歴史・人名

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地球の誕生

地球の誕生

原始地球の誕生

 私たちの住む星、地球ができたのは、今から約46億年前。

 超新星の爆発による、ガスの分布が歪み、集結が始まり、太陽系を形成し、地球も誕生した。

 原始地球の成立の過程で原料となった物質は、微惑星に含まれていた岩石や金属であり、微惑星の衝突・合体の繰り返しによって地球は今の形、大きさを作った。

 地球が形を成し初めてから1億年ほどたった頃、今の火星と同じ大きさの星が地球と衝突する「ジャイアント・インパクト」と呼ばれる出来事が起き、その時に地球のカケラがはがれて月が出来たといわれる。月は地球の約1/4の半径を持つ。

 月自体には生命の証拠は見つかっていませんが、重力により満ち引きを起こしたり生物の進化に少なからず影響を及ぼしてきたと言われる。

 原始地球は太陽からの太陽風や電磁波にさらされ、大気は無く、激しく隕石が衝突し、衝突時のエネルギーが熱エネルギーに変換し、原始地球の温度を上昇させる。

 地表は煮えたぎる灼熱地獄で、生物が誕生するのはまだまだ先の話。

 原始地球はこうして誕生した。

厚い大気とマグマオーシャンの形成

 微惑星の衝突エネルギーは熱エネルギーに変換され、地球を加熱していく。

 温度上昇が始まり、原始地球の半径が現在の地球の約2割、1500kmくらいになると、隕石に含まれていた揮発性物質の脱ガスを起こす。

 脱ガスにより、中に含まれていた二酸化炭素や水蒸気、窒素などのガス成分は放出され、原始地球のまわりを覆い、原始大気の誕生である。

 原始大気は水蒸気を主成分とし、二酸化炭素や窒素、一酸化炭素を含んでいたと考えられる。

 二酸化炭素や水蒸気等が原始地球の引力で保持され、地表で数百気圧に及ぶ 厚い層となっていき、原始大気の室温効果のため熱が逃げ難く、地球の半径が現在の4割程度になると、地表温度は 千数百度にも及び、そして現在の地球の半径の半分ほどまで成長したとき、ついに岩石が溶け出し、このマグマが地球全体を 海のように覆い、地球の表面はマグマ・オーシャンとよばれる厚いマグマの海と化した。

 マグマ・オーシャンができたことにより、重い物質は中心部へ沈み、地球の核(コア)が作られた。

水の惑星の誕生

 微惑星の数が希薄になると、衝突のエネルギーが減少し、地表温度が下がり始め、 水蒸気は高温の水滴となり、他の揮発性物質を溶かしながら降り注がれます。この熱雨は、恐らく著しく酸性で、これに接する溶岩を分解しながら 海を作り、自らは中和され“水の惑星”が作られるのです。

 地表がマグマ・オーシャンで覆われている間も、大気の上層300kmくらいのところでは水蒸気が凝結し、雲ができ、雨が降っていた。

 しかし、その雨は高温のため蒸発してしまい、地表まで届くことはなかった。

 やがて微惑星の衝突がおさまり、地球全体の温度が低下しはじめると、ようやく雨は地表に届くようになった。地表での最初の雨である。

 このできごとは、現在の地球の9割ほどの大きさのときに起きたと考えられている。雨は地表を急激に冷やし、地表を固めていった。そして今まで大気中にたまっていた大量の水蒸気が、一気に雨として地表に降り注いだ。

 こうして40億年前、数百年から千年足らずで地球に、青い空と海、堅い地核ができるはできあがってしまったのである。

二酸化炭素の行方

 二酸化炭素は大気中に充満していたが、雨や海水が中和されるとその中に溶け込みます。

 海底に大量の石灰岩生成が起き、陸上に押し上げられたまま保存された 最古の石灰岩は約38億年前のもののようですが、この頃以前に小型の大陸が存在していたようで、二酸化炭素の急激な減少は室温効果を和らげ、地表温度を下げ、大気は窒素が主成分となっていきます。

 大気自体の量は現在よりずっと多かったが、その中に酸素はまったく存在せず、最初に酸素が大気中に放出されたのは約20億年前である。

 こうして地球は1億年の時をかけて形成されたのである。

生命の誕生

生命誕生

太古代 (40億年前~25億年前)

 海の形成

 地球の核(コア)の形成

 大陸の形成

 原始生命の誕生

 光合成による酸素の放出

先カンブリア時代

 地層の年代によって区分されている地質年代上、みとめられている岩石の層の中で最も古い時代区分
 しかし、化石によって時代が判断できるのは先カンブリア時代の次にくる古生代のカンブリア紀の地層からである。
 よって40億年前から5億7500万年前までの長期間をまとめて先カンブリア紀時代とよび、それ以後の化石が豊富に産する時代を顕生代とよぶ。
 先カンブリア時代は25億年を境に太古代と原生代とに区分されている。
 しかし顕生代のように「紀」や「世」に細かく年代区分されていない。

先カンブリア代
(今から46億年前から5億9000万年前まで)
古生代の最初のカンブリア紀以前の時代を先カンブリア代と呼びます。この地質年代は、25億年より古い始生代と25億年より新しい原生代に分けられれます。先カンブリア代の地層や岩石は、大陸で見ることができますが、始生代の地層はほとんど変成岩にかわっています。

①カンブリア紀
5億7千万年前の古生代カンブリア紀の頃は、バルティカ大陸は独立していました。

40億年前 生命の誕生
35億年前・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 生命の誕生

そして、生物の歴史は約6億年前のカンブリア紀に始まり、

 35億年前 原核生物の出現
 27~28億年前 ラン藻類が出現し,光合成の開始、動物の出現
 19億年前 ローレンシア大陸の誕生
 10億年前 ロディニア大陸の誕生,両性生殖が始まる
 7.5億年前 エディカラ生物群
 6~7億年前 氷河期 
 5.5億年前 古生代 カンブリア紀,ゴンドワナ大陸の誕生と、ロディニア大陸の分裂 貝類、陸上植物、巨大恐竜の出現、カンブリア紀型動物群が進化を始める

