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「伊都国女王卑弥呼」をめぐって-当掲示板にて(Historical)

古代史の論点(Historical)

「伊都国女王卑弥呼」をめぐって
伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/07/24(土) 23:40:52

はじめましてせいじです。
従来とは違う説ですがよろしければ
お立ち寄り下さい。
伊都国と女王卑弥呼についてのしい説です。

http://www.h6.dion.ne.jp/~itokoku/

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/07/29(木) 00:48:44

ふむ。

まだ、全部は読みきれていませんが、じっくり読ませていただき、「感想」を述べてみたいと思います。
その際はどうぞよろしくお願いいたします。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/02(月) 00:25:50

遅くなりました。

読ませていただきました。

>しかし私は歴代伊都国王の伊都国と女王国は同じ国であると考えております。

「女王国」「邪馬壹国」「倭国」「伊都国」の関係、特に、「女王国」「倭国」は議論のあるところです。
卑弥呼は「倭国女王」と書かれることはあっても、「邪馬壹国女王」ではない、ということを強調される方もありますね。
私は、「伊都国王」と「女王」が別であることは、疑いないと思います。他については、はっきりとしたことはいまのところ分かりません。
「統属」は、普通、上下関係のことを言っており、「A属B」は、「AがBに属す」であって、逆ではありません。
せいじさんの解釈では、Aつまり「世々王」に「属」すことになりますね。これは、古くから議論のあるところではあります。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/04(水) 21:21:18

御返事ありがとうございます。
統属について書き込まれていましたが、私も以前は
同じ様に考えておりました。
原文は世有王皆統属女王国ですが、統属だけでは
正確に解釈できないと思います。
統属の前には皆という字がついています。
この皆は世有王と考えることはできるのですが
私は皆は世有王と女王国の女王の両方を指しているのでは
ないかと考えております。
この考えから伊都国の代々の王の一人が女王国の女王
だと解釈しまして、卑弥呼は伊都国王=伊都国女王
と考えております。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/07(土) 10:01:28

「世有王皆統属女王国」
これを少し分解してみましょう。
まず、これは、二つの文に分けて考えることが出来ます。
「世有王」「皆統属女王国」です。
最初の「世有王」は、「世」は副詞的、「有」は動詞、「王」は「有」の目的格と言うことが出来るでしょう。(文、或いは中国語文法用語として正しいかどうか疑問ですが)
中国語文法はSVOの英文法に比較的近く、SOVの日本語とは異なります。ですから、日本語に訳すより、ちょっと英語に訳してみましょう。
この「世有王」には主語がありません。補うとすれば、「伊都国」でしょう。この文の前に「伊都国」について書いてあるのですから、「そこには」という意味合いが省略されていると考えると良いでしょう。
ですから、逐語的に訳すと、`At all times, there is a king.' ということですね。
同じように、「皆統属女王国」ですが、これは、`Everyone belong to queendom.' と逐語的に訳すことが出来るでしょう。こうしてみれば、「皆」に「女王」を含めてしまえば、「女王は女王国に属す」となってしまい、これは(ある種の政治思想としてはありそうですが)一般的には、奇妙な文と言うことになるだろうと思います。
「国」に「その国王」が属す、という言い方は、やはり、当時としてはおかしな文章です。
ですから、やはり「皆」には「女王」は含まないと考えるほうが無理の無い解釈だと言うことが出来ると思います。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/07(土) 13:20:40

せいじです。KAWAさん読ませていただきました。
文法が違うことは理解できますが、
>最初の「世有王」は、「世」は副詞的、「有」は動詞、「王」は「有」の目的格と言うことが出来るでしょう
は考えられません。世有王は前に書いてあって、しかも王は人ですから主語でしょう。私の「世有王皆統属女王国」 の見解は上記のとうりですので省略します。
 「自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国」ここでも女王国について書いてあるのですが、主語は女王国で、女王国が一大率を置いて諸国を検察しこれを伊都国が治めているのですから女王国=伊都国です。
現実も考えてみてください。伊都国があった平原遺跡は女性が葬られています。日本一の大鏡が五枚。ガラスは地中海産です。地中海から運ばれたガラスを女性が持っているんですよ。同じ伊都国の上町遺跡では約120センチの太刀がでてきています。の時代の一尺が24センチでかける5センチは120センチ。長さだけなら卑弥呼がもらった五尺刀二口の一つともいえる。このことからも伊都国が女王国だったと証明できるのではないでしょうか。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/07(土) 14:42:10

ふむ。
せいじさん、
私がなぜ「英文」を使ったのか、それを説明いたしましょう。
>世有王は前に書いてあって、しかも王は人ですから主語でしょう。
これはあくまで「日本語」の想です。(もちろん、他の言語には全く無い、ということではありません)
少なくとも、「人が主語になる」という想は、「無生物主語」の構文を連する英語には必ずしも当てはまりません。
そういう構文を和訳する時、直訳するとおかしな日本語になるので、苦労するのです。
中国語に同じ想を求めることが、正しいかどうか、私ははっきりとは言えません。しかし、「有」と「王」の関係を把握する上で、「王がいる」という日本語を基に考えてはいけません。
それにしても、「有」が動詞である以上、ここで一旦「文」は区切れます。「世世王有りて、皆・・・」という風に、複文として繋がるように訳したとしても、です。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/07(土) 15:33:48

