WEB会議と対面会議どっちがいい?男女527人にアンケート調査 †WEB会議の悩みに関する意識調査 「移動が不要」「遠くの支社や顧客とも気軽にミーティングできる」といったメリットがある一方で、やりにくさや不便さを感じている人も多いかもしれませんね。 そこで今回は、株式会社ビズヒッツ( https://bizhits.co.jp/ )が運営するビジネス上の問題解決を考えるメディア「Biz Hits( https://media.bizhits.co.jp/ )は、WEB会議の経験者527人にアンケート調査を実施。 WEB会議と対面会議のどちらがいいか、またWEB会議の悩みについてランキング形式でまとめました。 調査結果に対して、社会保険労務士事務所 office role(http://officerole.jp)の郡司 果林氏からご考察いただきました。 調査概要 回答者の属性 調査結果サマリー 「WEB会議より対面会議の方がいい」が52% 【対面会議がいい理由1位は「意思疎通しやすいから」】 対面会議がいいと回答した276人に理由を聞いたところ、「意思疎通しやすい(174人)」が最も多く、以下「WEB会議は不具合が生じる(67人)」「発言や議論をしやすい(47人)」「資料や現物の共有ができる(11人)」という結果に。 具体的に対面会議のどんな点がいいのか、聞いてみました。 ◆1位 意思疎通しやすい 対面会議は、表情や視線、声のトーン、しぐさから細かな反応を読み取れるため、相手の考えていることがわかりやすいという回答が多くありました。 また、相手の理解度や反応に合わせて話し方を変えたり、補足や提案ができるため、自分の思いを伝えやすい、交渉がうまくいきやすいとの声も。 意思疎通のしやすさは、対面の方が圧倒的にうわまわっているようです。 ◆2位 WEB会議は不具合が生じる WEB会議はたびたび回線トラブルが起こるため、対面会議の方がストレスなく会議に参加できると感じている人も多いようです。 突然WEB会議が導入されたことから、自宅に十分なネット環境が整っていない人やWEB会議に不慣れな人が多いことも原因の一つと考えられますね。 ◆3位 発言や議論をしやすい 聞くだけの会議であればWEBでも問題ないが、いろいろな人の意見を聞いて活発な議論をしたい場合は、対面会議の方がよいという意見が多く出ました。 WEB会議は、意思疎通の難しさやネット回線の問題から、発言するタイミングがつかみにくく、発言しそびれたり遠慮してしまったりする傾向があるようです。 ◆4位 資料や現物の共有ができる 対面会議の方が、資料やホワイトボードを使っての説明や、現物の共有がしやすいとの声もありました。 WEB会議の場合、データ化していない紙の資料を見ながらの打ち合わせや、意見やアイデアをどんどんホワイトボードに書き込んでいくブレインストーミングのような会議が難しいためです。 また、商品やサンプルのといった現物を見ながら行う会議や商談も、対面の方が圧倒的にやりやすいようです。 【WEB会議がいい理由1位は「移動しなくていいから」】 WEB会議がいい理由のダントツ1位は「移動しなくていい(134人)」。次いで「緊張やストレスが少ない(34人)」「会議が長引かない(23人)」「画面共有ができて便利(13人)」と続きます。 具体的な理由を紹介します。 ◆1位 移動しなくていい 会議室や遠方の支社、客先への移動がなくなることで、ムダな時間がなくなったとの声が多数聞かれました。これまで、長時間の移動や出張を伴う会議をしていた方も多く、WEB会議になったことの恩恵は大きいようです。 天候や交通機関のトラブルに影響されないことも、WEB会議ならではの利点と言えますね。 ◆2位 緊張やストレスが少ない 画面越しの場合、対面会議に比べて注目されている感覚がないので、リラックスして発言できる、気楽に参加できるという声が多く聞かれました。 カメラを切っての参加が可能の場合は、よりリラックスできる人が多いようです。 ◆3位 会議が長引かない WEB会議の場合、明確な議題や目的がないと会議自体が成立しないため、議論すべきこともないのに会議を続けることができないのかもしれません。 対面会議にありがちな、会議自体は終わったけれども雑談タイムが続くといった状況も起こりにくいようですね。 ◆4位 画面共有ができて便利 対面会議派からは「WEB会議は紙の資料が見せられないから不便」という声もあがりましたが、デジダル化が進んでいて、WEBツールをうまく活用している会社であれば、画面共有が簡単にできるWEB会議は便利に感じるようです。 また、会議自体を録画できるため、聞き逃したことや再確認したいことを見直せる点もメリットに感じている人が多くいました。 ▽郡司果林氏の考察 そういう点が、対面会議の方が「意思疎通がしやすい」「発言がしやすい」と感じることにもつながるのかもしれません。 資料の共有については「対面がいい」「WEB会議がいい」両方で意見が上がっているのが興味深いですね。WEBでの画面共有が向いている資料と、対面会議が向いている資料との特性もありそうな結果となりました。 WEB会議をしている人の85%は困っていることがある WEB会議をするうえで困っていることがあるか聞いたところ、「ある」と回答した人は527人中448人と、全体の85%にのぼりました。 「対面会議よりもWEB会議のほうがいい」と答えた人であっても、WEB会議に対して何らかの不満や問題を感じていることがわかります。 