1)先カンブリア時代

冥王代

46億年前に地球が誕生しています。
そして、45億年前には、原始地球に天体が衝突し、地球と月が分離したと言われています。
44億年前には地殻の形成が始まったと言われています。
41億年前には、地殻が安定してきて、ガスの雲の下で水蒸気が凝集し、海ができ、月の引力による潮の満ち干により、海と陸と空気の化学物質が海中で混合されたと言われています。
また、潮の満ち干で、海中の無機物質や気体が化学反応を起こし、しだいに複雑な化学物質が作られ、生命の素材となる炭素化合物、窒素化合物、リン酸化合物、アミノ酸、核酸などができました。
39億年前最初の原始生命が誕生したと言われています。
核酸の連結物(RNA)が偶然に出来、蛋白合成の道が拓けた説とか、隕石に生命の起源が混入していた説などが言われていますが定かではありません。

 生物誕生最初の生命は約40億年前、地球誕生から6億年たった頃の海の中で誕生したと考えられている。材料となった基本的物質は原始大気中の成分:メタン、アンモニア、二酸化炭素などの無機物であった。これらにエネルギーを加えることによって、生命の素材は作られたのである。エネルギーは太陽光、雷の放電、放射線や熱、紫外線などによってもたらされたものである。

 こうして生命を構成する基本的な物質、生命物質を合成した。アミノ酸、核酸塩基、糖や炭水化物などの有機物である。反応が起った場所としては、エネルギーが十分に与えられたと考えられる海底熱水噴出孔や隕石の落下地点などが注目されている。こうしてできた生命物質は雨によって原始の海に溶け込み、原始スープを形成した。原始スープにごちゃごちゃになって海の中を漂っていた。その中でこれらの物質が反応することによって、初めての生物は生まれたのである。

 初期の生物は全て単細胞、細胞の構造は簡単で、はっきりとした核をもたない原核細胞であった。これらの細胞ははじめ、海の中を漂う有機物を利用した、嫌気呼吸という方法によって進化していっていた。しかし有機物には限りがあり、やがて自分で栄養を作り出す手段が必要となった。これが光合成のはじまりである。光合成をする最も古い生物の化石は、約35億年前の、オーストラリアで発見されたラン藻植物である。光合成によって、無機物である二酸化炭素と水からグルコース(ブドウ糖)などの炭水化物を作り出すことが可能となった。この際、酸素が副産物として放出された。酸素ができると、やがて酸素を利用した呼吸、好気呼吸をする生物も誕生した。これが今の私たちの呼吸方法である。酸素なしでは今の地球、もちろん私たちも存在することはなかったであろう。これも地球の奇跡のひとつである。  

 生命の進化原核細胞は進化を続け、多様な種類のものが現われた。そしてやがてそれらの中から核を持った生物、原生生物が現われた。原生生物は真核細胞を持ち、動物や植物の直接の先祖にあたる。はじめて登場したのは15~12億年前だといわれている。また同じような時代に、単独では生きていく事ができなくなった単細胞生物同士が合体して、多細胞生物が生じたと考えられている。 約7億年前の化石に、エディアカラ動物群とよばれるものがある。オーストラリアのアデレート北方にあるエディアカラの丘から発見され、原始的な動物から構成された化石群である。現在知られている最古の動物の証拠である。この頃から大気中の酸素の増加が始まり、酸素呼吸によってエネルギー代謝が効率的に行われるようになったのではないかと考えられている。酸素も、食物となる植物の供給も期待できるようになり、動物の生活に好条件となった。  

およそ5億7500万年前からはじまる古生代のカンブリア紀になると、生物は爆発的な多様化をみせるようになった。現在存在していうr動物の体の構造の基礎ができあがったのもこの頃である。この多様化の一連の中で初期の無脊椎動物から魚が出現した。 生物が陸上へ進出したのはこれより1億年以上後のことである。生物は陸上でさらに多様な進化をしていった。

*オゾン層の形成

 陸も生命も、ともに約40億年の歴史を持つ。しかし、これらが結びついたのはほんの4億年前のことである。それまで陸の上は生物のまったく存在しない、雑然としたところであった。陸には太陽からの紫外線が直接降り注いでいたため生物は生きていく事ができなかったのである。命の遺伝情報はDNAによって伝えられるが、紫外線はそのDNAを破壊してしまうのである。しかし、海水には紫外線を和らげる働きがあったので、それまでも海の中では生物は生きていくことができたのである。

 海の中では盛んに生物による光合成が行われていた。初期の大気には、現在の何十万倍ともいわれる量の二酸化炭素が含まれていた。もちろん大気自体の量も現在よりずっと多かったが、その中に酸素はまったく存在していなかった。最初に酸素が大気中に放出されたのは約20億年前である。35億年前にラン藻植物による光合成が始まって以来、それまで産出された酸素はすべて海中の鉄イオンと結合して酸化鉄になり、鉄鉱石として海底に蓄積され続けていた。この鉄イオンは、主に地球が形成されたときに材料となった隕石に含まれていたものであったため、鉄イオンは今更大幅に増えることもなく、限りがくるのを待つばかりであった。しかし酸素は次々と放出されていたため、やがて海中の鉄イオンはすべて使い切られてしまった。そして、約20億年前、海の中で飽和状態に達した酸素はとうとう空中へ放出されるようになったのである。

 空中に放出された酸素は、大気の上層部、高度約20~50kmの領域でオゾンを生成し、地球全体を覆った。オゾン層である。オゾンは紫外線が酸素に作用することによって作られ、酸素は酸素原子2つから成るのに対し、オゾンは酸素原子3つから成る。オゾン層は、紫外線を吸収する働きを持つ。つまりオゾン層ができたことによって、生物が地上でも安全に生活できる環境が作られたのである。これが、約4億年前おきた画期的出来事である。

  3億年前 パンゲア大陸の誕生
 2.5億年前 地球史上最大の生物絶滅事件が起きた。このころ超大陸パンゲアが分裂を開始していた。それに伴う火山活動のために大気中に粉塵が撒き散らされ,光合成活動が停滞し,長期の酸素欠乏状態が出現した。