「自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国」
の「常治伊都国」ですが、これも `usually governs 伊都国' とでもすべきで、つまり、「伊都国を治める」のであって、「伊都国が治める」のではないのです。ここも主語がかけていますが、文脈上明らかであり、「一大率」です。
つまり、「自女王国以北特置一大率」までは `North of queendom, especially Queen places 一大率' であり、ここでも主語にあたる部分はかけています。この主語が「女王」であることは、せいじさんも同意いただけるでしょう。
問題は、この後ろです。
これは、「関係節」として次のように解釈すべきなのです。
`North of queendom, especially Queen places 一大率 that investigates countries, that frightens them and that usually governs 伊都国.'
基本的な文章の構造は、文と英文でほぼ同じであることに気づくでしょう。(ぎこちない英文であることはご容赦ください^^)
これが私が英文を使った理由です。
もちろん、日本語でも正確に訳すことは可能ですし、通常の「訓読」はそれを形式的に可能にする優れた手法です。
「治伊都国」の「治」にはなぜ「レ点」がつくのか、といえば、そういうことです。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/07(土) 21:24:42

英文で訳される努力は認めますがだからといって世有王が主語でないということにはなりません。英文に訳されるのはKawaさんであって、Kawaさんが訳す以上Kawaさんの意思が入ってます。 もうしわけないですが私には理解できません。
伊都国に王がいたことは認めていただけるのでしょうか?
認めていただけるのでしたら伊都国の説明のところで世有王とでてくるのですから、歴代の伊都国王と訳すのは自然ではないですか。もちろん主語です。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/07(土) 21:46:31

また>「皆」に「女王」を含めてしまえば、「女王は女王国に属す」となってしまい。  とのことですが、「皆」は女王だけではありません。伊都国王と女王国の女王です。

>「伊都国を治める」のであって、「伊都国が治める」のではないのです。ここも主語がかけていますが、文脈上明らかであり、「一大率」です 
ですが
一大率が主語にはなりません。一大率が検察したのは諸国であって伊都国ではありません。諸国をさしおいて伊都国だけを治める一大率はありえません。
「自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国」の主語はあくまで女王国であって女王国が一大率を設置したのです。その一大率が諸国(複数)を検察したのであって伊都国(単数)を一大率が治めるために女王国が一大率を設置したのではありません。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/07(土) 22:10:42

もうひとつあります。
>「治伊都国」の「治」にはなぜ「レ点」がつくのか、といえば、そういうことです。
 
どこの出版社のものをお持ちかは存知ませんがこのような言自体疑問です。
少なくとも私の所有するものにはレ点などは付きません。

伊都国女王卑弥呼
http://www.h6.dion.ne.jp/~itokoku/

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/07(土) 22:23:33

>英文に訳されるのはKawaさんであって、Kawaさんが訳す以上Kawaさんの意思が入ってます。 もうしわけないですが私には理解できません。

ふふふ。確かにそうですね。
ですが、全く同じことをせいじさん、あなたにも言わなければなりません。
「訳されるのはせいじさんであって、せいじさんが訳す以上せいじさんの意思が入ってます。 もうしわけないですが私には理解できません。」
私が英文を用いたのは、「主語」や「目的語」という用語が比較的明確に使われる言語を用いて中国語の構文を示したかったからで、それを示すことによって、私の構文理解を示したかったのです。

>伊都国の説明のところで世有王とでてくるのですから、歴代の伊都国王と訳すのは自然ではないですか。もちろん主語です。

せいじさんの言う「主語」とは何ですか?
日本語において「主語」があるかどうかは、長年議論になっています。「王がいる」という日本語訳から、「主語」と主張されるのなら、それは、中国語文法上は間違いであろう、と言っています。
私には、「世有王」を一まとめで「主語」と言っているように聞こえますが、そういうご理解でしょうか。
まずは、そのあたりの、「せいじさんの構文理解」を性格に示していただきたい。「王」が主語なら、述語動詞は何で、どこまでが「文」なのか、それがいまいち私には把握できていないのです。

>その一大率が諸国(複数)を検察したのであって伊都国(単数)を一大率が治めるために女王国が一大率を設置したのでは
ありません。

重要なことがあります。
「文面が先か、読解が先か」ということです。
せいじさんがいくらそうに違いないと考えたところで、「治」という語の用法は、後ろに来る「伊都国」を統治する、というもの以外には無く、それを「治」の用法の上から示すことが出来ない限り、それはせいじさんの「独りよがり」に過ぎないのです。
「治X」の用法を調べてみるべきです。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/07(土) 22:30:49

もう一つの混乱の理由に、「集合論の混乱」とでも言うべきものがあると思います。
せいじさんは、「伊都国=女王国」と主張されます。
もし、そうであれば、文面上の「伊都国」は「女王国」に変換可能です。
「女王国以北には(女王は)一大率を設置している。その一大率は、諸国を検察し、畏怖させ、常に伊都国を統治している」という理解には違なさそうですが、ここでいう「女王国」と「伊都国」を変換できるでしょうか。
「伊都国以北には」「一大率は女王国を統治している」
どちらもおかしいでしょう。
ですから、「女王国」と「伊都国」はイコールではない、と考えます。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/07(土) 22:38:08

>どこの出版社のものをお持ちかは存知ませんがこのような言自体疑問です。
少なくとも私の所有するものにはレ点などは付きません。

確かに、「レ点」ではなく、「一二点」の「二」が正確ですね。「白文」を読解されているのでしたら、なおさら、「中国語文法」について問わねばなりません。出版社の別、には関わりの無いことだと思います。
出来れば、「せいじさんの日本語訳」を示していただけませんか?

