朝鮮半島史料の「日本」(Historical)
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2.朝鮮半島史料の「日本」
さて、次は、朝鮮半島史料における「倭国」「日本」について...
まずは、『三国史記』(十二世紀、高麗、金富軾撰)である。...
(文武王十年(六七〇))倭国更えて日本と号す。自ら「...
そして、『三国史記』はこの年を境として、それ以前を「倭国...
咸亨元年(六七〇)、使を遣し高麗を平ぐるを賀す。後に...
金富軾は、倭国から日本への国号転換を六七〇年と読んだので...
さて、もう一方の『三国遺事』になると、様相が変わる。ここ...
まずは、「日本」という表記の見えるいくつかの説話を検証し...
1、延烏郎・細烏女説話
第八阿達羅王即位四年丁酉(一五七年)。東海の浜に延烏...
これは、一五七年、中国は漢、日本列島は弥生時代の話だ。当...
1、この説話の「日本」は後代の国名によって記されたもので...
2、「負いて日本に帰る」とある「帰る」とは「かつていたと...
3、「降りて我が国に在り」と「日者」は述べている。記紀で...
4、「日本」の都城の地は、「細[糸肖]」=絹の出土地である...
5、従って説話中の「日本の帝記を按ずるに…」という注釈の見...
私はこの解説は、以下の点で不当であると考える。
1、後代の名前かどうかは、『遺事』の原史料が明らかでない...
2、「負いて日本に帰る」について、これは古田の誤読だ。「...
(例えば、岩波文庫の佐伯有清編『三国史記倭人伝』では、こ...
ただし「海に帰る」のは延烏郎で、間違いはない。しかし、こ...
3、これは先の「天国」という解釈がなくなった今、あまり意...
4、これは確かに有力だ。だが、重要なことは、説話上、「細[...
5、「日本の帝記」については、確かに天皇家の話ではないだ...
古田にとって致命的だったのは、「負いて日本に帰る」の主語...
2、融天師彗星歌
融天師彗星歌(新羅、真平王(五七九~六三一)代)
第五、居烈郎、第六、実処郎(一に突処郎に作る)、第七...
さて、ここでポイントとなるのは、天師の歌った歌だ。「彗星...
「倭国」=九州王朝
「日本」=近畿天皇家
という図式があてはまってもいいように思う。
なお、『旧唐書』や『三国史記』の示す六七〇年というライン...
さて、『日本書紀』には三つの百済系史書が引用されている。
『百済記』…神功紀から応神紀にかけてと、雄略紀に引用さ...
『百済新撰』…雄略紀と武烈紀に引用されている。百済王で...
『百済本記』…継体紀、欽明紀に引用。百済王なら、武寧王...
これらである。この百済系三書に対する、古田の批判を見よう。
1、『日本書紀』では、神功紀に『魏志倭人伝』の引用が見ら...
(1)『魏志』の「倭女王」とは、卑弥呼であり、卑弥呼...
(2)卑弥呼は三世紀、神功皇后は四世紀の人であり、時...
という二点(人物の異同と紀年)で無理がある。従って、同じ...
2、よって、「百済系三書」の叙述対象の「倭」が、どの王朝...
3、「百済新撰」(六世紀の成立と推定)に「大倭」の用語が...
4、「百済新撰」の最終記事(五〇二年)と「百済本記」の最...
5、同様に「百済新撰」の最初記事(四五八年)と「百済記」...
6、さらに「百済記」と『魏志』は同じ神功紀にある。両書の...
7、『魏志』の「倭」は九州王朝である。
8、従って、「百済記」「百済新撰」「百済本記」の「倭」は...
9、「百済本記」にはしばしば「日本」という国号が出てくる...
10、したがって、この「日本」も九州王朝と見なされる。
慎重な立論であるかに見えるが、ここには、大きな問題が見ら...
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さて、次は、朝鮮半島史料における「倭国」「日本」について...
まずは、『三国史記』(十二世紀、高麗、金富軾撰)である。...
(文武王十年(六七〇))倭国更えて日本と号す。自ら「...
そして、『三国史記』はこの年を境として、それ以前を「倭国...
咸亨元年(六七〇)、使を遣し高麗を平ぐるを賀す。後に...
金富軾は、倭国から日本への国号転換を六七〇年と読んだので...
さて、もう一方の『三国遺事』になると、様相が変わる。ここ...
まずは、「日本」という表記の見えるいくつかの説話を検証し...
1、延烏郎・細烏女説話
第八阿達羅王即位四年丁酉(一五七年)。東海の浜に延烏...
これは、一五七年、中国は漢、日本列島は弥生時代の話だ。当...
1、この説話の「日本」は後代の国名によって記されたもので...
2、「負いて日本に帰る」とある「帰る」とは「かつていたと...
3、「降りて我が国に在り」と「日者」は述べている。記紀で...
4、「日本」の都城の地は、「細[糸肖]」=絹の出土地である...
5、従って説話中の「日本の帝記を按ずるに…」という注釈の見...
私はこの解説は、以下の点で不当であると考える。
1、後代の名前かどうかは、『遺事』の原史料が明らかでない...
2、「負いて日本に帰る」について、これは古田の誤読だ。「...
(例えば、岩波文庫の佐伯有清編『三国史記倭人伝』では、こ...
ただし「海に帰る」のは延烏郎で、間違いはない。しかし、こ...
3、これは先の「天国」という解釈がなくなった今、あまり意...
4、これは確かに有力だ。だが、重要なことは、説話上、「細[...
5、「日本の帝記」については、確かに天皇家の話ではないだ...
古田にとって致命的だったのは、「負いて日本に帰る」の主語...
2、融天師彗星歌
融天師彗星歌(新羅、真平王(五七九~六三一)代)
第五、居烈郎、第六、実処郎(一に突処郎に作る)、第七...
さて、ここでポイントとなるのは、天師の歌った歌だ。「彗星...
「倭国」=九州王朝
「日本」=近畿天皇家
という図式があてはまってもいいように思う。
なお、『旧唐書』や『三国史記』の示す六七〇年というライン...
さて、『日本書紀』には三つの百済系史書が引用されている。
『百済記』…神功紀から応神紀にかけてと、雄略紀に引用さ...
『百済新撰』…雄略紀と武烈紀に引用されている。百済王で...
『百済本記』…継体紀、欽明紀に引用。百済王なら、武寧王...
これらである。この百済系三書に対する、古田の批判を見よう。
1、『日本書紀』では、神功紀に『魏志倭人伝』の引用が見ら...
(1)『魏志』の「倭女王」とは、卑弥呼であり、卑弥呼...
(2)卑弥呼は三世紀、神功皇后は四世紀の人であり、時...
という二点(人物の異同と紀年)で無理がある。従って、同じ...
2、よって、「百済系三書」の叙述対象の「倭」が、どの王朝...
3、「百済新撰」(六世紀の成立と推定)に「大倭」の用語が...
4、「百済新撰」の最終記事(五〇二年)と「百済本記」の最...
5、同様に「百済新撰」の最初記事(四五八年)と「百済記」...
6、さらに「百済記」と『魏志』は同じ神功紀にある。両書の...
7、『魏志』の「倭」は九州王朝である。
8、従って、「百済記」「百済新撰」「百済本記」の「倭」は...
9、「百済本記」にはしばしば「日本」という国号が出てくる...
10、したがって、この「日本」も九州王朝と見なされる。
慎重な立論であるかに見えるが、ここには、大きな問題が見ら...
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