7.原核生物の出現
オーストラリア北西部で発見された約35億年前のストロマトライトは、 藍藻や細菌によって作られたと信じられていますが、藍藻や細菌の細胞は極めて小さく、 核と細胞質の区別が無い原核生物されます。その原核生物の生命活動の結果として、 様々な物質が大気や水の中を循環し、地球生態系の基礎作りが行われていきます。
(30~20億年前)

8.生物による地球環境の変化
藍藻が放出した酸素は、海水中の鉄イオンと反応して酸化鉄となり、 海底に沈殿していきます。これが、世界各地に存在する縞状鉄鉱石であり、 植物化石を含み、更に藍藻や細菌は、海水中に溶け込んだCO2と共に、 膨大な量の石灰石を沈殿させます。約10億年前頃には、酸化鉄の沈殿は 殆ど終わり、大気中の酸素が急激に増加していきます。

9.酸素汚染と酸素呼吸
酸素は反応性に富み、生命活動の基本物質を分解するので、 原核生物の生存を脅かす存在となりますが、酸素汚染が始まった頃から、 生物の遺伝子にいろいろな防御機構が生じ、更に猛毒である酸素を逆に利用する仕組み、つまり無気呼吸より 飛躍的に有利な酸素呼吸の仕組みが獲得されます。
(20~10億年前)

10.真核生物の出現
生物誕生から20億年も経つと、大型の細胞内に膜で包まれた核を持つ 真核生物が誕生しします。細胞は膜構造で埋まり、細胞小器官が多数存在し、染色体に含まれるDNAの量は、細菌の千倍にもなります。
(10億年前~現代)

11.多細胞生物への飛躍
真核生物の多細胞化は動物・植物の分化をもたらします。植物では 細胞同志の間に連絡は殆ど無いが、動物では相互作用が非常に進み、 組織化され、7億年ほど前には、クラゲ・海綿・環形動物の仲間、 藻類等の大型の底生生物が出現していきます。

②太古代

35億年前には、光からエネルギーを吸収するバクテリアが登場し、海底火口に好高温性のメタンやイオウ資化菌が登場しています。(35億年前のオーストラリア産化石にバクテリアが発見されていることより)
33億年前には、さまざまな細菌類が増殖しています。
30億年前には、それ以前にできていた小大陸や島弧が合体してウル大陸が誕生したと書いている文献もありますが定かではありません。
この文献では、超大陸といっても現在のインド程度の大きさだったみたいです。
30億年前~25億年前には火成活動が極めて活発となり、多くの小大陸や島弧もでき、それらが衝突して大陸が急成長したと言われています。
この時期までに、大陸の大きさは現在の50%程度にまでなったとも言われています。
28億年前には、地球の核で電気が発生し、地球に強い磁場が出来ています。
これにより宇宙から降り注ぐ宇宙線をさえぎるようになってきました。
27億年前には、光合成を行うラン藻(シアノバクテリア)が登場し、大量に増殖し酸素の放出を始めています。

③原生代

25億~18億年前には、これまでにできた小大陸が合体したと言われています。
まず、現在の東南極、北アメリカ、グリーランド、シベリアが合体してアークティカ大陸となり、またウル大陸も他の小大陸と合体して第2次ウル大陸となっています。
このウル大陸は、その後、南アフリカ、北インドが合体して第3次ウル大陸となります。
また、南アメリカと中央・北西アフリカが合体してアトランティカ大陸となります。
アークティカ大陸にも別の小大陸が合体してニーナ大陸となります。
これにより、18億年前には、第3次ウル大陸、ニーナ大陸、アトランティカ大陸の3つの大陸となったと言われている文献もありますが定かではありません。
23億年前の前後は、しばらくの間、地球全体が氷に覆われ凍結しています。
22億年前には、細胞に核を持つ真核生物が登場します。
21億年前には、大気中の酸素が増えてきました。
19億年前には、地球規模の単一下降流スーパー・コールドプルームが誕生しています。
スーパー・コールドプルームができると、巨大な下降流に引きずられるように表層のプレートが集まってきます。
時間の経過と共に大陸は衝突・融合し、超大陸であるヌーナ大陸が誕生しています。
(このヌーナ大陸が最初の超大陸だと書いている文献が多いのですが、そうなると今まで紹介した大陸はいったい何だったのかとは思います。)
ヌーナ大陸(NeunaまたはNena)は、現在のグリーンランドを含む北アメリカ大陸の主要部分と、スカンジナビア半島を中心とするヨーロッパ大陸の一部に相当すると言われていますが、もっと広い範囲を含むとする説もあります。
ローレンシア大陸とも呼ばれていましたが、ローラシア大陸と混同されやすいため、North Europe and North American の頭文字をとったヌーナという言葉が現在では使われています。
また、ローレンシア大陸はヌーナ大陸の一部との説もあります。
18億年前頃にはバルティカ大陸があったと言われています。
このバルティカ大陸とヌーナ大陸との関連はどの文献にも書いていません。
ただ、ヌーナ大陸は、誕生したあと、すぐに分裂したと言われているので、関連はないのかも知れません。
ユーラシア大陸の北西部を構成していたと推定され、単独の大陸として、初期の超大陸の一部として存在していたとされていますが、この頃にはコロンビア大陸も存在したとされています。
一説によると、バルティカ大陸は、主要な超大陸であったコロンビア大陸の一部であったとも言われています。
コロンビア大陸は、ハドソンランド(Hudsonland)とも呼ばれ、約18億年前に出現し、15億年前に分裂したと考えられていますが、研究者の間でも見解が分かれています。
15億年前の前後は、分裂していた大陸がしだいに集まり始めました。
パノティア大陸(パノチア大陸とも言っています、Pannotia)は、プレートテクトニクスにおいて、約15億年前~10億年前に存在したと推定されている超大陸です。
バルティカ大陸は、アークティカ大陸および東南極クラトンとともに、やや小さな超大陸であるヌーナ大陸を構成していたと書いている文献がありますが、それでは25億~18億年前に存在したと言われているアークティカ大陸との関連がわかりません。
(ある文献では、アークティカ大陸は、別の小大陸が合体してニーナ大陸となっています。)
15億年前頃には、パノティア大陸が出現し、10億年前に分裂したと考えられています。
14億年前頃には、 新たな超大陸が形成され、その後ゆっくりと分裂していったと言われていますが、大陸の名前など詳しいことはわかりません。
12億年前頃には、 多細胞生物が登場しています。
11~10億年前頃には、ロディニア大陸が形成されたと言われ、その頃はバルティカ大陸も一部だと言われています。
7~8億年前頃まで存在していたとされる超大陸ですが、ロディニア大陸がいつ頃形成されたかは、研究者の間でもまだ見解が一致していません。
ロディニア大陸は、後のパンゲア大陸が形成された地域からほぼ正反対の、現在の太平洋地域に、やや南半球寄りに形成されたと考えられています。
ロディニア大陸が分裂をはじめる前に、赤道付近の海も含めて、地球全体が凍り付いてしまう大規模な氷河期があったことがわかってきました。
宇宙から見ると白い雪の固まりのように見えただろうということから、この説はスノーボールアース(雪玉地球)仮説と名付けられています。
7億5千年前には、バルティカ大陸は、やや小さな超大陸であるプロトローラシア大陸の一部であったと言われています。
(プロトローラシア大陸は、現在の南アメリカ大陸だと言われています。)
7億年前頃から、地球全体が凍結するほどの寒冷化と温暖化が繰り返し訪れています。
そして、ロディニア大陸は、巨大ホットプルーム(スーパープルーム)のため3つに分裂して、ローレンシア大陸、東ゴンドワナ大陸、西ゴンドワナ大陸となります。
この分裂によってイアペタス海、ハンティ海が生まれました。
原日本の主体は、7億年前頃のロディニア大陸が分裂して、南北中国が分離した頃の、この南北中国の周辺にあった海洋の島孤に起源があると言われています。
6億年前には、エディアカラ生物群と呼ばれる大型多細胞生物の出現、骨格を持つ動物も現れます。
エディアカラ生物群が絶滅し、カンブリア紀動物群の出現と、生物が爆発的な多様化を始め、魚類も出現します。

