月面着陸機計画を了承

月面着陸機計画を了承

2015/11/11 09:45

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月面着陸機スリムの想像図(池下章裕氏提供)
月面着陸機スリムの想像図(池下章裕氏提供)

 政府の宇宙政策委員会は11日、日本初の月面着陸機「SLIM」(スリム)の打ち上げを盛り込んだ宇宙基本計画の工程表の改訂素案を公表した。国民の意見公募を経て年内に正式決定する見通しで、日本は旧ソ連、米国、中国に続く無人月面着陸に挑む。

 素案は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が計画するスリムについて「開発に着手し、平成31年度の打ち上げを目指す」と明記した。開発費は180億円。着陸場所や探査内容は決まっていない。

 各国の月探査機の着陸場所は目標から1キロ以上の誤差があったが、スリムはデジタルカメラの顔認識技術を応用し、誤差を100メートルに抑えるピンポイントの着陸を目指す。国産小型ロケット「イプシロン」で打ち上げる。
 所管する文部科学省は今年7月、スリムの計画を了承し、開発費41億円を来年度予算で概算要求。国の宇宙戦略を審議する宇宙政策委で検討が続いていた。

 素案はこのほか、火星の衛星から岩石を持ち帰る探査機について、検討を具体化するとした。4基体制で運用している情報収集衛星は、地上の撮影頻度を高めるため8基体制に倍増する。米国が提案する国際宇宙ステーション(ISS)の36年までの延長運用については「米国との調整後に参加の是非、形態について結論を得る」とした。


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