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● 前 期(ぜんき) 縄文文化の発展期(約4,500~7,000年前) この時期は、発展期と位置づけられる。この時期の前半期、東北地方は大規模な集落を各地に形成、あたかも“縄文王国” のような活況を呈するにいたる。特に東北地方の土器を見ると、北部を中心に華麗な縄文装飾と胴長な深鉢形の器形に代表される円筒下層式土器様式が、南部では存続期間の長い大木式(だいきしき)土器様式がそれぞれ成立している。陸中海岸や仙台湾周辺の貝塚群の形成も、この時期から本格的になつていく。これらは、関東地方の諸磯(もろいそ)土器様式、中部~中国地方の北白川下層(きたしらかわかそう)土器様式と時期的に並行し、質的にはそれを凌駕するものであった。