 40億年前 地球に海ができる、生命の誕生

地球生命の誕生と進化

化学進化

生物痕跡
40億年前 生命誕生
38億年前 最古の痕跡 炭素同位体割合の偏り
35億年前 最古化石 原核生物誕生 シアノバクテリアの祖先
25億年前 シアノバクテリア出現 酸素原子の固定化始まる

2億年前~6500万年前・・・・・・・・・哺乳類の出現 恐竜の時代 
1000万年前~ 500万年前・・・・・・・・ 人類の誕生

地球と生物の共進化
 大陸形成による浅瀬の増加とともに酸素の排出も増えるが、
 まず、鉄の酸化があり、その一段落の後、大気への酸素の蓄積(20億年前頃)

25~20億年前 真核生物誕生 ミトコンドリアの取り込みが契機
20~17億年前 葉緑体の取り込み
10億年前 多細胞生物
8億年前 有性生物

真正細菌、古細菌、真核生物の分岐は、単純なツリー状でなく、水平交差が多くあったとの主張もある。

多細胞生物への進化
 エディアカラ動物群
 カンブリアの大進化
 バージェス動物群

地球が一旦スノーボール状態となり、その回復後、エディアカラ動物群が発生したという説がある。

繰り返す生物の大量絶滅

脊椎動物の進化

原生代 (25億年前~5億7500万年前)

 原核生物から真核生物への進化

 エディアカラ動物群登場

大陸の形成

大陸の成長

地球の進化
30億年前 ウル超大陸
25億年前 ケノール超大陸
18億年前 ヌーナ超大陸
11億年前 ロデニア大陸
6億年前 ゴンドワナ大陸
3~2.5億年前 パンゲア大陸

http://ja.wikipedia.org/wiki/超大陸
地球に陸地ができたのは、すでに海の出来上がっていた約40億年前である。地球内部のマントルが温められて地上へ上昇し、それが冷やされることによって固い陸地ができたと考えられている。以来、陸はそれまであった古い大陸を取り囲むようにして成長していった。

現在のような巨大な大陸が始めて地球に出現したのは25億年前。多くの小さな大陸が集まって形成された。19億年前には最初の超大陸、ローレンシアが形成され、以後10億年前にはロドィニア超大陸、6億年前にはゴンドワナ超大陸、2億年前にはパンゲア超大陸がそれぞれ形成され、分裂、合体を繰り返してきた。そしてパンゲアの後は徐々に分散していき、現在の大陸を形成していった。

大陸が移動したという考え方を支えているのがプレートテクトニクスである。プレートは、陸地の下にある岩板のことで、これが動くことによって上に乗っている陸地も動くのである。今でもプレートは年に数センチという単位で動きつづけている。 かつて大陸がつながっていたため、生物は泳げなくても現在では遠く離れてしまった大陸へ移動していくことができたのである。大陸地殻はマントルの部分溶融でできたマグマが冷えてできる。いわば大陸地殻はマントルの絞りかすというべきものである。また、大陸地殻は密度が小さいのでマントルに沈み込むこともないので、地球表面にだんだんとたまってくる。つまり大陸地殻は地質時代を通じて考えると成長していることになる。

 さらに大陸地殻を乗せた陸のプレートと、海洋地殻を乗せた海のプレートが衝突するところでは、海のプレートの沈み込みが起こり、海のプレートに乗っていたものが大陸地殻の端に付加されていく。

 こうして大陸は外へ外へと成長していく。

 このような大陸の成長は日本列島でも見られる。西日本の過去の造山帯の中心を見ると、より古い飛騨変成帯-三郡変成帯から領家変成帯-三波川変成帯から四万十帯などの帯状構造がそれである。さらに四国沖には現在付加体が形成中である。

 このような大陸の成長は地質時代を通じると連続的に起きているのではなく、27億年前、19億年前、13億年前に激しく成長した時期があったらしい。この時代の火成岩の量が多いことから、そうしたことがいわれている。

5. 大陸の集合離散(ウィルソン・サイクル)