WEB会議で困っていること1位は「音声や映像の不具合」 WEB会議のどんな点に困っているのか聞いたところ、1位は「音声や映像の不具合(234人)」。次いで「話すタイミングが難しい(76人)」「反応がわかりづらい/伝わりにくい(68人)」と続きます。 ランキング5位までの回答を見ていきましょう。 ◆1位 音声や映像の不具合 WEB会議で困っていることのダントツ1位は、「音声や映像の不具合」でした。 多くの方が、音声が途切れる・遅れる・聞こえなくなる、画面がフリーズする、通信が切れるといった経験をしています。相手の不具合でイライラしたり、自分の不具合で迷惑をかけてしまった経験のある人も多いのではないでしょうか。 今後もWEB会議を行う状況が続くことを考えると、Wi-Fiルーターの買い替えや有線LANケーブルの購入などで通信状況を改善することも検討したほうがいいかもしれませんね。 ◆2位 話すタイミングが難しい 話の間合いをはかりにくい、会話がかぶさると音声が聞こえなくなる、映像と音声にタイムラグがあるといった理由から、発言のタイミングが難しいとの声が多く挙がりました。 また、聞こえなかったときや理解できなかったときにも、「会議の流れを止めてしまいそうで質問や確認をしづらい」と感じている人もいました。 対面会議に比べて発言数が減る、活発な議論ができなくなった、といったケースも多いようです。 ◆3位 反応がわかりづらい/伝えにくい WEB会議では相手の反応がわかりにくく、自分の考えや本意も伝えにくいと感じている人が多くいました。 また、発言者以外のカメラや音声をオフにする会議では、そもそも話を聞いているのかも分からず一方通行のような気分になるとの声もありました。 ◆4位 背景や顔映りが気になる 自分の顔や室内が映ることに抵抗を感じたり、カメラ写りが気になっている人は、男女問わず多いです。 また、散らかった部屋や家族が映り込むと困るため、WEB会議のたびに片付けたり、会議場所の確保に苦労している人も少なくありません。 アバターやバーチャル背景もビジネスの場では使いづらいこともあり、照明やカメラの角度、シンプルな背景づくりなどを工夫しているようです。 ◆5位 WEB会議ツールを使いこなせない WEB会議ツールを使いこなせない人がいて会議が滞る、または自分が使いこなせずに迷惑をかけてしまう、との声も聞こえてきました。 リモートワーク中であることから、同僚に使い方を聞くこともできず、手探り状態で使用している人も多いようです。 場数を踏むことで慣れてはいきますが、ミーティングツールの操作マニュアルを用意する、顔出しの有無やミュート機能の使用基準を決めるなど、会社としての対策も必要かもしれません。 ▽郡司果林氏の考察 課題として挙げられることの多い、話すタイミングや反応の分かりにくさについてもやはり回答が多かったですね。これについてはホストのWEB会議ファシリテーション力でカバーできることもあります。会議の最初に大きめのリアクションの要請を行う、参加者への話題の振り方を工夫する、等の対応が考えられます。 WEB会議のために購入したものがある人は42% 「WEB会議のために購入したものがあるか」質問したところ、42%があると回答しました。 &ref(): File not found: "chousa.png" at page "WEB会議と対面会議どっちがいい?"; 購入したものランキング1位は「ヘッドホン・イヤホン・マイク・ヘッドセット(107人)」、次ぐ2位はWEBカメラ(42人)でした。 WEB会議に必要な機器をもっておらず新規購入した人のほか、より高性能な機器に買い替えた人もいました。 また、顔色がよく見えるライトや照明、ノートパソコンのカメラ位置を調整できるパソコンスタンド、背景を隠すためのパーテーションや布など、カメラ映りがよくなるグッズを購入している人も目立ちました。 ▽郡司果林氏の考察 デスクトップPCの場合、カメラや音声の機能が標準装備されていないものもあったりすることも要因かもしれません。マイクはPC内蔵のものより専用のものを購入した方が、相手にとって聴きやすいようです。ヘッドフォンは、タイプによっては外耳炎を起こしやすくなる可能性もあるため、形状と利用時間には気をつけたいところですね。 パソコン、スピーカー、カメラ、といった実務上「装置として」必要なものの他に、ライト、パーティション、布など視覚的なものをケアする傾向もあるようですね。 まとめ しかし、今回のアンケートで悩みの半数以上を占める「音声や映像の不具合」は、ネット環境やパソコン周辺機器を整えることで改善されるものが大半です。 コミュニケーションの難しさに関しても、「うなずきを大きくする」「指名して発言を誘導する」「発言がかぶらないように”手を挙げる”機能を使う」といった工夫をしている人もいました。今後は、さらに円滑なWEB会議ができるツールや機能も出てくることでしょう。 何より、私たち人間は順能力が高く、新しいものにもすぐに慣れていきます。あっという間に普及したスマホのように、数年後には誰もが何の不便もなくWEB会議を行っているかもしれませんね。 ▽郡司果林氏の総括 またWEB会議が広まって、あらためて「対面」の良さに気づいた、という声も聞かれます。WEB会議、対面での会議、どちらも優れた面と苦手な面があります。双方の利点を上手に組み合わせて新しいコミュニケーションの形が生まれてくることと思います。 最初はうまくいかなくてもお互いさま。StepByStep?、失敗もネタにしていくくらいの気持ちでお互い前向きに発展させていきたいですね。 |