少名毘古那
少名毘古那
すくなひこな
別:少彦名命、少名毘古那、宿奈毘古那、須久那美迦微、須久奈比古、少日子根、小比古尼、小彦、小日子、小名牟遅神、久斯神
→少彦名命
→ 日本の神 家・氏 系図
少彦名命
すくなひこなのみこと
別:少彦名命、少名毘古那、宿奈毘古那、須久那美迦微、須久奈比古、少日子根、小比古尼、小彦、小日子、小名牟遅神、久斯神
父:神産巣日神あるいは高御産巣日神
大国主命と共に国土経営をした、小さな神。神産巣日神あるいは高御産巣日神の御子神。
大国主命が出雲の美保崎におられたとき、天之羅摩(かがみ)船に乗り、蛾の皮の衣服を着て近づいてきた小さな神。
久延毘古(案山子)に「神産巣日神の御子少名毘古那神である」と聞いた大国主神が、 神産巣日神にこの旨申し上げると、神は「これは確かにわが子だ。私の手の俣より落ちこぼれた子である。 あなたと兄弟の契りを結んで国を作り堅めよ」と言われたので、 二人でこの国を経営した、その後少名毘古那神は常世の国へ渡られてしまう。
大己貴神(大国主神)が、ミソサザイの羽を着た小さな神を掌中でもてあそんだところ、 跳んできて大己貴神の頬に噛みついた。そこで、高御産巣日神に申し出ると、 神は「自分の子の一人だが、いたずら者で、指の間からこぼれ落ちたものだ」と言われた。
『出雲国風土記』では、大国主神と共に天下をめぐり稲種をもたらした穀霊として表わされている。
『伊予風土記逸文』では、大穴持命(大国主神)が病に伏したとき、少彦名神が癒そうとして、 大分の速見湯を下樋から持ってきて浴みさせると、やがて回復した。これが伊予湯郡の温泉(道後温泉)の源である。
大国主・少彦名の二神を温泉神とする信仰は、広く崇められており、 また、医療や禁厭の法の制定者でもあり、 さらにまた神功皇后の大神神社での酒の神としての御歌もあり酒の神としての信仰も強い。 久斯神とは、酒の神の意味。
大国主の大と少彦名の小との関係は陰陽にも通ずる。
小さ子神は、後世の倭姫命の小虫生成説や一寸法師などの説話の祖型ともみられる。
①天之御中主神…┬…②高御産巣日神━┳━思兼神━━━┳━天下春命
¦ ┣━少彦名命 ┗━天表春命
¦ ┣━栲幡千千姫
¦ ┗━三穂津姫
├… 津速産霊神━━━市千魂
└…③神産巣日神━━━④宇摩志阿斯訶備比古遅神
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