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/08(日) 00:02:12

先ほどの書き込みで一つ筆問をしていました。>伊都国に王がいたことは認めていただけるのでしょうか?
>せいじさんの言う「主語」とは何ですか?
世有王皆統属女王国の世有王が主語です。>世有王」を一まとめで「主語」と言っているように聞こえますが、そういうご理解でしょうか   はいそのとうりです。
>「治X」の用法を調べてみるべきです   調べたことはありません。私は原文を用いる方法を使っています。同時に遺跡の特徴を考慮しながら考えています。
自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国について>ここでいう「女王国」と「伊都国」を変換できるでしょうか 
これは私のHPでも詳しく取り上げたものですが拝見されてないのですか。 「女王国以北」はおそらく二通りしか考えられません。女王国から離れた北を指すのか、女王国を含めた北なのか。この二つに一つしか考えらません。
通常100以上といえば100,101,102と数える。それと同様「女王国以北」とは女王国以北に女王国=伊都国も含まれるべきで、伊都国が一大率を治めているのは当然である。私は女王国以北に女王国が含まれていると考えているので入れ替えても問題ありません。女王国の北=伊都国の北(女王国内)に一大率を置いて諸国を検察している。常に伊都国が=女王国が治めている。伊都国が女王国と解釈すると問題ありません。

>確かに、「レ点」ではなく、「一二点」の「二」が正確ですね
本当にこのようなお考えですか。私が勘違いしてなければレ点や一二点は日本人が付けたものです。日本人が読みやすくする為につけたものではないですか。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 01:06:39

1.「世有王がまとめて主語」ということですが、その場合、「述語動詞」は何ですか?「主語」だけあって「述語動詞」がない、ということはありえません。あらかじめ私の意見を申しておけば、せいじさんはそう解釈したせいで「皆」が浮きだってしまったことに疑問を感じたのではありませんか?そうであれば、それはそのとおりのことで、せいじさんの文法理解に誤りがあったと言うべきだと思います。

2.
>「女王国以北」はおそらく二通りしか考えられません。女王国から離れた北を指すのか、女王国を含めた北なのか。この二つに一つしか考えらません。

私が言っているのはそのことではありません。「女王国以北」に「女王国」を含むことは別に反対ではありません。
今、申し上げているのは、「女王国=伊都国」であれば、ここの「女王国以北」は「伊都国以北」と同じである、ということです。つまり、「奴国」「不弥国」「邪馬壹国」はこの領域外、ということです。
私は、それを「おかしい」と言っています。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 01:13:23

3.
>私が勘違いしてなければレ点や一二点は日本人が付けたものです。日本人が読みやすくする為につけたものではないですか。

それはそのとおりです。
せいじさんは、中国語、しかも古代の、『三国志』を何語で読んでいますか?
(1)中国語で読んでいるなら「治X」という用法は熟知しているでしょう。私は中国語には精通していませんので、「用法を調べ帰納する」という方法をとらざるを得ません。
(2)日本語で読んでいるなら「返り点」を利用しているでしょう。たとえ、「白文」を読んでいても、です。日本においてなら、そうした方も多いでしょうから、「返り点」のことは「共通認識」として述べさせていただいたまでです。
(3)私は、しかしながら、「訓読」の利点は理解してますが、その結果、何か「文」を「日本語」であるかのように読むという錯覚、そして、そのせいで生じる文法理解上の混乱を避ける為にあえて「英文」を用いて文法上の理解を申し上げました。
文と英文では統語論上の文法構造が似ている、ということを利用したまでです。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/08(日) 13:26:58

三度目の同じ質問をします。>伊都国に王がいたことは認めていただけるのでしょうか?

せいじさんの文法理解に誤りがあったと言うべきだと思います。
私は世有王皆統属女王国についてはHPで一番最初に取り上げています。文法うんぬんというよりは解釈をのせています。

>「皆」が浮きだってしまったことに疑問を感じたのではありませんか?
はいそのとうりです。このおかげでこの文に注目でき、世間の方が気づいていない解釈にたどり着いたと考えています。

>ここの「女王国以北」は「伊都国以北」と同じである、ということです。つまり、「奴国」「不弥国」「邪馬壹国」はこの領域外、ということです。 私は、それを「おかしい」と言っています

おっしゃるように女王国以北は伊都国以北と同じです。
「自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国」は私の説では、すべて伊都国内の話です。女王国が伊都国であって、伊都国に一大率がある。ですから他国が伊都国の領域外なのはあたりまえです。

伊都国女王卑弥呼
http://www.h6.dion.ne.jp/~itokoku/

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 14:38:55

>>伊都国に王がいたことは認めていただけるのでしょうか?

ふむ。
これは、誰もが認めているところです。
私は一度も「伊都国に王はいない」とは言っていません。
私が繰り返していることは、「世有王皆統属女王国」の解釈についてです。
少しずつせいじさんの「解釈」状況を理解してきました。

>私は世有王皆統属女王国についてはHPで一番最初に取り上げています。文法うんぬんというよりは解釈をのせています。

それはわかっています。私が替わりにせいじさんの文法理解状況を私なりの理解で述べさせていただきましょう。違う点はご指摘ください。

「歴代伊都国王の中に女王がいる」という訳は、「世有王」を「主語」と見なして、「歴代の(伊都国)王」と考え(私に言わせれば、それなら「有」が不要ですが)、「歴代の王は皆女王国に属す」と見なした(こう考えると「皆」は副詞的用法と見なせますね)。
確かに、この解釈であれば、わたしの示した読解状況(英文は既に示しました。和訳しておきます。)「代々、(伊都国)王がいる。だれもが(どの伊都国王も)女王国に属している。」というものとそれほど替わりは無い、と言えるでしょう。(これを先に示した時点では、私はせいじさんの読解状況を個々まで理解していませんでした。)

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 15:02:30

さて、「世有王」の解釈について、せいじさんの理解が把握できたことで、私の理解とせいじさんの理会の違点が明確になりました。
「世有王」に関しては、仕切りなおしましょう。

