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外国為替ディーラーの心の中

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外国為替ディーラーの心の中  2009年2月27日 発行
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**忙しい人のためのサマリー******

ドル円、クロス円しっかり、ドル円は98円台後半へ

米指標は弱い、新規失業保険27年ぶりの高水準

予算教書での財政赤字削減姿勢などを好感

********************************

  • +---+---+---+---+---+---+---+---+---+
    《2/26 木曜日》
       ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
    始値97.401.2724123.93
    高値98.711.2810126.08
    安値97.331.2683123.82
    終値98.511.2743125.53
  • +---+---+---+---+---+---+---+---+---+
    《2/26 木曜日の主要株式指数》
    前日終値前日差
    日経2257,457.93▲3.29
    DOW7,182.08▲88.81
    S&P752.83 ▲12.07
    Nasdaq1,391.47▲33.96
    FTSE3,915.64+66.66
    DAX3,942.62+96.41
  • +---+---+---+---+---+---+-------+---+
    《2/26 木曜日の主要商品先物指数》

NY原油先物4月限(WTI)(終値)
1バレル=45.22(+2.72 +6.40%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=942.60(-23.60 -2.44%)

  • +---+---+---+---+---+---+---+---+---+
    《2/26 木曜日に発表された主な経済指標など》

【ニュージーランド】
*NBNZ企業信頼感(2月)11:00
結果 -41.2
予想 N/A 前回 -35.0

【シンガポール】
*鉱工業生産(1月)14:00
結果 -4.4%
予想 -3.4% 前回 -7.6%(-11.0%から修正)(前月比)
結果 -29.1%
予想 -24.3% 前回 -12.8%(-13.5%から修正)(前年比)

【イギリス】
*ネーションワイド住宅価格(2月)16:00
結果 -1.8%
予想 -1.3% 前回 -1.3%(前月比)
結果 -17.6%
予想 -17.1% 前回 -16.6%(前年比)

【香港】
*貿易収支(1月)17:30
結果 72億香港ドル
予想 -52億香港ドル 前回 -118億香港ドル

【ユーロ圏】
ドイツ失業率(2月)17:55
結果 7.9%
予想 7.9% 前回 7.8%

ドイツ失業者数(2月)17:55
結果 40千人
予想 60千人 前回 59千人(56千人から修正)(前月比)

*ユーロ圏消費者信頼感(2月)19:00
結果 -33.0
予想 -31.0 前回 -31.0

*ユーロ圏業況判断指数(2月)19:00
結果 -3.51
予想 -3.20 前回 -3.03(-3.16から修正)

【南アフリカ】
*生産者物価指数(PPI)(1月)18:30
結果 -0.7%
予想 -0.5% 前回 -1.1%(前月比)
結果 9.2%
予想 9.5% 前回 11.0%(前年比)

【アメリカ】
*新規失業保険申請件数(2月21日までの週)22:30
結果 667千件
予想 625千件 前回 631千件(627千件から修正)

*耐久財受注(1月)22:30
結果 -5.2%
予想 -2.5% 前回 -4.6%(-2.6%から修正)(前月比)
結果 -2.5%
予想 -2.2% 前回 -5.5%(-3.6%から修正)(輸送除くコア・前月比)

*新築住宅販売件数(1月)27日0:00
結果 309.0千件
予想 324.0千件 前回 344.0千件(331.0千件から修正)

  • +---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+
    《2/26 木曜日の主なイベント・ニュースなど》

【イギリス】
*英財務省 16:47
金融安定化に向けた資産保全スキームを発表。
資産保全スキームの概要は以下の通り。
・スキーム対象は、先行きが最も不透明な資産
・最初の損失を越えた分の90%を英政府が保証
・金融機関は3月31日までにスキーム参加を申請
・スキームの運営期間は最低5年間
資産保全スキームにRBSが参加。
RBSは3250億ポンドを当該スキームに投入。