 地球の表面に浮いた大陸地殻は、水に浮く芥(あくた)ように漂って合体しては分離するということを繰り返しているらしい。こうした固体地球の歴史を提唱したウィルソンの名を取り、これをウィルソン・サイクルという。

 水に浮く芥は吹き寄せられるとその集まった状態にとどまることが多いが、集まった大陸はなぜ再び分裂するのだろう。それは大陸におおわれた場所では、マントルからの熱が逃げられなくなるので温度が上がり、やがてホットプルームができ、そこから発生したマグマが大陸(プレートを含んで)を分裂させると考えられる。

 現在の大陸の配置は、最後の超大陸パンゲア(パンは汎、ゲアはガイア=大地の意味)が、2.5億年ほど前から分裂を初めて現在に至ったと考えられている。

 では、それ以前はどうだったのだろう。最初の大陸は30億年前ほどに、それ以前にできていた小大陸や島弧が合体してできたらしい。超大陸といっても現在のインド程度の大きさだったという。この大陸をウルという。

 30億年前~25億年前には火成活動が極めて活発となり、多くの小大陸や島弧もでき、それらが衝突して大陸が急成長したらしい。この時期までに、大陸の大きさは現在の50%程度にまでなったという。

 25億~18億年前には、これまでにできた小大陸が合体する。まず、現在の東南極、北アメリカ、グリーランド、シベリアが合体してアークティカ大陸となる。またウル大陸も他の小大陸と合体して第2次ウル大陸となる。このウル大陸には南アフリカ、北インドが合体して第3次ウル大陸となる。一方、南アメリカと中央・北西アフリカが合体してアトランティカ大陸となる。アークティカ大陸にも別の小大陸が合体してニーナ大陸となる。この結果、18億年前には、第3次ウル大陸、ニーナ大陸、アトランティカ大陸の3つの大陸となる。

 この3つの大陸はしばらく安定して存在していたが、10億年ほど前に合体して地球史上初めての単一の超大陸ロディニアを形成する。

 7億年前には超大陸ロディニアは、巨大ホットプルーム(スーパープルーム)のため3つに分裂して、ローレンシア大陸、東ゴンドワナ大陸、西ゴンドワナ大陸となる。6億年前までには東西ゴンドワナ大陸は再び合体してゴンドワナ大陸となる。

 さらにゴンドワナ大陸にローレンシア大陸も合体する。このときの衝突でできた造山帯(現在は侵食されてしまった巨大山脈)が、カレドニア-アパラチア造山帯、バリスカン造山帯(ローレンシアとアフリカの衝突)である。さらにアジア大陸も合体して、再び単一の超大陸パンゲアとなる。パンゲアの北の部分をローラシア、南の部分をゴンドワナ、その間の地中海をチチス海(チーチス海)、そしてそれらを取り巻く超海洋パンサラサとなる。

 このパンゲアは、2.5億年前から激しい分裂をして現在に至っている。また、太平洋のホットプルームの活動も活発となり、大きな海台をつくり、その結果海底が浅くなり(白亜紀の大海進)、大陸の面積が減少した。

 では、今後はどうなるのだろう。現在オーストラリアはその間のインドネシア、フィリピンなどとともに北上している(つまり日本列島に近づいている)。ハワイも日本列島に近づいている。こうして、オーストラリアは、インドネシアやフィリピンを間に挟んだまま日本に衝突する。ハワイも日本に衝突する。日本は、これらに押しつけられる形でアジア大陸に衝突合体する。他の大陸も再び合体する。こうしたシナリオが考えられているが、それは1億年以上先のことである。

地球の歴史と大陸の移動(1)
今の地球は、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸、オーストラリア大陸の5大大陸になっていますが、昔からこのような形だったわけではありません。
大陸は、離れていったりくっついたりします。
地殻変動で、隆起したり陥没したりもします。
地球が出来て46億年という長い歴史の中で、ものすごく変化をしているのです。

(1)大陸移動説について
現在の大陸移動説は「プレートテクトニクス」という地球のしくみによって説明が出来ています。
地球は変形のしない表面の板(プレート)が年間数cmから10cm程度の速度で現在でも動いており、その板に乗った大陸地殻が一緒に動きます。
このプレートテクトニクスには、3つの境界があり、
①収束境界
これは、2つのプレートが互いに近づく場所のことです。
②発散境界
これは、2つのプレートが離れていく場所のことです。
③トランスフォーム境界
これは、2つのプレートがすれ違う場所のことです。
この大陸移動説は、地球表面に起こる現象を説明するものとして、 広く受け入れられています。
地球の表面は薄い地殻で覆われています。
この地殻は10枚のプレートを組み合わせたようになっています。
その下にはマントルと呼ばれる固体部分、さらに外核(固体)と内核(液体)とがあります。
マントルは熱対流により1年に数cmほど移動しており、地殻はこの動きに引きずられて移動しています。

(2)地球の歴史と大陸の移動
では、地球の歴史について調べていきましょう。

生命陸上進出

    

*陸の誕生

大陸移動地球に陸が誕生したのは少なくとも40億年前である。最初の陸地は、地球内部から上昇してきたマグマが冷やされ、固化することによってできたと考えられている。以来長い年月をかけて大陸は成長、分裂していった。(→大陸移動)

*生物の上陸

生物陸上進出

陸の上が安全になると、生物は次々と上陸をはじめた。最初に上陸したのは植物だった。陸生植物は約5億年前に出現し、海の浅瀬から低地の沼へと徐々にその生息地域を拡大していった。続いて節足動物などの無脊椎動物が上陸し、最後に両生類が上陸した。これらの動植物は短期間で大変な進化をとげ、どんどん活動的になっていった。例えば植物には、体をしっかり支えるために根や茎、葉が発達し、動物では両生類の中から脊椎動物が現われた。 約3億年前には陸上植物のシダ植物が大繁殖した。現在化石燃料として使われている石炭は、ほとんどがこの時代できたものである。

