら、夜はきっと出て、あなたをお迎...
そして、その夜は会わずに、翌日の夜に会いました。
また、その神の本妻のスセリビメ命が、とても嫉妬してしまっ...
黒い衣装を丁寧に着込んで、沖の水鳥のように胸元を見ると、...
そこでその妻、大御酒杯(おおみさかずき)を取って、そばに...
八千矛の神の命は、わが大国主神よ。あなたは男性でいらっし...
こう歌ってすぐに杯を交わして契りを固め、互いに首に手を...
これを神語(かむがたり)といいます。
系譜
さて、このオホクニヌシ神が、胸形(むなかた)の奥つ宮に鎮...
このアヂスキタカヒコネ神は今、迦毛(かも)の大御神と言...
オホクニヌシ神が、また、神屋楯比売(カムヤタテヒメ)命...
また、ヤシマムヂノ神の娘、鳥取(トトリ)神を妻として生...
この神が、日名照額田比道男伊許知邇(ヒナテルヌカタビチ...
この神が、葦那陀迦(アシナダカ)神、またの名は八河江比...
この神が、天の甕主(アメノミカヌシ)神の娘、前玉比売(...
この神が、オカミ神の娘、比那良志比売(ヒナラシビメ)を...
この神が、比々羅木の其花麻豆実(ヒヒラギノソノハナマヅ...
この神が、シキヤマヌシ神の娘、青沼馬沼押比売(アヲヌウ...
この神が、若尽女(ワカツクシメ)神を妻として生んだ子は...
この神が、アメノサギリ神の娘、遠津待根(トホツマチネ)...
以上のヤシマジヌミ神からトヨツヤマサキタラシ神までを、...
***** [#rb8af113]
さて、オホクニヌシ神が出雲の御大(みほ)の岬にいる時、波...
そこでその名を尋ねましたが答えません。
また、従えている諸々の神に尋ねても答えません。
そこで、たにぐく(ヒキガエル)が言うには、「これは久延...
そこでこのことを、カムムスヒ御祖命に申し上げると、「こ...
こうして、それからオホナムヂとスクナビコナと二柱の神は...
そうした後、そのスクナビコナは常世国に渡った。
さて、そのスクナビコナ神の正体を教えたいわゆるクエビコ...
この神は歩くことができないのに ことごとく天下のことを知...
さてそこでオホクニヌシ神が憂いて言うには、「私一人でど...
この時、海を照らして寄って来る神がいたのです。
その神が言うには、「私をよく祀ったら、私が共に協力して...
そこでオホクニヌシ神が、「それならばどのようにして祀れば...
これが御諸山(三輪山)の上に鎮座している神(大物主)です。
さて、かの大年(オホトシ)神(穀物の実りの神)が、神活須...
また、香用比売(カヨヒメ)を妻として生んだ子は、大香山...
また、天知迦流美豆比売(アメノチカルミヅヒメ)を妻とし...
次に大山咋(オホヤマクヒ)神、またの名を山末の大主(ヤ...
次に庭津日(ニハツヒ)神、次に阿須波(アスハ)神、次に...
以上、大年の神の子の大国御魂の神から大土の神まで合わせて...
さて、羽山戸の神がオオゲツヒメの神と結婚して生んだのは若...
国譲り
アマテラス大御神は命令によって、「豊葦原の千秋長五百秋の...
そこでアメノオシホミミ命が、天の浮橋に立って、「豊葦原の...
そこで、タカミムスヒ神とアマテラス大御神の命令によって...
そこで、オモヒカネ神や八百万の神が相談して、「天の菩比...
そこで、アメノホヒ神を遣わしたところ、なんとオホクニヌシ...
そのため、タカミムスヒ神とアマテラス大御神が、また大勢...
そこでオモヒカネ神が、「天津国玉(アマツクニタマ)神の子...
そこで天の麻迦古弓、天の波々矢をアメノワカヒコに与えて遣...
ところがアメノワカヒコは、その国に降り着くやいなや、オ...
そこで、アマテラス大御神とタカミムスヒ神が、また大勢の...
そこで大勢の神々とオモヒカネ神が、「雉(きぎし)の、名は...
そこで、鳴女は天から降り着くと、アメノワカヒコの家の門...
その時、天の佐具売(アメノサグメ)が、この鳥の言うことを...
すぐにアメノワカヒコは、天つ神から与えられた天の波士弓...
ところがその矢は、雉の胸を貫いて、逆さまに射上げられて、...
そこで、タカギ神がその矢を取って見てみると、血がその矢...
そこでタカギ神は、すぐに大勢の神々に示して「この矢はアメ...
これが還矢の起こりです。また、その雉は帰って来なかった。...
さて、アメノワカヒコの妻、シタテルヒメの泣く声が、風の...
そして天にいるアメノワカヒコの父、アマツクニタマ神とその...
この時、阿遅志貴高日子根(アヂシキタカヒコネ)神がやっ...
このように間違えたわけは、この二柱の神の容姿が、とてもよ...
そこでアヂシキタカヒコネ神がひどく怒って、「私は親しい...
これが美濃国の藍見河の川上にある喪山です。
また、その切り伏せた太刀の名は、大量(おおはかり)と言い...
そして、アヂシキタカヒコネ神が怒って飛び去った時、その同...
天(あめ)なるや 弟棚機(おとたなばた)の 項(うな)...
天上にいるうら若い機織女が、首にかけている緒に貫き通した...
この歌は夷振(ひなぶり)です。
そこでアマテラス大御神が「今度はどの神を遣わすのがよいだ...
オモヒカネ神と大勢の神々が「天の安河の川上の天の石屋にお...
