中国支援の高速鉄道建設で死亡事故 インドネシア、工期に影響も

中国支援の高速鉄道建設で死亡事故 インドネシア、工期に影響も

2022/12/22 18:19
森 浩

【シンガポール=森浩】中国の支援で建設が進むインドネシア高速鉄道の建設工事現場で作業用の列車が脱線し、中国人労働者2人が死亡した。事故を受けて工事は中断されており、2023年6月予定の開業に影響する可能性もある。

地元メディアによると事故が起きたのは18日。西ジャワ州の工事現場で、レール敷設に利用する列車が脱線した。2人が死亡したほか、4人が重軽傷を負った。

高速鉄道は19年に開業予定だったが、工事の遅れで延期を繰り返している。総工費も中国が提示した60億ドル(約7900億円)から膨張しており、現状の見積もりでは75億ドル以上とされる。

ルフット調整相(海事・投資担当)は開業予定は「変わっていない」と述べた。地元シンクタンク、インドネシア経済法律研究センター(CELIOS)のビマ・ユディスティラ所長は「(当初の)予算を大幅に上回る中、完成を急ぐあまり安全性が損なわれている」と指摘している。


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