せいじさんは「世有王」の中に「女王」を含むと考えています。
私は、この「世有王」の中に「女王」は含まないと考えています。
なぜなら、ここは「伊都国」について述べているのであり、次に「女王国」との関係をあえて述べているのですから、「歴代伊都国王」には「女王」は含まないと考えなければなりません。
せいじさんのいうように「歴代伊都国王は女王国に属している」と見なした場合、どういう関係になるでしょうか。
歴代が皆、というのですから、関係としては、今の代の伊都国王も先代も先々代も・・・ということです。
その一つ一つのケースに置き換えてみましょう。
「今の伊都国王は女王国に属している」
→「今の伊都国王」はせいじさんによれば、つまり「女王」ですから、結局、「女王は女王国に属している」という理解ですね。私はこれを「おかしい」文章だと感じます。
「先代の伊都国王は女王国に属している」
「先々代の伊都国王は女王国に属している」
→この言い回しは、奇妙ですね。

せいじさんは、「伊都国=女王国」とされます。
つまり、こう言い換えることが出来ます。
「歴代の伊都国王は伊都国に属している」

「今の伊都国王は伊都国に属している」
「先代の伊都国王は伊都国に属している」
「先々代の伊都国王は伊都国に属している」
当たり前すぎて、述べる必要のない、ナンセンスな文章です。
こういった無理を冒した解釈であると言うことが出来ます。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 15:11:50

>「自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国」は私の説では、すべて伊都国内の話です。女王国が伊都国であって、伊都国に一大率がある。ですから他国が伊都国の領域外なのはあたりまえです。

ふむ。
つまり、こういうことですか?
むしろ、この「領域」には、他国、つまり「末盧国」も「一大国」も「対海国」も含まない、と。
「女王国よりも北」とは、では、具体的には何処を示しているのか、ということが問題になりませんか?
「女王国(=伊都国)の中の北部(つまり、女王国の南部は含まない)」という表現と「女王国よりも(女王国を含んで)北」という表現は別個のものです。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/08(日) 16:12:26

これは、誰もが認めているところです。
私は一度も「伊都国に王はいない」とは言っていません。
四度目の質問の必要はなくなりました。
>「歴代の王は皆女王国に属す」と見なした
残念ながら私はそうはいっていません。歴代の王は(七、八十年つづいた男王)をまず指すのですから、卑弥呼以前の国を表しているのです。卑弥呼以前の伊都国と女王国=卑弥呼の時代の伊都国が同じ国であると考えています。もちろん伊都国のことです。
>せいじさんのいうように「歴代伊都国王は女王国に属している」と見なした場合、どういう関係になるでしょうか。
歴代が皆、というのですから、関係としては、今の代の伊都国王も先代も先々代も・・・ということです
これも上記の説明を見てください。

私が他国が伊都国の領域外なのはあたりまえですと述べたのは領域は伊都国内の領域という意味で、それに対して伊都国の領域外と使いました。つまり伊都国の外です。伊都国の中に「末盧国」も「一大国」も「対海国」もあるはずはありません。
>「女王国よりも北」とは、では、具体的には何処を示しているのか、ということが問題になりませんか?
>「女王国(=伊都国)の中の北部(つまり、女王国の南部は含まない)」という表現と「女王国よりも(女王国を含んで)北」という表現は別個のものです。
私は女王国以北は女王国を含んだ北だと解釈しています。女王国内はもちろん(伊都国内)。一番北は狗邪韓国から伊都国までが女王国以北だと思っています。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 17:05:56

ふーむ。

なるほど、「皆」の解釈に戻るわけですね。
ですが、
>世有王皆統属女王国の世有王が主語です。
と自分でおっしゃいましたよね。
つまり、「世有王」は「女王国」に「統属」する、ということですね。この場合、「皆」は「世有王(複数)」の全体と解釈するのでしたら、私は、そのような理解もあるかな、と考えました。
ですが、そこにさらに「女王」を含むとすれば、まさに文法上無理といわざるを得ないでしょう。
「女王」を文脈上、どこから持ってきたのでしょう。
『三国志』の読者は、どこをどう読んだら、そのように解釈できるのでしょうか。

これは推測ですが、せいじさんにまずあったのは、「伊都国=女王国」という「着想」のほうだったのではないのですか?
それをこの「皆」の解釈に組み込もうとした・・・。
そうでなければ、ここに強いて「女王国」を含もうと考えること自体が、理解できないのです。
別のところに根拠があるのでしたら、それを示していただきたいと思います。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 17:23:30

もう一つは、せいじさんの再三の質問からの、一つの確認です。

せいじさん、
「伊都国には伊都国王がいる」それは「邪馬壹国に都する女王」とは別個のものだ。
という解釈、ご存知ですよね。
これが一般的な解釈である、ということも。
せいじさんの「説」というのは、この点に NO を突きつけるところが「しい」わけです。
一般的に「伊都国に王はいない」という解釈が主流なわけではありません。(そんな解釈をした論者は知りません)
当然、私もそのように主張した覚えはありません。

何度も確認をされるものですから、私の主張を勘違いなさったか、それとも、一般的な理解に対して誤解があるのか、と、気になったものですから。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/08(日) 17:29:58

私の主張を誤解なさったと言うことでしたら、「どこの記述を読んでそのような誤解を生じてしまったか」を教えていただけるとありがたいです。
そういう誤解を生じてしまった表現は改めさせていただきます。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/08(日) 20:05:17