そこでアメノカク神を遣わして、アメノヲハバリ神に尋ねた...
そこでアメノトリフネ神をタケミカヅチ神に副えて遣わすこと...
そのようなわけで、この二神は、出雲国の伊耶佐の小浜に降...
そこで答えて言うには、「私はお答えできません。私の子の...
さて、そこでそのオホクニヌシ神に「今お前の子のコトシロ...
そこでまた答えるには、「また私の子の建御名方(タケミナカ...
「誰が私の国に来て、ひそひそとそのように話をしているのか...
今後はタケミナカタ神の手を逆に求めて掴むと、葦の若葉を...
そこで、更にまた帰ってきて、そのオホクニヌシ神に言うには...
そこで答えて言うには、
「私の子の二神の言う通りに私も背きません。この葦原中国は...
そこで、タケミカヅチ神は帰り上って、葦原中国を服従させ平...
天孫降臨
アマテラス大御神とタカギ神の命令によって、太子(ひつぎの...
そこで、その太子のマサカツアカツカチハヤヒアメノオシホ...
この子は、タカギ神の娘、万幡豊秋津師比売(ヨロヅハタトヨ...
そのようなわけで、ヒコホノニニギ命に命じて、「この豊葦...
そこでヒコホノニニギ命が、天降りをしようとする時に、天...
そこで、アマテラス大御神とタカギ神はアメノウズメ神に「お...
そこで、尋ねる時に彼が答えて言うには、「私は国つ神で、...
そこでアメノコヤネ命、フトダマ命、アメノウズメ命、イシコ...
そこであの八尺の勾玉、鏡、また草那藝の剣、また常世のオモ...
この二柱の神は、拆く釧(さくくしろ)(口の割れた腕輪)...
次に登由宇気(トユウケ)神、これは外宮の度相(わたらひ...
次に天の石戸別(アメノイハトワケ)神、またの名は櫛石窓...
次にタヂカラヲ神は佐那那県(さなながた)に鎮座している。
そして、そのアメノコヤネ命は、中臣連等の祖神である。
フトダマ命は、忌部首等の祖神である。
アメノウズメ命は、猿女君等の祖神である。
イシコリドメ命は、作鏡連等の祖神である。
タマノオヤ命は、玉祖連等の祖神である。
さてそこで、アマツヒコホノニニギ命、天の石位(あめのい...
そこで天の忍日(アメノオシヒ)命、天つ久米(アマツクメ...
さて、そのアメノオシヒ命、これは大伴連等の祖神である。...
そこで言うには、「この地は韓国(からくに)に向かい、笠...
さてそこで、アメノウズメ命に「この先導に立って仕えたサル...
そういうわけで、猿女君等は、そのサルタビコノヲ神の名を負...
さてそのサルタビコ神が、阿耶訶(あざか)にいる時に漁を...
そこでサルタビコ神を送って帰ってきて、すぐにあらゆる鰭...
こういうわけで、御代ごとに島の速贄(はやにへ)を献上す...
木の花佐久夜比売
アマツヒコヒコホノニニギ命は、笠沙の御前で美しい少女に...
そこで、「誰の娘か」と尋ねると、答えて言うには、「オホヤ...
また、「あなたに兄弟はいますか」と尋ねると、「私の姉に、...
そこで、「私はあなたと結婚したいと思うがどうか」と尋ね...
そこで、その父オホヤマツミ神に尋ねるために遣いを出すと...
ところが、その姉はとても醜かったので、見て恐れて送り返し...
そこでオホヤマツミ神が、イハナガヒメを返したことによっ...
「私の娘二人を並べて差し上げたのは、イハナガヒメを使うな...
このようなわけで、今に至るまで天皇方の御寿命は長くないの...
さて、後にコノハナノサクヤビメがやって来て言うには、「...
そこで言うには、「サクヤビメは一夜で身篭ったのか。これは...
そこで答えて言うには、「私の身篭った子が、もし国つ神の...
そこで、その火が盛んに燃える時に生んだ子の名は、火照(...
次に生んだ子の名は、火須勢理(ホスセリ)命である。
次に生んだ子の名は、火遠理(ホヲリ)命。またの名は天津...
日子穂穂出見命
さて、ホデリ命は海佐知比古(ウミサチビコ)として、鰭の広...
そこでホヲリ命がその兄のホデリ命に、「それぞれのさちを取...
そこでホヲリ命は、海さちを使って魚を釣ろうとしたが、た...
そこでその兄のホデリ命が、その鉤を求めて言うには、「山さ...
しかしその兄は無理に求めて責め立てた。
そこで、その弟は、腰につけていた十拳剣を砕き、五百の鉤...
そこでその弟が泣き悲しんで海辺にいる時に、塩壌(シホツ...
そこでシホツチ神は、「私が、あなた様のために善い計画を...
そこで、教えられた通りに少し進むと、全てその言葉の通り...
そして海神の娘の豊玉比売(トヨタマビメ)の侍女が、玉器(...
そこでその玉を見て、侍女に尋ねて言うには、「もしかして...
そこでトヨタマビメ命が不思議に思い、出て見ると、すぐに...
そこで海神自らが出て見て、「この方はアマツヒコの御子、ソ...
こうして、三年に至るまでその国に住んだ。
そこでホヲリ命は、その初めの事を思い出して、深い溜め息...
そこでトヨタマビメ命がその溜め息を聞いて、その父に言うに...
そこでその父の大神が、その婿に尋ねて言うには、「今朝私...
そこでその大神に、詳しくその兄が失った鉤を責め立てた様...
これを聞いた海神は、あらゆる海の大小の魚を呼び集めて、...
