123年の歴史と味を守る

 ○…2023年3月に123年の歴史に幕を閉じた立ち食いそば店「川村屋」を継ぎ、9月1日に店を再開する。大学時代には川村屋でアルバイトをしており、「まかないでそばを食べれるのが楽しみだった」と笑顔を見せた。三姉妹の次女として生まれ育つ。6代目の父からは継いでほしいと言われたことはなかったが、閉店を惜しむ多くの客の声を聞き、「これだけ愛されてきた店をなくしたくない」と再開に向けて動き出した。

 ○…店が閉店した際はIT企業に勤めており、会社経営は未知の分野。事業運営の経験を持つ夫の後押しを受け、継ぐ意思を父に申し出た。一度は「冷静に考えてほしい」と言われたが、ここで自分が強く出なければ終わってしまうと覚悟を伝えた。両親のサポートを受けながら、変わらない味を再び客に届けるため奮闘している。

 ○…幼少期はあまり手のかからないおとなしい子だった。小学校高学年から楽器を始め、中学、高校でも吹奏楽部に所属しクラリネットを担当。今でもクラシック音楽を聞くのが好きだという。中学生のころには海外に憧れ、留学経験のある父の援助もあり米国のサマーキャンプに参加。「初めて親元を離れ、ほとんど日本人がいない生活を送った。他の世界を見れたのは大きかった」と振り返る。

 ○…現在は2歳になる息子と夫の3人で市内で暮らす。休みの日には家族で東京や横浜に出かける。多忙な毎日の中で、子どもを預けて自由な時間ができると野毛に飲みに行ったり、学生時代の友人に連絡し、会って話すことが息抜きになっているという。「店の味とメニューは変えるつもりはないが、働き方は効率的に変えていきたい」と子育てと仕事の両立を目指す。

(出典等)

2024-04-09 (火) 10:19:38
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Last-modified: 2024-04-09 (火) 10:19:38