「女王」を文脈上、どこから持ってきたのでしょう。
『三国志』の読者は、どこをどう読んだら、そのように解釈できるのでしょうか
HP見てほしいです。http://www.h6.dion.ne.jp/~itokoku/
其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼とあります。ここで「其国」と「倭国」がでてきます。この二つの国は戦い共立したので、別の国であると考え、「其国」は伊都国、「倭国」は以前印をもらった委奴国と考えます。委は普通「わ」と読みますが、私はこの委と倭国はどちらも「イ」と読んでいます。以上から其国には七八十年男王がいたことがわかります。この、其国の七八十年男王が伊都国の世有王のことだと考えています。
自女王国以北特置一大率検察諸国畏憚之常治伊都国とあります。女王国を含めた北には一大率を置いて諸国を検察し、それを伊都国が治めているのですから伊都国が女王国とわかります。
自郡至女王国萬二千余里とあります。帯方郡から女王国まで一万二千里。伝の行程は国と国の距離が書いてあるので足すと不弥国までが一万七百里。ここまでは単純に足すことはできます。しかし足した距離と総距離ははかりかたが違うと考えています。足した距離には国の中の距離が入っていないのではないかと考えているからです。ですから女王国までの一万二千里はイコールたした伊都国までの一万五百里ではないかとかんがえています。
一大率は伊都国にあったと考えています。一大率の役目は諸国を検察する、港で女王に届けられたものを間違いのないように女王に届けるなど、女王国=首都にあるのがふさわしいと考えています。
>何度も確認をされるものですから
世有王の議論をしていた際、確認の為に質問をしました。
しかし答えが返ってこなかったので三度質問した次第です。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 14:17:47

>>「女王」を文脈上、どこから持ってきたのでしょう。
>『三国志』の読者は、どこをどう読んだら、そのように解釈できるのでしょうか
>HP見てほしいです。http://www.h6.dion.ne.jp/~itokoku/
>其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼とあります。

ふむ。
「世有王皆統属女王国」と「其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼」との間が開きすぎていませんか?
今、手許にある資料だと中華書局本で2ページも後であり、30行も後です。
というよりも、ここでせいじさんが解説なさっているのは、「女王国=伊都国」というせいじさんの説の説明で(それは、HPを読んでわかってはいるつもりです)、なんら「文脈」についての説明ではありません。
わたしが聞いているのは、「皆」の前後です。
いきなり「皆」と出てきて、読者はそれが何を指すのか、30行も後ろの記述を全てたどってみないとわからない、ということでしょうか。
そんな奇妙な文を寿は書いたのでしょうか。
人伝』は一つの文章です。
前から順に、はじめて読む読者が読んできて、少しずつでも理解できるように書かれているはずです。
もちろん、ある程度の備知識は必要とされるかもしれませんが。
「『三国志』の読者は、どこをどう読んだら、そのように解釈できるのでしょうか」
とは、そういうことを尋ねています。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/09(月) 15:55:06

「世有王皆統属女王国」と「其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼」との間が開きすぎていませんか?
離れているのは分かります。だから問題だとは思いません。伝の最初は各国の行程についてかかれています。その中に伊都国王についての記述がある。そして中盤に一大率と其国の七八十年男王についての記述があります。
離れているのはむしろ詳しく説明する為だと思います。
最初の行程の伊都国に一大率や其国の男王について情報を詰め込むと行程を説明する手段としては不適切ですよね。

>わたしが聞いているのは、「皆」の前後です。
いきなり「皆」と出てきて、読者はそれが何を指すのか、30行も後ろの記述を全てたどってみないとわからない、ということでしょうか。
私に云わせれば、世有王皆統属女王国の文だけで考えるから気づかないのではないですか。例え離れていても、其国の七八十年男王についての記録を見ると、伊都国の歴代の王(世有王)について関係を疑うべきでしょう。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 17:02:28

>離れているのは分かります。だから問題だとは思いません。

>最初の行程の伊都国に一大率や其国の男王について情報を詰め込むと行程を説明する手段としては不適切ですよね。

それはそうです。もしそうであるならば、
「皆」というような語ではなく、例えば、「歴代伊都国王と女王は」と書けばすむことです。それを「皆」の一言で「分かれ」というほうが無理な話でしょう。
事実、せいじさんがそう考えるまで、誰もそう見なすことが出来なかったのですから。

>私に云わせれば、世有王皆統属女王国の文だけで考えるから気づかないのではないですか。

まったく同じ批判を私からもしなければなりません。
せいじさんは、この文が、「東南陸行五百里到伊都国官曰爾支副曰[シ世][言莫]觚柄渠觚有千余家」の後、「郡使往来常所駐」の前にあることを軽視しすぎです。
文脈云々とはそういうことを言っています。

私に云わせれば、「世有王皆統属女王国」や「其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼」といった部分だけを切り出し、各々の文の位置を無視して任意に結び付け、「たな解釈」と称しているだけではありませんか?
人伝はパズルではありません。文章です。
せいじさんの人伝の解釈には、その点に問題があります。

>離れているのは分かります。だから問題だとは思いません。

もし、本当にそう考えてらっしゃるのでしたら、せいじさんの書く文章は、わかりずらくて読めたものでは無いでしょうね。
ある単語が、どの言葉を受けているのか、まったくわからないのですから。
遠く離れた語を受けているのかもしれませんからね。
私が「問題」にしたのは、この点なのですけれど、ね。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/09(月) 18:04:19

事実、せいじさんがそう考えるまで、誰もそう見なすことが出来なかったのですから。
ありがとうございます。そういっていただけるとうれしいです。

>せいじさんは、この文が、「東南陸行五百里到伊都国官曰爾支副曰[シ世][言莫]觚柄渠觚有千余家」の後、「郡使往来常所駐」の前にあることを軽視しすぎです。
文脈云々とはそういうことを言っています。

前にあることはわかりますが、何を軽視しているのか説明が抜けているので意味がわかりません。

>もし、本当にそう考えてらっしゃるのでしたら、せいじさんの書く文章は、わかりずらくて読めたものでは無いでしょうね。
ある単語が、どの言葉を受けているのか、まったくわからないのですから。
遠く離れた語を受けているのかもしれませんからね。
私が「問題」にしたのは、この点なのですけれど、ね

何が問題なのかわかりません。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 18:28:58

人伝は、パズルの問題ではなく、文章である、ということです。

>>事実、せいじさんがそう考えるまで、誰もそう見なすことが出来なかったのですから。
>ありがとうございます。そういっていただけるとうれしいです。

それは勘違いです。私は、せいじさんを「誉めて」いるのではありません。
むしろ、「そんな奇妙な読み方は誰もしない」と批判しているのです。

実は、せいじさんの「思考過程」はおおよそ察しがついています。
人伝の「全体」を材料にして、所謂「邪馬台国」問題を思索していたところ、「女王国=伊都国」ではないか、と考えた。そのきっかけになった部分は、せいじさんが詳細に説明しているとおりなのでしょう。「其国」の解釈や「皆」の解釈などですね。
それをせいじさんは「人伝」を読んだ結果だ、と考えている。だからそれが、せいじさんの「読解」である、と。
違いますか?