そこで、多くの魚どもが、「近頃赤鯛が、喉に骨が刺さって物...
そこで赤鯛の喉を探すと鉤があったのですぐに取り出して清...
「この鉤をその兄に返す時、言う言葉は、『この鉤は、おぼ鉤...
そこで、それぞれ自分の身の丈のままに、日数を定めて答え...
そこで、その一尋の和邇に、「それならばお前が送って差し上...
そして、約束通りに一日のうちに送って差し上げた。
その和邇を返そうとする時、腰につけていた紐のついた小刀を...
こういうわけで、全て海神に教えられた言葉の通りにして、...
そのため、それより以後は次第に貧しくなって、更に荒々しい...
そして、攻めようとする時には、塩盈珠を出して溺れさせ、そ...
それで、今に至るまで、その溺れたときの様々な仕種を、絶...
豊玉比売
さて、海神の娘のトヨタマビメ命が、自らやって来て言うに...
そこですぐにその海辺の渚に、鵜の羽を葺草として産屋を造っ...
そこでまさに産もうとする時に、その夫に言うには、「全て...
そこでその言葉を不思議に思って、そのまさに産もうとする...
そこでトヨタマビメ命が、その覗き見た事を知って、心に恥...
こういうわけで、その産んだ御子を名付けて、天津日高日子波...
しかしながらその後、その覗き見た心を恨んだけれども、恋...
赤玉は 緒さへ光れど 白玉の 君が装ひ 貴くありけり
赤い玉は、それを貫いた緒までも光るほどに美しいものですが...
そこでその夫が答えて詠んだ歌は、
沖つ鳥 鴨著(ど)く島に 我が率寝し 妹は忘れじ 世の...
鴨の寄り着く島で、私が共寝をした愛しい妻のことは、いつま...
そして、ヒコホホデミ命は、高千穂宮で五百八十年過ごした。...
このアマツヒコヒコナギサタケウカヤフキアヘズ命は、その...
そして、ミケヌ命は、波の上を越えて常世国に渡り、イナヒ...
古事記現代語訳―了
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古事記現代語訳 天地のはじめ
天地(アメツチ)が初めて現れ動き始めた時に高天原(タカマ...
天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)、次に高御産巣日神...
次に神産巣日神(カミムスヒノカミ)、この三柱の神は、みな...
姿は見えません。
次に地上世界が若く、水に浮かんでいる脂のようで、
くらげのようにふわふわと漂っていた時、
葦が芽を吹くように、きざし伸びるものによって成った神の名...
宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒコジノカミ)、
次に、天之常立神(アメノトコタチノカミ)。
この二柱の神もまた独り神で姿は見えません。
以上の五柱の神は別天津神(コトアマツカミ)といいます。
島々の生成
次に成った神の名は、国之常立神(クニノトコタチノカミ)、
次に豊雲野神(トヨクモノノカミ)。
この二柱の神もまた、独り神で姿は見えません。
次に成った神の名は、宇比地邇神(ウヒジニノカミ)。次に、...
次に、角杙神(ツノグイノカミ)。次に妹活杙神(イクグイノ...
次に、意富斗能地神(オオトノジノカミ)。次に、妹大斗乃弁...
次に於母陀流神(オモダルノカミ)。次に、妹阿夜訶志古泥神...
次に伊耶那岐神(イザナキノカミ)。次に、妹伊耶那美神(イ...
以上の、国之常立神から伊耶那美神までの神々を総称して神世...
*****
天津神達は、伊耶那岐命と伊耶那美命に「この漂っている国土...
そこで二神は天の浮橋の上にお立ちになって、その沼矛で国土...
沼矛を引き上げると、沼矛の先から滴る潮(塩)が積もって島...
これを淤能碁呂島(オノコロシマ)といいます。
伊耶那岐命・伊耶那美命が淤能碁呂島に降りてみると、その島...
イザナキ:「貴女の身体はどのようにできているのですか。」
イザナミ:「私の身体はほぼ整っているのですが、足りない所...
イザナキ:「私の身体は既に整っているのですが、それが高じ...
だから、私の身体の余った所で貴女の身体の足...
イザナミ:「ええ,結構ですわ。」
イザナキ:「それならば、私と貴女でこの天の御柱のまわりを...
寝所で交わりをしましょう。貴女は右からまわ...
私は左からまわりましょう。」
そして、二神がその方法に同意して柱をめぐり出会った時に...
イザナミ:「まぁ、あなたはなんて素敵な方なの!」
イザナキ:「あぁ、きみはなんて素敵なひとなんだ!」
イザナキ:[……女性が先に言うのは良くなかったのでは?」
とは言うものの、二神はそのまま交わって子を生みましたが、...
二神は困ってしまって天津神に相談しますと、天津神は
「女性が先に言葉を言ったのがよくなかったのだ。もう一回や...
そこで、再び二神は天の御柱をめぐり出会いをやりなおし、今...
イザナキ:「あぁ、きみはなんて素敵なひとなんだ!」
イザナミ:「まぁ、あなたはなんて素敵な方なの!」
こう言い終わって交わると次々に子が生まれました。
淡道之穂之狭別島アワジノホノサワケノシマ(淡路島)、
次に 伊予之二名島イヨノフタナノシマ(四国)は身一つに4...
次に三つ子の隠伎之三子島オキノミツゴノシマ(隠岐島)(ま...
次に筑紫島ツクシノシマ(九州)も身一つに顔が4つあり、白...
次に伊岐島イキノシマ(壱岐島)を生み、またの名を天比登都...
次に津島ツシマ(対馬)、またの名を天之狭手依比売アメノサ...