こうした生物の中からやがて人類が誕生する。しかし、それはずいぶん先の話。私たちは地球の長い歴史から見ればほんのちっぽけなものなのである。

大陸の形成2

人類の誕生と進化

700万年前? 人類誕生
20万年前? ホモ・サピエンス

千年前 氷河期名
330~470 ギュンツ
300~330 間氷期
230~300 ミンデル
180~230 間氷期
130~180 リス
70~130 間氷期
15~70 ヴュルム
~15 間氷期

 
人類の拡散

2.大河の流域に集う
  農耕のはじまり
  メソポタミアの都市
  ナイルに生まれた文明
3.遊牧の民、定住する
  約束の地カナン
  イスラエル王国の発展と分裂
  聖書の完成

ヴュルム氷河期が約15千年前に終わり、その後、農耕に向かう。

 35億年前 原核生物の出現
 27~28億年前 ラン藻類が出現し,光合成の開始、動物の出現
 19億年前 ローレンシア大陸の誕生
 10億年前 ロディニア大陸の誕生,両性生殖が始まる
 7.5億年前 エディカラ生物群
 6~7億年前 氷河期 
 5.5億年前 古生代 カンブリア紀,ゴンドワナ大陸の誕生と、ロディニア大陸の分裂 貝類、陸上植物、巨大恐竜の出現、カンブリア紀型動物群が進化を始める
  3億年前 パンゲア大陸の誕生
 2.5億年前 地球史上最大の生物絶滅事件が起きた。このころ超大陸パンゲアが分裂を開始していた。それに伴う火山活動のために大気中に粉塵が撒き散らされ,光合成活動が停滞し,長期の酸素欠乏状態が出現した。
500から400万年前 アフリカで人類が誕生

7.原核生物の出現
オーストラリア北西部で発見された約35億年前のストロマトライトは、 藍藻や細菌によって作られたと信じられていますが、藍藻や細菌の細胞は極めて小さく、 核と細胞質の区別が無い原核生物されます。その原核生物の生命活動の結果として、 様々な物質が大気や水の中を循環し、地球生態系の基礎作りが行われていきます。
(30~20億年前)

8.生物による地球環境の変化
藍藻が放出した酸素は、海水中の鉄イオンと反応して酸化鉄となり、 海底に沈殿していきます。これが、世界各地に存在する縞状鉄鉱石であり、 植物化石を含み、更に藍藻や細菌は、海水中に溶け込んだCO2と共に、 膨大な量の石灰石を沈殿させます。約10億年前頃には、酸化鉄の沈殿は 殆ど終わり、大気中の酸素が急激に増加していきます。

9.酸素汚染と酸素呼吸
酸素は反応性に富み、生命活動の基本物質を分解するので、 原核生物の生存を脅かす存在となりますが、酸素汚染が始まった頃から、 生物の遺伝子にいろいろな防御機構が生じ、更に猛毒である酸素を逆に利用する仕組み、つまり無気呼吸より 飛躍的に有利な酸素呼吸の仕組みが獲得されます。
(20~10億年前)

10.真核生物の出現
生物誕生から20億年も経つと、大型の細胞内に膜で包まれた核を持つ 真核生物が誕生しします。細胞は膜構造で埋まり、細胞小器官が多数存在し、染色体に含まれるDNAの量は、細菌の千倍にもなります。
(10億年前~現代)

11.多細胞生物への飛躍
真核生物の多細胞化は動物・植物の分化をもたらします。植物では 細胞同志の間に連絡は殆ど無いが、動物では相互作用が非常に進み、 組織化され、7億年ほど前には、クラゲ・海綿・環形動物の仲間、 藻類等の大型の底生生物が出現していきます。

12.陸上への生活圏の拡大
古生代のはじめ、大気上層の酸素の一部が太陽の紫外線を受けオゾンに変化し、 紫外線を吸収遮断します。有害な紫外線の減少で海底の生物が浮上し、 爆発的に多様多彩になり、更なる酸素の増加で、4億年前には 陸上にも生活できる環境が整っていきます。

13.陸上生物の進化
http://ja.wikipedia.org/wiki/地質時代
シルル紀になると、コケ・シダが最初に陸生化し、その後を追ってデボン紀に、 両生類・昆虫類が進出します。石灰紀には高温多湿の気候に恵まれ、 巨大なシダ類の大森林が出現し、地球を“緑の惑星”に変えていき、二畳紀末の乾湿・寒暖を厳しく繰り返す複雑な気候の到来で、 シダの巨大な森林が消え、海中でもフズリナ類・四方珊瑚類・サンヨウチュウが 一斉絶滅します。
中世代には、陸上に裸子植物やハ虫類が、海中にアンモナイトが繁栄し、。温暖な気候と生い茂る植物に恵まれ、恐竜類が地上に登場します。

白亜紀に起こった恐竜類・アンモナイト類・一部の浮遊性有孔虫類などの 一斉絶滅は、小惑星サイズの隕石が地球に衝突した際の大量のほこりで 日射が減り、植物が枯れ、多くの動物も絶滅したと言われています。

新生代を迎えて、鳥類・ホ乳類・被子植物が繁栄し、これらは、 乾燥・寒冷気候にも適応できたため、熱帯から極致まで生活圏を広げていきます。 霊長類が出現したのが第三紀のはじめで、分子進化の観点から ヘモグロビンのアミノ酸配列を分析すると、チンパンジーと 我々の先祖が分岐したのは、たった400万年前であると予想されます。

1)先カンブリア時代

冥王代
46億年前に地球が誕生しています。
そして、45億年前には、原始地球に天体が衝突し、地球と月が分離したと言われています。
44億年前には地殻の形成が始まったと言われています。
41億年前には、地殻が安定してきて、ガスの雲の下で水蒸気が凝集し、海ができ、月の引力による潮の満ち干により、海と陸と空気の化学物質が海中で混合されたと言われています。
また、潮の満ち干で、海中の無機物質や気体が化学反応を起こし、しだいに複雑な化学物質が作られ、生命の素材となる炭素化合物、窒素化合物、リン酸化合物、アミノ酸、核酸などができました。
39億年前最初の原始生命が誕生したと言われています。
核酸の連結物(RNA)が偶然に出来、蛋白合成の道が拓けた説とか、隕石に生命の起源が混入していた説などが言われていますが定かではありません。