あまり一人で先へ行くと、話が混乱しそうですので、まず、この点、いかがですか?

伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ   投稿日:2004/08/09(月) 19:08:01

最大値を超えたのでとエラーになるのでこちらにしました。

>それは勘違いです。私は、せいじさんを「誉めて」いるのではありません。
むしろ、「そんな奇妙な読み方は誰もしない」と批判しているのです。

僕は自分の説を批判してもらえることはうれしい事なんですよ。その手段によって説を証明できるからです。これは自己満足と指摘されるかもしれません。

>せいじさんは、この文が、「東南陸行五百里到伊都国官曰爾支副曰[シ世][言莫]觚柄渠觚有千余家」の後、「郡使往来常所駐」の前にあることを軽視しすぎです。
文脈云々とはそういうことを言っています。

>せいじさんは、この文が、「東南陸行五百里到伊都国官曰爾支副曰[シ世][言莫]觚柄渠觚有千余家」の後、「郡使往来常所駐」の前にあることを軽視しすぎです。
文脈云々とはそういうことを言っています。

二回目の質問します
前にあることはわかりますが、何を軽視しているのか説明が抜けているので意味がわかりません

>もし、本当にそう考えてらっしゃるのでしたら、せいじさんの書く文章は、わかりずらくて読めたものでは無いでしょうね。
ある単語が、どの言葉を受けているのか、まったくわからないのですから。
遠く離れた語を受けているのかもしれませんからね。
私が「問題」にしたのは、この点なのですけれど、ね

二回目の質問をします
何が問題なのかわかりません。

>せいじさんの「読解」である、と。
違いますか?

誤解?僕は「正解」と思ってます。最初から伊都国と考えていたわけではないので。最初は伊都国の南に邪馬台国があると考えていましたよ。今は邪馬壱国と読むし、邪馬壱国は北部九州全体と考えているし、三国志の壱をイと読むことによって平原遺跡を卑弥呼の墓と説明できるまでになりました。
一大率の場所も比定し説明できるようになりました。

あまり一人で先へ行くと、話が混乱しそうですので、まず、この点、いかがですか?

とおっしゃるわりには私の質問には答えてくれないですよね。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 19:30:42

とおっしゃるわりには私の質問には答えてくれないですよね。

まぁ、あわてなさんな^^

今から私が何を問題としているのか、説明します。
その過程で上記の質問に答えることが出来るでしょう。

>>>せいじさんの「読解」である、と。
>違いますか?

>誤解?僕は「正解」と思ってます。

「読解(どっかい)」と書いたのですけれどね。
まぁ、Yes、つまり、せいじさんの「思考過程」は私が示したとおりであるということでいいですね。
そのつもりで進めます。
長くなるかもしれませんので、一旦区切ります。
ちょっと待っててくださいね。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 22:49:23

まず、私が示した、せいじさんの「思考過程」をおさらいしておきましょう。

人伝の「全体」を材料にして、所謂「邪馬台国」問題を思索していたところ、「女王国=伊都国」ではないか、と考えた。そのきっかけになった部分は、せいじさんが詳細に説明しているとおりなのでしょう。「其国」の解釈や「皆」の解釈などですね。
それをせいじさんは「人伝」を読んだ結果だ、と考えている。だからそれが、せいじさんの「読解」である、と。

それを示したせいじさんの「探究」は、人伝に対する一つの間違った視点により、なされています。
それは、人伝をパズルだと思っていること。

せいじさんは、「皆」の示す内実が、人伝の文章の中であまりにも遠く離れているのではないか、という私の指摘に対して、

>離れているのは分かります。だから問題だとは思いません。

と言います。それに対して、私は、(皮肉を込めて)

>もし、本当にそう考えてらっしゃるのでしたら、せいじさんの書く文章は、わかりずらくて読めたものでは無いでしょうね。
>ある単語が、どの言葉を受けているのか、まったくわからないのですから。
>遠く離れた語を受けているのかもしれませんからね。

と返しました。「何を問題にしているか分からない」ということですので、詳しく説明しましょう。
文章を読む上で、私たちは、前から順に文を追い、そこに書かれた内容を少しずつ理解していきます。
何の脈絡もなく、突然、何かの話題について言い始めたら、読む側はついていけないでしょう。
書く側は当然それを配慮して、一つ一つの単語が、読者にとって「意味の分かるもの」であるように、文章を作っていきます。
文章には、ですから、「流れ」があり、それを文脈と言います。

【文脈】文における個々の語または個々の文の間の論理的な関係・続き具合。文の脈絡。コンテクスト。

というとおりです。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 22:50:20

そうして、それは一般的に、何十行も離れたところといきなり繋がるようなものではなく、人が自然につながりを感じ取れるようなくらいの、近い位置で理解できるものです。
私は、この点を述べています。

>離れているのは分かります。だから問題だとは思いません。

と答えるせいじさんは、字面どおり判断すれば、ですから、「文脈」を知らない。ということになります。
そうだとすれば、文脈を知らないせいじさんの書く文章は、「読みづらくて読めたものではない」ということになります。
何の「脈絡」もなく、突然、何かの話題を語り始めたり、すでに一旦話題が変わった後で、いきなり前の話題に戻したり、そういうことを何も不自然に感じない人だ、ということです。