次に佐渡島サドノシマ(佐渡島)
次に大倭豊秋津島オオヤマトトヨアキヅシマ(本州)、またの...
この八つの島がまず生まれたので、大八島国(オオヤシマノク...
それから御帰りになった時に、
吉備児島キビノコシマ(岡山県児島半島)=建日方別タケヒカ...
次に小豆島アズキシマ(香川県小豆島)=大野手比売オオノテ...
次に大島オオシマ(山口県屋代島?)=大多麻流別オオタマル...
次に女島オミナシマ(大分県国東半島沖の姫島)=天一根アマ...
次に知訶島チカノシマ(長崎県五島列島)=天之忍男アメノオ...
次に両児島フタゴノシマ(五島列島南の男島・女島?)=天両...
吉備児島から両児島まで合わせて六島です。
神々の生成
さてそこで、イザナキ命が言うには、「愛しい妻の命を、た...
そして、亡くなったイザナミ神は、出雲国と伯伎国(ははき...
そこでイザナキ命は、腰につけていた十拳剣(とつかのつる...
すると、その剣先についた血が、神聖な岩々に飛び散って生...
次に剣の根元についた血が、神聖な岩々に飛び散って生まれ...
次に剣の柄にたまった血が、指の間から漏れ流れて生まれた...
以上のイハサク神よりクラミツハ神までの合わせて八神は、...
そして殺されたカグツチ神の頭から生まれた神の名は、マサ...
次に胸から生まれた神の名は、オドヤマツミ神である。
次に腹から生まれた神の名は、オクヤマツミ神である。
次に陰部から生まれた神の名は、クラヤマツミ神である。
次に左手から生まれた神の名は、シギヤマツミ神である。
次に右手から生まれた神の名は、ハヤマツミ神である。
次に左足から生まれた神の名は、ハラヤマツミ神である。
次に右足から生まれた神の名は、トヤマツミ神である。
マサカヤマツミ神よりトヤマツミ神まで合わせて八神。
そして、斬る時に用いた太刀の名は、天の尾羽張(アメノヲ...
黄泉国
イザナギの命は亡くなってしまったイザナミの命に会いたいと...
そこで女神が御殿の閉じた戸から出て迎えた時、イザナキ命が...
「愛する我が妻よ、私とあなたとで作った国は、まだ作り終え...
しかしそこでイザナミ命が答えて言うには、
「残念なことです。もっと早く来てくださっていれば・・・。...
そう言って御殿の中に戻って行きましたが、なかなか出てき...
イザナギの命は大変待ち遠しく待ちきれなくなってしまったの...
そこでイザナキ命がこれを見て畏れて逃げ帰ろうとすると、...
そこでイザナキ命は、髪に付けていた黒いかづらの輪を取っ...
しかし、また追いかけてきたので、今度は右のみづらに刺し...
そして次には、女神の体中に生じていた八種の雷神に千五百...
なお追いかけてきて、黄泉比良坂(よもつひらさか)の坂の...
そこでイザナキ命が、その桃の実に言うには、
「お前が私を助けたように、葦原中国(あしはらなかつくに)...
最後にその妹のイザナミ命自らが追いかけてきたので大きな...
「愛しい私の夫がそのようなことをするのならば、あなたの国...
そこでイザナキ命が言うには、「愛しい私の妻がそのようなこ...
このようなわけで、一日に必ず千人が死に、一日に必ず千五百...
こういしてイザナミ命を名付けて、黄泉津(ヨモツ)大神と言...
また言うには、男神に追いついたことから、道敷(チシキ)大...
その黄泉の坂を塞いでいる大岩を、道反(チガヘシ)の大神と...
身禊
イザナギの命は黄泉の国からお帰りになって、
「私はずいぶん醜く穢れた国に行ってきたのだ。早く身体のケ...
投げ捨てた杖から生まれた神の名は、衝立船戸神(ツキタツフ...
投げ捨てた帯から生まれた神の名は、道之長乳歯神(ミチノナ...
投げ捨てた袋から生まれた神の名は、時量師神(トキハカラシ...
投げ捨てた衣から生まれた神の名は、和豆良比能宇斯能神(ワ...
投げ捨てた褌から生まれた神の名は、道俣神(チマタノカミ)
投げ捨てた冠から生まれた神の名は、飽咋之宇斯能神(アキグ...
投げ捨てた左手の手纏から生まれた神の名は、奥疎神(オキザ...
奥津那芸佐毘古神(オキ...
奥津甲斐弁羅神(オキツ...
投げ捨てた右手の手纏から生まれた神の名は、辺疎神(ヘザカ...
辺津那芸佐毘古神(ヘツ...
辺津甲斐弁羅神(ヘツカ...
この12神はお体に付けていたものを投げ捨てられて現れた神...
そこで「上流は流れが激しいし、下流は流れが弱い」と真ん中...
この二神は黄泉の国においでになったときの穢れによって現れ...
次にその禍を直そうとして生まれた神の名は、
神直毘神(カムナオビノカミ)と大直毘神(オオナオビノカミ...
次に水底で身をすすいだ時に生まれた神の名は、
底津綿津見神(ソコツワタツミノカミ)と底箇之男命(ソコツツノ...
水中で身をすすいだ時に生まれた神の名は、
中津綿津見神(ナカツワタツミノカミ)と中箇之男命(ナカツ...
水面で身をすすいだ時に生まれた神の名は、
上津綿津見神(ウエツワタツミノカミ)と上箇之男命(ウエツ...
この三綿津見神は安曇氏の祖先神です。よって、安曇の連たち...
また底箇之男命・中箇之男命・上箇之男命の三神は住吉神社の...
そして左目を洗った時に現れた神の名は、天照大御神(アマテ...