*英中銀総裁 19:41
総裁は世界経済は昨年10-11月、断崖から転げ落ちた、
銀行がどれ程の資本を必要とするか予測不能。

*ダーリング英財務
G20の各財務相あての書簡で、銀行部門の一層の監督・規制についての連携を求めた

【ユーロ圏】
*トリシェECB総裁 22:27
アイルランドは財政赤字を削減する必要がある。
アイルランドは深刻な課題に直面している。
国際的なショックがアイルランドを直撃。
改革が危機克服にとって重要。
(アイルランドでの講演)

*トリシェECB総裁
アイルランド国債のデフォルト観測はばかげたこと
アイルランドのインフレがマイナスであることを悲観的に解釈すべきでない
財政政策がアイルランドのCDSを急騰させたことは現実を反映しないこと

【アメリカ】
*オバマ大統領予算教書
09年度米財政赤字、過去最大の1.75兆ドルの見込み。
10年度予算3.55兆ドル、1.17兆ドル財政赤字。
大規模な財政赤字、財政規律の回復へ厳しい選択も。
早期に景気後退からの脱却を目指すべき。
米経済の強さの回復、国家安全保障にとって重要。
医療制度の根本的な改革が必要、長期的にはコスト削減へ。

*オースザグ米行政管理予算局長
追加救済基金を議会に要請する計画はなく、必要とならないことを望む

*米FDIC
第4四半期の問題を抱えた銀行の資産総額は1594億ドル、第3四半期の1156億ドルから増加
第4四半期の銀行業界の損失額は262億ドルで、1990年第4四半期以来はじめての損失

*デル 決算発表
11-1月期 一部項目除く1株利益0.29ドル(予想は0.27ドル)
11-1月期 売上高134.3億ドル(予想142.6億ドル)

  • +---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+
    《本日予定されている主な経済指標及び発言予定

日本
*失業率(1月)8:30
予想 4.6% 前回 4.4%

*有効求人倍率(1月)8:30
予想 0.69 前回 0.72

*全国消費者物価指数(CPI)(1月)8:30
予想 0.0% 前回 0.4%(前年比)
予想 -0.1% 前回 0.2%(生鮮食料品除くコア)(前年比)

*鉱工業生産指数・速報値(1月)8:50
予想 -10.0% 前回 -9.8%(前月比)
予想 -30.7% 前回 -20.8%(前年比)

【イギリス】
*GFK消費者信頼感調査(2月)9:01
予想 -39 前回 -37

【ユーロ圏】
*ユーロ圏失業率(1月)19:00
予想 8.1% 前回 8.0%

*ユーロ圏消費者物価指数(HICP)(1月)19:00
予想 -0.8% 前回 -0.1%(前月比)
予想 1.1% 前回 1.6%(前年比)
予想 1.8% 前回 1.8%(コア・前年比)

ドイツ調和消費者物価指数・速報値(HICP)(2月)時刻未定
予想 0.3% 前回 -0.6%(前月比)
予想 0.7% 前回 0.9%(前年比)

ドイツ消費者物価指数・速報値(CPI)(2月)時刻未定
予想 0.3% 前回 -0.5%(前月比)
予想 0.8% 前回 0.9%(前年比)

【スイス】
*KOFスイス先行指数(2月)19:30
予想 -0.93 前回 -0.87

【南アフリカ】
*貿易収支(1月)21:00
予想 -55億ランド 前回 -16億ランド

【カナダ】
*鉱工業製品価格(1月)22:30
予想 -0.5% 前回 -1.9%(前月比)

*原材料価格指数(1月)22:30
予想 -2.3% 前回 -15.4%(前月比)

*経常収支(第4四半期)22:30
予想 -51億カナダドル 前回 56億カナダドル

【アメリカ】
*実質GDP・改定値(第4四半期)22:30
予想 -5.4% 前回 -3.8%(前期比年率)

*GDPデフレータ(第4四半期)22:30
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前期比)

*個人消費(第4四半期)22:30
予想 -3.7% 前回 -3.5%

*シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(2月)23:45
予想 33.0 前回 33.3

*ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値(2月28日)27日0:00
予想 56.0 前回 56.2