おそらく、事実は違うでしょう。
せいじさんは、「文脈」を理解していますし、それを配慮して文章を作ることの出来る人です。
現に、例えば、私の議論に対して質問をされる場合には、私の議論を「引用」して、せいじさんが何について問おうとしているのかを示してくださいます。
私の言を「引用」する、ということで脈絡を作り、つまり、文脈を意識して文章を書かれています。
ですから、私はせいじさんの言の趣旨を汲み取ることが出来るのですし、議論という形の対話が立しているのです。
せいじさんの、「問題ではない」という言は、ですから、普段の会話においても問題ではない、と言っているのではなく、せいじさんの人伝の「読解」に関して問題がない、と言っているだけなのです。
逆の言い方をすれば、せいじさんは、この時点で、人伝が文章であることを忘れてしまっている。
そうでなければ、自身の読み方が「文脈」を無視したものであることを、認めてしまった上で、「何が悪い」と開き直っているに過ぎません。
おそらく、前者でしょう。
せいじさんは、人伝を何かパズルのように、それも誰も今まで解いたことのない難解なパズルのように見ているのです。
それが「伊都国=女王国」という「ひらめき」によって「解けた!」と。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 22:50:47

>事実、せいじさんがそう考えるまで、誰もそう見なすことが出来なかったのですから。

という私の言に対して、思わず、

>ありがとうございます。そういっていただけるとうれしいです。

と返してしまったせいじさんは、つまり、前人未到のしい解釈を、「パズルの正解」を手にし、そのことを称えられたように感じたのでしょう。

>僕は自分の説を批判してもらえることはうれしい事なんですよ。その手段によって説を証明できるからです。これは自己満足と指摘されるかもしれません。

とフォローなさっていますが、それは、私の「事実、せいじさんがそう考えるまで、誰もそう見なすことが出来なかったのですから」という言に対して返す言葉では無いでしょう。私の最初の「批判」に対してとか、議論が一段落した段階での一言なら、分かりますが。もちろん、このご言は本心からのものでしょうが、ここは、それを言う「文脈」ではないわけです。
私が言いたかったのは、後から言い直したとおり、

>むしろ、「そんな奇妙な読み方は誰もしない」と批判しているのです。

ということであり、せいじさんの文脈無視の読解を批判しています。
突き詰めて言えば、せいじさんの「皆」の解釈は、到底立できないものであり、そうである以上、その解釈の基礎になった「伊都国=女王国」というせいじさんの「着想」も立できない、と言いたいのです。
他のことが一見説明できたように思えたとしても、肝心の人伝の読解において、文脈上、あるいは文法上の無理を犯しているのでは、それは説として到底立できません。
(もちろん、これは巷に流布している「邪馬台国」説の大半に言えることです)

Re: 伊都国女王卑弥呼

 投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/09(月) 22:51:22

>>せいじさんは、この文が、「東南陸行五百里到伊都国官曰爾支副曰[シ世][言莫]觚柄渠觚有千余家」の後、「郡使往来常所駐」の前にあることを軽視しすぎです。
>文脈云々とはそういうことを言っています。
>前にあることはわかりますが、何を軽視しているのか説明が抜けているので意味がわかりません

せいじさんが軽視しているのは、「文脈」です。前後の文の「つながり」です。「関係」です。
私がこの前後の文章を引用したのは、その前後の文を強く意識して欲しかったからです。
ここで、いきなり「皆」が、この時点で近くにはどこにも書いてないような、読者にとっても自明では無いような「伊都国=女王国」を前提にしたような意味であれば、読者は誰もついてきません。せいじさんがはじめてそこに「到達」したのですから。そんな「文脈」無視の用法がここにいきなり書かれているはずがありません。だから、せいじさんの「皆」の解釈は間違っている、と言っています。
(せいじさんが「伊都国=女王国」の根拠として提示された「其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼」の理解、特に「其国」の理解についても、同様のことが指摘できます。「其」が指しているのが、「伊都国」であるとすれば、そして、直後の「倭国」が指しているものが別のものであるとすれば、直前で「の風俗」について語ってきた「文脈」に反します。いや、せいじさんのことですから、直前の記述が、「伊都国=女王国の風俗」というふうに反論されるかもしれませんね。だとすれば、「人伝」というこの文章そのものの根本の「文脈」に反します。仮に「伊都国=女王国=」と主張されるのでしたら、ここで言う「伊都国=女王国=」と直後の「倭国」(せいじさんの解釈なら「印の倭国」)とが別であることの説明を全く欠き、自明でもなく、つまり「脈絡」を欠くことになります)

以上です。長文で申し訳ない。

伊都国女王卑弥呼

投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/10(火) 01:24:20

読解は読み間違えました。

何の脈絡もなく、突然、何かの話題について言い始めたら、読む側はついていけないでしょう。
書く側は当然それを配慮して、一つ一つの単語が、読者にとって「意味の分かるもの」であるように、文章を作っていきます
おっしゃることはわかります。しかし現実を見てほしいんです。前半の各国について伊都国を含めて行程が書かれています。先ほども指摘しましが、行程について書かれているのだから、すべての情報を行程の中に詰め込むのは不適切だと言しました。今でもそう思ってます。別のところに一大率や其国七八十年王について書いてあるのは詳しく説明することに対してとても有効的な書きかただと思います。先ほども
今回も同じ様な言なんですが、先ほどは離れていることに対して私が問題ないと考えていると、