右目を洗った時に生まれた神の名は、月読命(ツクヨミ...
鼻を洗った時に生まれた神の名は、建速須佐之男命(タ...
以上十神は身体を洗ったので現れた神々です。
イザナギの命は大変喜んで、「私は沢山の神を生んだが、一番...
次に月読命に「あなたは夜之食国を治めなさい。」といい、建...
そうしてそれぞれ委任された言葉に従って治めていた中で、タ...
その泣く様子は、青山が枯山になるまで泣き枯らし、海や河が...
そのため、乱暴な神の声が夏の蝿のように充満し、あらゆる禍...
そこでイザナギの命がタケハヤスサノヲの命に言うには、
「どうしてお前は命ぜられた国を治めずに泣き喚いているのか...
カケハヤスサノヲ命は「私は亡き母のいる根の堅州国(ねのか...
そこでイザナキの命は大変怒り、「ならばお前はこの国に住ん...
このイザナギ命は、淡海(あふみ)の多賀の社にお鎮まりです。
誓約(うけひ)
そこでハヤスサノヲ命が言うには、「ならばアマテラス大御神...
そこで、アマテラス大神がこれを聞いて驚いて言うには、
「私の弟が上って来るのは、きっと善良な心からでは無いでし...
そこでハヤスサノヲ命が答えて言うには、
「私に邪心はありません。ただ父イザナギ大御神が私が泣き喚...
そこでアマテラス大神が言うには、「ならばお前の心が正し...
これにハヤスサノヲ命が答えて「それぞれ誓(うけひ)をして...
さて、そこで、二神は天の安河を挟んで、誓約をする時に、...
次に市寸島比売(イチキシマヒメ)命、またの名は狭衣媛(...
次に多岐都比売(タキツヒメ)命の三柱です。
次にハヤスサノヲ命が、アマテラス大神の左のみづらに巻い...
また、右のみづらに巻いている玉を譲り受けて、噛みに噛ん...
また、かづらに巻いている玉を譲り受け、噛みに噛んで砕き...
また、左手に巻いている玉を譲り受け、噛みに噛んで砕き、...
また、右手に巻いている玉を譲り受け、噛みに噛んで砕き、...
そこでアマテラス大神が、ハヤスサノヲ命に言うには、「こ...
さて、その先に生まれた神のタキリビメ命は、胸形(むなか...
次にイチキシマヒメ命は、胸形の中つ宮に坐します。
次にタキツヒメ命は、胸形の辺(へ)つ宮に坐します。
この三柱の神は、宗像君等が大切に信仰している神です。
そして、後で生まれた五柱の子の中で、アメノホヒノ命の子...
次にアマツヒコネ命は、凡川内(おおしこうち)国造、額田...
天岩戸(あまのいわと)
そこで、ハヤスサノヲ命が、アマテラス大神に言うには、「私...
このようなことをしてもアマテラス大神がとがめずに言うに...
アマテラス大神が神聖な機織場で神様の衣を織らしていた時...
それでアマテラス大神もこれを恐れ、天の石屋戸を開けて中...
そのため、高天原はまっ暗くなり葦原中国もこことごとく闇く...
こうして永久に闇が続いていったのです。そして、様々な神の...
このようになったので、八百万の神が天の安河の川原に集ま...
次に天の安河の川上にある天の堅い岩を取って来、天の金山の...
天の香山のよく繁っている賢木(さかき)を根ごと掘り起こし...
そこでアマテラス大神は不思議に思い、天の石屋戸を細めに...
「私が隠れているので高天原は自然と暗く、また葦原中国も全...
そこでアメノウズメが言うには、「あなた様にも勝って貴い神...
そう答える間に、アメノコヤネ命とフトダマ命がその鏡を差...
すぐにフトダマ命が、注連縄(しめなわ)を大神の後ろに引き...
「これより内側に入ることは出来ません」と申し上げたのです。
こうして、アマテラス大神が出てくると、高天原も葦原中国も...
そこで八百万の神は共に相談し、スサノヲ命に罪を償わせる...
閑話休題・・・蚕と穀物の種
ハヤスサノヲ命は食物を大気都比売(オホゲツヒメ)の神に求...
そこでオホゲツヒメは、鼻や口、また尻から様々な美味な食物...
そして、殺されたオホゲツヒメの神の身体から生まれ出た物...
そこで、神産巣日(カムムスヒ)御祖命(みおやのみこと)...
八俣の大蛇
こうして追放されて出雲国の肥河(ひのかわ)の川上の鳥髪(...
この時、箸がその川から流れ下りてきたのです。
そこでハヤスサノヲ命は、人が川上にいると思い尋ね上って行...
そこで、「あなた方は誰ですか」と尋ねました。
その老夫が答えて言うには、
「私は国つ神の大山津見(オホヤマツミ)神の子です。私の名...
また、「あなたはどうして泣いているのですか」と尋ねると...
「私の娘は元々八人いましたが、あの高志(こし)の八俣の大...
そこで、「どのような形をしているのか」と尋ねると、答え...
「その目は赤かがちのようで、身一つに八つの頭・八つの尾が...
そこでハヤスサノヲ命がその老夫に言うには、「このあなた...
これに答えて言うには、「私はアマテラス大御神の弟です。そ...
そこでアシナヅチ神・テナヅチ神が言うには、「それならば恐...
そこでハヤスサノヲ命は、その童女の姿を神聖な爪形の櫛に...
こうして、言われた通りに準備して待っている時、そのヤマ...
すぐに酒桶ごとに自分の頭を垂れ入れて、その酒を飲み出した...