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おはようございます

雨で花粉が楽なはずなのに、
目がかゆいというか痛い。
めばちことかだったりするのかもとか思いつつ。
それにしても、雨がうっとうしいですね。
明日は某社のオンラインセミナーで
スタジオのあるお台場まで
遠い…(笑)。

では、今日もよろしくお願いします
本題です。

ドル円、クロス円がしっかりの展開となった。

新規失業保険申請件数が約27年ぶりの高水準(高い方が悪い数字)となるなど
米経済の状況はかなり深刻も
オバマ大統領が発表した予算教書での
財政赤字削減の強調などが好感されて
米株が上昇したことで、
ドル円、クロス円の下値が支えられた。

英政府の金融機関に対する資産保全スキームも
直接の反応はそれほどなかったが
英金融株の大幅上昇などをうけて
株全体がしっかりしたことで、
ドル円、クロス円を支えた。

【東京市場】ドル円98円手前まで

円安の流れが継続し、
ドル円は98円手前まで。
98円には売り意欲もあり、
東京市場の間に上抜けはならなかったものの
戻りは鈍く、しっかりした展開。
クロス円も、欧州、オセアニア通貨の対ドルでの動きが落ち着いていたこともあり
ドル円に追随してしっかりとなった。

AIG分割の話や、Citiグループに対する40%の政府保有が合意間近などの報道もあったが
目立った反応にはつながらず。

【ロンドン市場】ドル円98円近辺でもみあい

基本的に堅調な地合が続いた。
ドル円は98円での売り意欲がのこり、
タッチはするものの、しっかりした上抜けはNY勢の参加待ちに。
クロス円もしっかりした展開が続いたものの
大きな上昇にはつながらず
狭いレンジの中での動きとなった。

ロンドン朝方に伝わった英財務省による金融機関の資産保全スキームの概要により
RBSやロイズなどの金融株が大きく買い進まれ
ポンド円などの下値を支えたが、
英金融株の活況ほど為替市場での動きはなく
落ち着いた展開となった。

【NY市場】98円台でのしっかりした動きに

NY勢が参加してくると、
ドル円も98円をしっかり上抜けてきた。
朝方の上値トライで98.20近辺まで上昇した後、
新規失業保険申請件数(66.7万件という驚きの数字)や
耐久財受注などの米指標の弱さに
97円台後半まで落とされた展開もあったが
発表された予算教書において
巨額の財政赤字削減などが強調されたことなどが好感され
米株高が進行。
ドル円、クロス円の買いにつながって
ドル円が98円台後半まで上昇するなどの動きが見られた。
クロス円も、ポンド円が141円台後半をつけるなど堅調。

【ここからの見方】

ドル円、クロス円は基本的にしっかりの展開が続きそうであるが
週末&月末ということもあり
実需玉の動きに振らされる可能性もあり
あまり突っ込んだ売買は危険か。

特に、クロス円は欧州通貨などの対ドルでの動きが
来週の金利発表を前に不透明なだけに慎重姿勢が必要。
ドル円も、ポジション調整が入る可能性はあるが
入ったところは買いに回りたい。

・。・。.☆:*・。・。.☆:*・。・。.☆:*・。・。☆:*・。・。.☆:

ダックビルのプロフィール
本名:山岡和雅
1992年チェースマンハッタン銀行入行、外国為替ディーラーの世界に。
1994年ナショナルウェストミンスター銀行
(現ロイヤルバンクオブスコットランド銀行)に移り、
2003年3月まで10年以上にわたって
インターバンクディーラーとして外国為替市場の最前線で活躍後、
2003年4月からGCIグループに参画、
現在GCIキャピタル、シニアアナリスト
http://www.gci-klug.jp/
(社)日本証券アナリスト協会検定会員
☆:*・。・。.☆:*・。・。.☆:*・。・。.☆:*・。・。.☆:*・。・。.☆:

このレポートの記載事項はその内容を保証するものではありません
また為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
レンジは銀行間での参考値です。

このレポートの情報・分析・予測でいかなる損害が生じたとしても、その責を負
いません
内容の無断転載・コピーを禁止します

株式会社GCIキャピタル
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http://www.gci-klug.jp/
E-mail:klug@gcic.jp
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