雇用のミスマッチを引き起こすもの

雇用のミスマッチを引き起こすもの

             ・・・・(株)総務システムサービス 
                  代表取締役 伊藤 碩茂(ヒロシゲ)
 
 前回も述べましたように、就業構造のサービス業化の流れは避けることはで
きません。しかし、金融大不況の中で派遣切りも含めて失業率・有効求人倍率
が悪化しているにもかかわらず、介護や飲食業などのサービス業の人手不足は
改善する気配さえありません。このようなミスマッチは当面続くものと思われ
ます。

 時代の大変革期に雇用のミスマッチが必ず起きます。例えば、明治維新によ
って武士階層が大量失業して西郷隆盛の征韓論や西南戦争の原因になりました。
商売下手の象徴的表現に「侍商法」があります。商売は”頭を下げる”ことか
らはじめなければなりません。それができない武士が商売を始めると失敗する
ことを揶揄した言葉です。

 組織的観点からみれば、市場やニーズの多様化・細分化に対応するには、企
業や行政組織の硬直性は致命的となります。組織内の各職務権限と権限が明確
に定められていれば、環境への過剰適応が引き起こさるからです。逆にそれが
不明瞭であれば組織の体をなしません。つまり私達は20世紀型分業組織に強
く囚われています。

 更にある職務の責任と権限の範囲を明確に定めれば、その職務は安定します
が、その職務に就く者は、個性・適性・潜在能力などが無視されることになり
ます。これが20世紀型分業組織のもつ非人間的側面です。チャップリンの
”モダンタイムス”を見るまでもなく、人間と20世紀型組織はミスマッチし
ています。

 若者の”自分探し”を甘いと非難することは簡単です。筆者は”自分とは探
すものではなく作り上げるものである”と教えられました。しかし、作り上げ
られた自分に納得できないものが残ります。自分が自分であり続ける困難なさ
を自覚しているからかもしれません。

 雇用のミスマッチを引き起こさないためには、真に人間に奉仕する全く新し
い組織が必要かもしれません。

 ワガママに”自分探し”を続ける者達に告ぐ! 妥協してはならない。
探し続けることが重要だ。運良く見つかればその人生は成功。たとえ見つから
なくても後悔しない人生になるはずだ。所詮人生はミスマッチから始まる。

★★★★★★★★★★★ 今週のメールマガジン ★★★★★★★★★★★★
●「VDT作業」について

                  ・・・・吉田 隆司(よしだたかし)

 VDT作業と一口に言っても、聞きなれない方も多いかと思いますが、これ
は、「Visual Display Terminals」の頭文字を取っ
た略語であり、一般的には皆さんが日常行っているパソコンでの仕事を指しま
す。

 さて、このVDT作業を長時間行うことによって引き起こされる様々な病気
がありますが皆さんはご存知でしょうか?真っ先に思いつくのが「視力の低下」
だと思いますが、実はそれだけではありません。

 視力の低下以外の目の症状としては、ドライアイや充血、痛み、目のかすみ
等が挙げられます。また目の疲れに伴う肩や首のこりや痛み、手指のしびれ等
の体の症状を引き起こし、最終的には不安感、抑うつ状態、睡眠障害等と言っ
たメンタルヘルスにも支障をきたしてしまいます。

 特に、角膜炎、結膜炎、ドライアイ、緑内障等、既に目の病気を患っている
方は過度な作業を控えた方がよいでしょう。

 また、上記のような症状が出る労働者が、年々増加してきたことに伴って、
厚生労働省からも「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
が出されています。

 このガイドラインには、VDT機器等の選定から作業環境管理、作業時間等、
多岐に渡って詳細に定められており、ここでは、とても全ての項目についての
記載ができませんので、皆さんが比較的取り組みやすい作業時間について下記
にご紹介したいと思います。

(1)1日の作業時間
 他の作業を組み込むこと又は他の作業とのローテーションを実施することな
 どにより、1日の連続VDT作業時間が短くなるように配慮すること。
(2)1連続作業時間
 1時間を超えないようにすること。
(3)作業休止時間
 連続作業と連続作業の間に10~15分程度の作業休止時間を設けること。
(4)小休止
 1連続作業時間内において1~2回程度の小休止を設けること。

 以上のことを念頭に置いて、作業をされると心身ともに過度の疲れを感じる
ことなく仕事ができ、作業効率も上がるのではないかと思います。また、部下
をお持ちの方については、安全配慮義務違反に問われることのないような指導
をしていただけるとよいと思います。

★★★★★★★★★★★ 今週のメールマガジン ★★★★★★★★★★★★
●できることから始めよう
                  ・・・・横井めぐみ(よこいめぐみ)

 突然のハプニングにより、長野県方面に出かけることになりました。そして
非常に驚いたことがありました。まだ、3月1日だというのに、雪がとても少
ないことでした。標高の高いところにしか雪がないのです。ダウンジャケット
を持って出かけたにもかかわらず、上着がなくてもいいくらいのポカポカ陽気。
まるで、春でした。これも、温暖化の一部なのかしら・・。
 
 46億年という地球の長い歴史の中で、温暖期と氷河期が繰り返されてきた
だけで、現在は、そのほんの一時にすぎないという説を唱える人もいるようで
すが、そうは言っても、地球の平均気温は上昇しているし、大気汚染もひどさ
を増すばかりです。

 今私たちができることは、本当に小さなことかもしれないし、それでは何も
変わらないことかもしれません。でも、まずできることからやってみるしかな
いのです。
 
 まず、地球温暖化防止のひとつとして、二酸化炭素排出量削減です。
 例えば、冷暖房の設定温度を1度下げてみるとか、休みの日に1日中テレビ
をつけっぱなしにしないとか、電化製品の待機電力を抑えるといった電力消費
の抑制です。また、洗濯や庭の水遣りにお風呂の残り湯を使うとか、こまめに
水道の蛇口を閉めるといった水資源の抑制、公共交通機関を利用する、買い物
バックを持参する。

 おそらく、もうみなさんも始めていることだと思います。なかなか習慣づか
なくて、うっかり忘れてしまうこともあると思いますが、ぜひ諦めずに続けて
ください。

 環境省の採択モデル事業で、株式会社ジェーティービーが運営管理をしてい
る「エコ・アクションポイント」というサイトがあります。

 まだまだ、加盟店も少ないのですが、ポイントをためるとそのポイントで商
品と交換してもらえたりします。これから、その輪が広がることを期待しつつ
会員登録をしてみましたが、どんなものかしら。