そこでハヤスサノヲ命は、その身につけている十拳剣(とつか...
そして、命が中の尾を切り刻んだ時、剣の刃が欠けたのです。
そこで不思議に思い、剣先を刺して裂いて見ると、都牟羽の大...
そこでこの太刀を取り、不思議な物だと思って、アマテラス大...
これが草那藝の大刀(くさなぎのたち)である。
さて、こうしてそのスサノヲ命は、宮を造る土地を出雲国に...
そして須賀の地に到り、「私はここに来て、私の心はすがすが...
この大神が、初めて須賀宮を作った時に、そこから雲が立ち...
その詠んだ歌は、
八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を
盛んに立ち昇る雲が、八重の垣をめぐらしている。新妻を篭ら...
そこでそのアシナヅチ神を呼び、「あなたを私の宮の首長に...
系譜
そこで、そのクシナダヒメと夫婦の交わりをして生んだ神の名...
また、オホヤマツミ神の娘、名は神大市比売(カムオホイチ...
この兄のヤシマジヌミ神が、オホヤマツミ神の娘、名は木の...
この神が、オカミ神の娘、名は日河比売(ヒカワヒメ)を妻...
この神が、天の都度閇知泥(アメノツドヘチヌ)神を妻とし...
この神が、布怒豆怒(フノヅヌ)神の娘、名は布帝耳(フテ...
この神が、刺国大(サシクニオホ)神の娘、名は刺国若比売...
大国主の神
さて、このオホクニヌシ神の兄弟には八十神がいた。しかし皆...
その八十神は皆、稲羽の八上比売(イナバノヤガミヒメ)を...
そこで八十神がその兎に、「お前の身を治すには、この海水を...
すると、その海水が乾くにつれて、その身の皮はことごとく...
そこでオホナムヂ神がその兎に教えて言うには、「今すぐに...
そこで、教えの通りにすると、その身は元通りになったのです...
今は兎神と言われている。
そこで、その兎がオホナムヂ神に言うには、「あの八十神は...
そこでヤガミヒメが、八十神に答えて言うには、「私はあなた...
そこで追い下ろされたのを捕えようとしたとき、その石に焼...
そこで八十神はこれを見て、また欺こうとして山に連れ入り...
そこで八十神が捜し追いかけて来て、矢をつがえて引き渡す...
そこで、言われたようにスサノヲ命の所にやって来ると、その...
そこで、その大神が出てきてこれを見て、「これはアシハラシ...
そこでその妻のスセリビメ命は、蛇の比礼(ひれ)をその夫...
また次の日の夜は、ムカデと蜂の室に入らせると、スセリヒ...
また、鳴鏑(なりかぶら)を広い野原の中に射込み、その矢...
そこでその妻のスセリビメは、葬式の道具を持って泣きなが...
ところがその矢を持って差し出してきたので、屋敷に連れて入...
そこでその妻は、椋(むく)の木の実と赤土(はに)とを取...
そこでその神の髪を掴み、その室の垂木ごとに結び付けて、...
そして、黄泉津比良坂まで追いかけて来て、遥か遠くを望ん...
そこで、その太刀と弓を持って、その八十神を追い退ける時、...
さて、かのヤガミヒメは、先の約束通りに夫婦の契りを結ん...
閑話休題・・・八千矛神の歌物語
このヤチホコ神が、高志国の沼河比売(ヌナカワヒメ)を娶ろ...
八千矛の神の命は、日本国中で思わしい妻を娶ることができな...
そこでそのヌナカワヒメは、まだ戸を開けずに、中から詠ん...
八千矛の神の命よ、私はなよやかな女のことですから、私の心...
青山の向こうに日が沈んだら、夜はきっと出て、あなたをお迎...
そして、その夜は会わずに、翌日の夜に会いました。
また、その神の本妻のスセリビメ命が、とても嫉妬してしまっ...
黒い衣装を丁寧に着込んで、沖の水鳥のように胸元を見ると、...
そこでその妻、大御酒杯(おおみさかずき)を取って、そばに...
八千矛の神の命は、わが大国主神よ。あなたは男性でいらっし...
こう歌ってすぐに杯を交わして契りを固め、互いに首に手を...
これを神語(かむがたり)といいます。
系譜
さて、このオホクニヌシ神が、胸形(むなかた)の奥つ宮に鎮...
このアヂスキタカヒコネ神は今、迦毛(かも)の大御神と言...
オホクニヌシ神が、また、神屋楯比売(カムヤタテヒメ)命...
また、ヤシマムヂノ神の娘、鳥取(トトリ)神を妻として生...
この神が、日名照額田比道男伊許知邇(ヒナテルヌカタビチ...
この神が、葦那陀迦(アシナダカ)神、またの名は八河江比...
この神が、天の甕主(アメノミカヌシ)神の娘、前玉比売(...
この神が、オカミ神の娘、比那良志比売(ヒナラシビメ)を...
この神が、比々羅木の其花麻豆実(ヒヒラギノソノハナマヅ...
この神が、シキヤマヌシ神の娘、青沼馬沼押比売(アヲヌウ...
この神が、若尽女(ワカツクシメ)神を妻として生んだ子は...
この神が、アメノサギリ神の娘、遠津待根(トホツマチネ)...
以上のヤシマジヌミ神からトヨツヤマサキタラシ神までを、...
***** [#rb8af113]
さて、オホクニヌシ神が出雲の御大(みほ)の岬にいる時、波...
そこでその名を尋ねましたが答えません。
また、従えている諸々の神に尋ねても答えません。
そこで、たにぐく(ヒキガエル)が言うには、「これは久延...
そこでこのことを、カムムスヒ御祖命に申し上げると、「こ...