②太古代
35億年前には、光からエネルギーを吸収するバクテリアが登場し、海底火口に好高温性のメタンやイオウ資化菌が登場しています。(35億年前のオーストラリア産化石にバクテリアが発見されていることより)
33億年前には、さまざまな細菌類が増殖しています。
30億年前には、それ以前にできていた小大陸や島弧が合体してウル大陸が誕生したと書いている文献もありますが定かではありません。
この文献では、超大陸といっても現在のインド程度の大きさだったみたいです。
30億年前~25億年前には火成活動が極めて活発となり、多くの小大陸や島弧もでき、それらが衝突して大陸が急成長したと言われています。
この時期までに、大陸の大きさは現在の50%程度にまでなったとも言われています。
28億年前には、地球の核で電気が発生し、地球に強い磁場が出来ています。
これにより宇宙から降り注ぐ宇宙線をさえぎるようになってきました。
27億年前には、光合成を行うラン藻(シアノバクテリア)が登場し、大量に増殖し酸素の放出を始めています。

③原生代
25億~18億年前には、これまでにできた小大陸が合体したと言われています。
まず、現在の東南極、北アメリカ、グリーランド、シベリアが合体してアークティカ大陸となり、またウル大陸も他の小大陸と合体して第2次ウル大陸となっています。
このウル大陸は、その後、南アフリカ、北インドが合体して第3次ウル大陸となります。
また、南アメリカと中央・北西アフリカが合体してアトランティカ大陸となります。
アークティカ大陸にも別の小大陸が合体してニーナ大陸となります。
これにより、18億年前には、第3次ウル大陸、ニーナ大陸、アトランティカ大陸の3つの大陸となったと言われている文献もありますが定かではありません。
23億年前の前後は、しばらくの間、地球全体が氷に覆われ凍結しています。
22億年前には、細胞に核を持つ真核生物が登場します。
21億年前には、大気中の酸素が増えてきました。
19億年前には、地球規模の単一下降流スーパー・コールドプルームが誕生しています。
スーパー・コールドプルームができると、巨大な下降流に引きずられるように表層のプレートが集まってきます。
時間の経過と共に大陸は衝突・融合し、超大陸であるヌーナ大陸が誕生しています。
(このヌーナ大陸が最初の超大陸だと書いている文献が多いのですが、そうなると今まで紹介した大陸はいったい何だったのかとは思います。)
ヌーナ大陸(NeunaまたはNena)は、現在のグリーンランドを含む北アメリカ大陸の主要部分と、スカンジナビア半島を中心とするヨーロッパ大陸の一部に相当すると言われていますが、もっと広い範囲を含むとする説もあります。
ローレンシア大陸とも呼ばれていましたが、ローラシア大陸と混同されやすいため、North Europe and North American の頭文字をとったヌーナという言葉が現在では使われています。
また、ローレンシア大陸はヌーナ大陸の一部との説もあります。
18億年前頃にはバルティカ大陸があったと言われています。
このバルティカ大陸とヌーナ大陸との関連はどの文献にも書いていません。
ただ、ヌーナ大陸は、誕生したあと、すぐに分裂したと言われているので、関連はないのかも知れません。
ユーラシア大陸の北西部を構成していたと推定され、単独の大陸として、初期の超大陸の一部として存在していたとされていますが、この頃にはコロンビア大陸も存在したとされています。
一説によると、バルティカ大陸は、主要な超大陸であったコロンビア大陸の一部であったとも言われています。
コロンビア大陸は、ハドソンランド(Hudsonland)とも呼ばれ、約18億年前に出現し、15億年前に分裂したと考えられていますが、研究者の間でも見解が分かれています。
15億年前の前後は、分裂していた大陸がしだいに集まり始めました。
パノティア大陸(パノチア大陸とも言っています、Pannotia)は、プレートテクトニクスにおいて、約15億年前~10億年前に存在したと推定されている超大陸です。
バルティカ大陸は、アークティカ大陸および東南極クラトンとともに、やや小さな超大陸であるヌーナ大陸を構成していたと書いている文献がありますが、それでは25億~18億年前に存在したと言われているアークティカ大陸との関連がわかりません。
(ある文献では、アークティカ大陸は、別の小大陸が合体してニーナ大陸となっています。)
15億年前頃には、パノティア大陸が出現し、10億年前に分裂したと考えられています。
14億年前頃には、 新たな超大陸が形成され、その後ゆっくりと分裂していったと言われていますが、大陸の名前など詳しいことはわかりません。
12億年前頃には、 多細胞生物が登場しています。
11~10億年前頃には、ロディニア大陸が形成されたと言われ、その頃はバルティカ大陸も一部だと言われています。
7~8億年前頃まで存在していたとされる超大陸ですが、ロディニア大陸がいつ頃形成されたかは、研究者の間でもまだ見解が一致していません。
ロディニア大陸は、後のパンゲア大陸が形成された地域からほぼ正反対の、現在の太平洋地域に、やや南半球寄りに形成されたと考えられています。
ロディニア大陸が分裂をはじめる前に、赤道付近の海も含めて、地球全体が凍り付いてしまう大規模な氷河期があったことがわかってきました。
宇宙から見ると白い雪の固まりのように見えただろうということから、この説はスノーボールアース(雪玉地球)仮説と名付けられています。
7億5千年前には、バルティカ大陸は、やや小さな超大陸であるプロトローラシア大陸の一部であったと言われています。
(プロトローラシア大陸は、現在の南アメリカ大陸だと言われています。)
7億年前頃から、地球全体が凍結するほどの寒冷化と温暖化が繰り返し訪れています。
そして、ロディニア大陸は、巨大ホットプルーム(スーパープルーム)のため3つに分裂して、ローレンシア大陸、東ゴンドワナ大陸、西ゴンドワナ大陸となります。
この分裂によってイアペタス海、ハンティ海が生まれました。
原日本の主体は、7億年前頃のロディニア大陸が分裂して、南北中国が分離した頃の、この南北中国の周辺にあった海洋の島孤に起源があると言われています。
6億年前には、エディアカラ生物群と呼ばれる大型多細胞生物の出現、骨格を持つ動物も現れます。
エディアカラ生物群が絶滅し、カンブリア紀動物群の出現と、生物が爆発的な多様化を始め、魚類も出現します。
6億年前までには東西ゴンドワナ大陸は再び合体してゴンドワナ大陸となります。
さらにゴンドワナ大陸にローレンシア大陸も合体します。
(この大陸をパノティア大陸と書いている文献もありますが、パノティア大陸は古生代カンブリア紀(5億5千万年前)になるとすぐに分裂したと言われています。)
この頃のゴンドワナ大陸は、現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸、インド亜大陸、南極大陸、オーストラリア大陸、アラビア半島、マダガスカル島を含んだ、かなり大きな大陸であったと言われています。
そして、このときの衝突でできた造山帯(現在は侵食されてしまった巨大山脈)が、カレドニア-アパラチア造山帯、バリスカン造山帯(ローレンシアとアフリカの衝突)です。
さらにアジア大陸も合体して、再び単一の超大陸であるパンゲア大陸となります。(但し、パンゲア大陸は2億9000万年前頃に形成したとの説が有力なのですが。)
パンゲア大陸の北の部分をローラシア大陸、南の部分をゴンドワナ大陸、その間の地中海をチチス海(チーチス海)、そしてそれらを取り巻く超海洋パンサラサとなります。
ゴンドワナ大陸は、約6億年前に北半球の低緯度地域から、南極まで広がっていたと考えられている大陸です。

