長さ3m超、日本最大の「木製はにわ」出土 世界遺産の峯ケ塚古墳

長さ3m超、日本最大の「木製はにわ」出土 世界遺産の峯ケ塚古墳

12/8(木) 15:00配信

朝日新聞デジタル
古市古墳群の峯ケ塚古墳の周濠から出土した「木製はにわ」。先端の角状の突起や右側の帯状の突出部が「石見型」の特徴を持つ=2022年12月7日、大阪府羽曳野市軽里2丁目、森嶋俊晴撮影

 大阪府羽曳野市教育委員会は8日、世界遺産の百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群のひとつ、峯(みね)ケ塚古墳(5世紀末ごろ、国史跡)で、現存高3・52メートルの「石見(いわみ)型」と呼ばれる巨大な木製品が出土したと発表した。祭祀(さいし)の際に墳丘の周囲に立てた「木製はにわ」とみられ、国内で出土した同型の木製品の中で最大という。

【写真】木が生い茂る峯ケ塚古墳。発掘現場は墳丘左側のフェンスで囲われた一角=2022年12月7日、大阪府羽曳野市軽里2丁目、森嶋俊晴撮影

 市教委によると、峯ケ塚古墳は前方後円墳で墳丘長96メートル、後円部直径56メートル。墳丘の周囲は南側を除き二重の周濠(しゅうごう)があった。被葬者は王族級とみられるが判明していない。

 出土したのは北側の周濠で、昨年度の発掘調査で木製品の一部が見つかった。今年11月から範囲を広げて全体を発掘したところ、先端に角状の突起があり、側面に帯状の突出部がある「石見型木製品」と判明した。石見型は、奈良県三宅町の石見遺跡で最初に出土した特異な形状のはにわにちなむ。

 材質はコウヤマキで、幅は最大75センチ、厚さは最大8センチ。根元は欠損していた。根元は現状より少なくともあと1メートルはあったとみられるという。

朝日新聞社


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