こうして、それからオホナムヂとスクナビコナと二柱の神は...
そうした後、そのスクナビコナは常世国に渡った。
さて、そのスクナビコナ神の正体を教えたいわゆるクエビコ...
この神は歩くことができないのに ことごとく天下のことを知...
さてそこでオホクニヌシ神が憂いて言うには、「私一人でど...
この時、海を照らして寄って来る神がいたのです。
その神が言うには、「私をよく祀ったら、私が共に協力して...
そこでオホクニヌシ神が、「それならばどのようにして祀れば...
これが御諸山(三輪山)の上に鎮座している神(大物主)です。
さて、かの大年(オホトシ)神(穀物の実りの神)が、神活須...
また、香用比売(カヨヒメ)を妻として生んだ子は、大香山...
また、天知迦流美豆比売(アメノチカルミヅヒメ)を妻とし...
次に大山咋(オホヤマクヒ)神、またの名を山末の大主(ヤ...
次に庭津日(ニハツヒ)神、次に阿須波(アスハ)神、次に...
以上、大年の神の子の大国御魂の神から大土の神まで合わせて...
さて、羽山戸の神がオオゲツヒメの神と結婚して生んだのは若...
国譲り
アマテラス大御神は命令によって、「豊葦原の千秋長五百秋の...
そこでアメノオシホミミ命が、天の浮橋に立って、「豊葦原の...
そこで、タカミムスヒ神とアマテラス大御神の命令によって...
そこで、オモヒカネ神や八百万の神が相談して、「天の菩比...
そこで、アメノホヒ神を遣わしたところ、なんとオホクニヌシ...
そのため、タカミムスヒ神とアマテラス大御神が、また大勢...
そこでオモヒカネ神が、「天津国玉(アマツクニタマ)神の子...
そこで天の麻迦古弓、天の波々矢をアメノワカヒコに与えて遣...
ところがアメノワカヒコは、その国に降り着くやいなや、オ...
そこで、アマテラス大御神とタカミムスヒ神が、また大勢の...
そこで大勢の神々とオモヒカネ神が、「雉(きぎし)の、名は...
そこで、鳴女は天から降り着くと、アメノワカヒコの家の門...
その時、天の佐具売(アメノサグメ)が、この鳥の言うことを...
すぐにアメノワカヒコは、天つ神から与えられた天の波士弓...
ところがその矢は、雉の胸を貫いて、逆さまに射上げられて、...
そこで、タカギ神がその矢を取って見てみると、血がその矢...
そこでタカギ神は、すぐに大勢の神々に示して「この矢はアメ...
これが還矢の起こりです。また、その雉は帰って来なかった。...
さて、アメノワカヒコの妻、シタテルヒメの泣く声が、風の...
そして天にいるアメノワカヒコの父、アマツクニタマ神とその...
この時、阿遅志貴高日子根(アヂシキタカヒコネ)神がやっ...
このように間違えたわけは、この二柱の神の容姿が、とてもよ...
そこでアヂシキタカヒコネ神がひどく怒って、「私は親しい...
これが美濃国の藍見河の川上にある喪山です。
また、その切り伏せた太刀の名は、大量(おおはかり)と言い...
そして、アヂシキタカヒコネ神が怒って飛び去った時、その同...
天(あめ)なるや 弟棚機(おとたなばた)の 項(うな)...
天上にいるうら若い機織女が、首にかけている緒に貫き通した...
この歌は夷振(ひなぶり)です。
そこでアマテラス大御神が「今度はどの神を遣わすのがよいだ...
オモヒカネ神と大勢の神々が「天の安河の川上の天の石屋にお...
そこでアメノカク神を遣わして、アメノヲハバリ神に尋ねた...
そこでアメノトリフネ神をタケミカヅチ神に副えて遣わすこと...
そのようなわけで、この二神は、出雲国の伊耶佐の小浜に降...
そこで答えて言うには、「私はお答えできません。私の子の...
さて、そこでそのオホクニヌシ神に「今お前の子のコトシロ...
そこでまた答えるには、「また私の子の建御名方(タケミナカ...
「誰が私の国に来て、ひそひそとそのように話をしているのか...
今後はタケミナカタ神の手を逆に求めて掴むと、葦の若葉を...
そこで、更にまた帰ってきて、そのオホクニヌシ神に言うには...
そこで答えて言うには、
「私の子の二神の言う通りに私も背きません。この葦原中国は...
そこで、タケミカヅチ神は帰り上って、葦原中国を服従させ平...
天孫降臨
アマテラス大御神とタカギ神の命令によって、太子(ひつぎの...
そこで、その太子のマサカツアカツカチハヤヒアメノオシホ...
この子は、タカギ神の娘、万幡豊秋津師比売(ヨロヅハタトヨ...
そのようなわけで、ヒコホノニニギ命に命じて、「この豊葦...
そこでヒコホノニニギ命が、天降りをしようとする時に、天...
そこで、アマテラス大御神とタカギ神はアメノウズメ神に「お...
そこで、尋ねる時に彼が答えて言うには、「私は国つ神で、...
そこでアメノコヤネ命、フトダマ命、アメノウズメ命、イシコ...
そこであの八尺の勾玉、鏡、また草那藝の剣、また常世のオモ...
この二柱の神は、拆く釧(さくくしろ)(口の割れた腕輪)...
次に登由宇気(トユウケ)神、これは外宮の度相(わたらひ...
次に天の石戸別(アメノイハトワケ)神、またの名は櫛石窓...