もし、本当にそう考えてらっしゃるのでしたら、せいじさんの書く文章は、わかりずらくて読めたものでは無いでしょうね。

ある単語が、どの言葉を受けているのか、まったくわからないのですから。

遠く離れた語を受けているのかもしれませんからね

ということを言されました。どうしてこうなるのでしょうか。この様な言は私としてもはっきり言ってどう返答していいのかわからなくなるのです。私は伝の中身について議論していくのはおおいに賛なんですが、HPの管理者であるKawaさん自らこの様な個人を誹謗中傷とも受け止められる言をされたことに驚きを隠せません。

Re: 伊都国女王卑弥呼

 投稿者:せいじ  投稿日:2004/08/10(火) 01:29:48

書き込み場所間違えました。

もう一度、伊都国について分けて書いてあるのは事実であって問題だとは思いません。これを私が述べると

何の脈絡もなく、突然、何かの話題について言い始めたら、読む側はついていけないでしょうもし、

本当にそう考えてらっしゃるのでしたら、せいじさんの書く文章は、わかりずらくて読めたものでは無いでしょうね。

の様な言が繰り返されます。どうしてですか。内容とは関係ない話ですよ。私は事実を求めたいんです。例え事実の結果が伊都国について離れて書かれていてもそれは理由があると考えます。この場合最初に伊都国が登場したところは国と国の行程を説明するのが主だったからと考えます。

せいじさんの、「問題ではない」という言は、ですから、普段の会話においても問題ではない、と言っているのではなく、せいじさんの人伝の「読解」に関して問題がない、と言っているだけなのです

どうしてですか。最初の伊都国と一大率や其国が離れて書かれているのは事実でしょ。これを指摘し、問題がないと考えている私がどうして上記のようになるのかわかりません。
>「世有王皆統属女王国」や「其国本亦以男子為王佳七八十年倭国攻伐歴年及共立一女子為王名曰卑弥呼」といった部分だけを切り出し、各々の文の位置を無視して任意に結び付け、「たな解釈」と称しているだけではありませんか?
人伝はパズルではありません。文章です。
せいじさんの人伝の解釈には、その点に問題があります

書いてある場所が違うだけで、このように言われないといけないのかわかりません

人伝はパズルではありません。文章です

どうしてこのような言になるのですか。

>『人伝』は一つの文章です。
前から順に、はじめて読む読者が読んできて、少しずつでも理解できるように書かれているはずです

おっしゃってますよね。たしかに読みやすいのが一番いいにしたころはありません。しかし現実は情報を分けて書いてあるわけです。同じ文章の中に伊都国について分かれて書かれているものを、どうして離れていると批判されるのですか。
もっと現実を見てください。もっと原文を見てください。
離れているのが気にならなくなります。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/10(火) 10:23:42

>どうしてこうなるのでしょうか。この様な言は私としてもはっきり言ってどう返答していいのかわからなくなるのです。私は伝の中身について議論していくのはおおいに賛なんですが、HPの管理者であるKawaさん自らこの様な個人を誹謗中傷とも受け止められる言をされたことに驚きを隠せません。

後で改めて「皮肉」だと断ったはずです。
本気でせいじさんが「文脈」を知らないといいたいのではなく、人伝の「読解」の問題に対してのみ、文脈を軽視してしまっていることを、指摘したいのです。
確かに最初の言では、「誹謗中傷」と誤解を受けるかもしれないと考え、改めて私の言の趣旨を説明させていただいたつもりです。
気分を害されたのであれば謝罪いたします。
ですが、私の言の趣旨は、上記のとおりです。すなわち、せいじさんの人伝の「読解」についての議論として述べさせていただいています。

>現実

せいじさん、

>最初の伊都国と一大率や其国が離れて書かれているのは事実でしょ。

「其国」を「伊都国」に結び付けたのは、他ならぬせいじさんです。私は結び付けて理解していない。
「皆」を「世有王」だけでなく、「女王国」とまで結び付けたのは、せいじさんです。私は結び付けていない。
これが「現実」です。
私は、「結び付けて理解すべきではない」と言っています。
なぜなら「書いてある場所が結び付かないほど遠い」からです。
せいじさんが、独自に「其国」と「伊都国」を結び付けておいて、それを「遠いから違うのではないか」と指摘されると、「遠くて何が悪い」と反問される。それを私は「文脈を無視しているのではないか」と言っているのです。
>離れているのが気にならなくなります。
気にしてください、と言っているのです。

Re: 伊都国女王卑弥呼

投稿者:Kawa  投稿日:2004/08/10(火) 11:08:42

整理します。
せいじさんは、「伊都国=女王国」である、これが「事実」であると主張します。
私は、それは「事実ではない」と考えています。
せいじさんは、「其国」が「伊都国」を指す、だから「伊都国=女王国」である、と言います。
私は、「其国」と「伊都国」は結び付かないほど遠いから、「其国」は「伊都国」ではない、と考えています。
「皆」の解釈についても同様です。
せいじさんは、「皆」の中に「女王国」が含まれている、だから「伊都国=女王国」である、と言います。
私は、遠く離れた後のほうの説明を結び付けなければ、「皆」の内実が分からない、というのは「おかしい」と考えるから、「皆」は自然に前に書かれている「世有王」だけを指すと考えればいいのでは無いか、と考えています。
それに対して、せいじさんは、

>伊都国について分けて書いてあるのは事実であって問題だとは思いません。
>しかし現実は情報を分けて書いてあるわけです。同じ文章の中に伊都国について分かれて書かれているものを、どうして離れていると批判されるのですか。
と言います。

つまり、「其国」が「伊都国」を指しているということがすで
に「事実」として、せいじさんは考えていると言うことです。

でもその「解釈」は、「伊都国=女王国」だとせいじさんが考えたから、そういう「解釈」になったのですよね。

つまり、「伊都国=女王国」だから、「其国」は「伊都国」を指す、だから「伊都国=女王国」である、とせいじさんは、主張しているのです。
同語反復です。
これは説として立できません。