次にタヂカラヲ神は佐那那県(さなながた)に鎮座している。
そして、そのアメノコヤネ命は、中臣連等の祖神である。
フトダマ命は、忌部首等の祖神である。
アメノウズメ命は、猿女君等の祖神である。
イシコリドメ命は、作鏡連等の祖神である。
タマノオヤ命は、玉祖連等の祖神である。
さてそこで、アマツヒコホノニニギ命、天の石位(あめのい...
そこで天の忍日(アメノオシヒ)命、天つ久米(アマツクメ...
さて、そのアメノオシヒ命、これは大伴連等の祖神である。...
そこで言うには、「この地は韓国(からくに)に向かい、笠...
さてそこで、アメノウズメ命に「この先導に立って仕えたサル...
そういうわけで、猿女君等は、そのサルタビコノヲ神の名を負...
さてそのサルタビコ神が、阿耶訶(あざか)にいる時に漁を...
そこでサルタビコ神を送って帰ってきて、すぐにあらゆる鰭...
こういうわけで、御代ごとに島の速贄(はやにへ)を献上す...
木の花佐久夜比売
アマツヒコヒコホノニニギ命は、笠沙の御前で美しい少女に...
そこで、「誰の娘か」と尋ねると、答えて言うには、「オホヤ...
また、「あなたに兄弟はいますか」と尋ねると、「私の姉に、...
そこで、「私はあなたと結婚したいと思うがどうか」と尋ね...
そこで、その父オホヤマツミ神に尋ねるために遣いを出すと...
ところが、その姉はとても醜かったので、見て恐れて送り返し...
そこでオホヤマツミ神が、イハナガヒメを返したことによっ...
「私の娘二人を並べて差し上げたのは、イハナガヒメを使うな...
このようなわけで、今に至るまで天皇方の御寿命は長くないの...
さて、後にコノハナノサクヤビメがやって来て言うには、「...
そこで言うには、「サクヤビメは一夜で身篭ったのか。これは...
そこで答えて言うには、「私の身篭った子が、もし国つ神の...
そこで、その火が盛んに燃える時に生んだ子の名は、火照(...
次に生んだ子の名は、火須勢理(ホスセリ)命である。
次に生んだ子の名は、火遠理(ホヲリ)命。またの名は天津...
日子穂穂出見命
さて、ホデリ命は海佐知比古(ウミサチビコ)として、鰭の広...
そこでホヲリ命がその兄のホデリ命に、「それぞれのさちを取...
そこでホヲリ命は、海さちを使って魚を釣ろうとしたが、た...
そこでその兄のホデリ命が、その鉤を求めて言うには、「山さ...
しかしその兄は無理に求めて責め立てた。
そこで、その弟は、腰につけていた十拳剣を砕き、五百の鉤...
そこでその弟が泣き悲しんで海辺にいる時に、塩壌(シホツ...
そこでシホツチ神は、「私が、あなた様のために善い計画を...
そこで、教えられた通りに少し進むと、全てその言葉の通り...
そして海神の娘の豊玉比売(トヨタマビメ)の侍女が、玉器(...
そこでその玉を見て、侍女に尋ねて言うには、「もしかして...
そこでトヨタマビメ命が不思議に思い、出て見ると、すぐに...
そこで海神自らが出て見て、「この方はアマツヒコの御子、ソ...
こうして、三年に至るまでその国に住んだ。
そこでホヲリ命は、その初めの事を思い出して、深い溜め息...
そこでトヨタマビメ命がその溜め息を聞いて、その父に言うに...
そこでその父の大神が、その婿に尋ねて言うには、「今朝私...
そこでその大神に、詳しくその兄が失った鉤を責め立てた様...
これを聞いた海神は、あらゆる海の大小の魚を呼び集めて、...
そこで、多くの魚どもが、「近頃赤鯛が、喉に骨が刺さって物...
そこで赤鯛の喉を探すと鉤があったのですぐに取り出して清...
「この鉤をその兄に返す時、言う言葉は、『この鉤は、おぼ鉤...
そこで、それぞれ自分の身の丈のままに、日数を定めて答え...
そこで、その一尋の和邇に、「それならばお前が送って差し上...
そして、約束通りに一日のうちに送って差し上げた。
その和邇を返そうとする時、腰につけていた紐のついた小刀を...
こういうわけで、全て海神に教えられた言葉の通りにして、...
そのため、それより以後は次第に貧しくなって、更に荒々しい...
そして、攻めようとする時には、塩盈珠を出して溺れさせ、そ...
それで、今に至るまで、その溺れたときの様々な仕種を、絶...
豊玉比売
さて、海神の娘のトヨタマビメ命が、自らやって来て言うに...
そこですぐにその海辺の渚に、鵜の羽を葺草として産屋を造っ...
そこでまさに産もうとする時に、その夫に言うには、「全て...
そこでその言葉を不思議に思って、そのまさに産もうとする...
そこでトヨタマビメ命が、その覗き見た事を知って、心に恥...
こういうわけで、その産んだ御子を名付けて、天津日高日子波...
しかしながらその後、その覗き見た心を恨んだけれども、恋...
赤玉は 緒さへ光れど 白玉の 君が装ひ 貴くありけり
赤い玉は、それを貫いた緒までも光るほどに美しいものですが...
そこでその夫が答えて詠んだ歌は、
沖つ鳥 鴨著(ど)く島に 我が率寝し 妹は忘れじ 世の...
鴨の寄り着く島で、私が共寝をした愛しい妻のことは、いつま...
そして、ヒコホホデミ命は、高千穂宮で五百八十年過ごした。...
このアマツヒコヒコナギサタケウカヤフキアヘズ命は、その...
そして、ミケヌ命は、波の上を越えて常世国に渡り、イナヒ...
古事記現代語訳―了
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