日本の出来事は、青い太字で示していますが、まだこの頃は日本列島は影も形も見えていません。
このあと、古生代からの大陸の移動に続きます。

地球の歴史と大陸の移動(2)
地球の歴史と大陸の移動(1)の続きです。
日本の出来事は、青い太字で示しています。

2)古生代

①カンブリア紀
5億7千万年前の古生代カンブリア紀の頃は、バルティカ大陸は独立していました。

②オルドビス紀
5億年前には、生物の大量絶滅が起こっています。
浅い海や河口付近に藻類が進出し、湿地にコケ植物が進出し、植物が陸へ上がり、節足動物が陸へ上がり、魚類から両生類が分かれて陸へ上がっています。
5億年前の古生代オルドビス紀には、ゴンドワナ大陸からアバロニア大陸(現在の北米の北東部)が分裂しました。
このアバロニア大陸は、ローレンシア大陸に衝突し、さらにバルティカ大陸にも衝突して、やや小さな超大陸であるユーラメリカ大陸を形成しています。(4億5千万年前後の古生代デボン紀の説もあります。)
この衝突によって陸地が圧迫され盛り上がり北部アパラチア山脈が誕生しています。
この頃のシベリア大陸は、ハンティ海を挟んでユーラメリカ大陸と並んでいました。
この間、ゴンドワナ大陸は南極に向かっています。

③シルル紀
4億2千年前後の古生代シルル紀になると、ゴンドワナ大陸とユーラメリカ大陸が衝突しています。
そして、古生代シルル紀の終わりまでに、南北中国がゴンドワナ大陸から分離し北上しました。
南北中国沖にあった原日本は、南北中国の移動に伴い、移動しています。
そして、肥大と縮小を繰り返し島孤を形成していました。
この影響で古テティス海が狭まり、あらたに旧テティス海が生まれました。

④デボン紀
4億年前後には、超大陸であるゴンドワナ大陸が分裂を始めています。
再び生物の大量絶滅が起こり、大森林が広がり、両生類から爬虫類が分化しています。
4億800万年前~3億6000万年前の古生代デボン紀になると、ゴンドワナ大陸から南ヨーロッパ大陸が分離し、バルティカ大陸に衝突しました。
さらにゴンドワナ大陸自体が、ユーロメリカ大陸へ向けて移動を始めました。
シベリア大陸もバルティカ大陸東部に衝突しています。

⑤石炭紀
3億6700万年前~2億8900万年前の古生代石炭紀には、ゴンドワナ大陸内の北西アフリカ部がユーロメリカの南端を圧迫し盛り上がりアパラチア山脈の南部が誕生しました。
このとき、南北中国は、まだ分断されていました。
古生代石炭紀の中期にはカザフスタン大陸がシベリア大陸に衝突しました。
古生代石炭紀の後期には西部カザフスタン大陸がバルティカ大陸に衝突しました。
この影響でウラル海が狭まり、ウラル山脈が隆起しています。
南アメリカ大陸がローレンシア大陸に衝突したことで、アパラチア山脈の南端部とウォシタ山脈が作られました。
この時点で、ゴンドワナ大陸が南極点付近に来たため、氷河に覆われました。
古生代石炭紀の後期には、ゴンドワナ大陸は北上して、赤道付近にあったローラシア大陸と衝突し、パンゲア大陸の一部となっています。
さらに、その数千万年後には、パンゲア大陸はシベリア大陸とも衝突し、地球上のほぼ全ての陸地が1つの超大陸となっています。(この超大陸のことをパンゲア大陸と言ってるのだと推定できます。)
古生代石炭紀の終わりには、北部中国がシベリア大陸と衝突したことで古テティス海が消滅しました。
この頃の原日本は、大陸の一部になっています。
3億年前には、氷河期がしだいに収まってきます。

⑥二畳紀
そして、2億9000万年前頃の古生代二畳紀に、分裂していたローレンシア大陸、バルティカ大陸、シベリア大陸などの大陸が集まって超大陸であるパンゲア大陸が形成されたと言われています。(これは、先ほどの説明の通りです。)
パンゲア大陸を包み込む海洋をパンサラッサと言っていました。
そして、パンゲア大陸は東側がくびれて内海になっており、この内海をテティス海と呼んでいました。
2億5000万年前には、海洋全体が極端な酸欠状態となり、史上最大規模の生物の大量絶滅で、恐竜時代が始まっています。
最古の哺乳類とされるアデロバシレウスが登場しています。
2億8000万年前の古生代二畳紀の初期には、ゴンドワナ大陸は、キムメリオス・プレートから分離、しローラシア大陸へ向かいました。
このため、旧テティス海が狭まり、あらたにテティス海が誕生しました。
パンゲア大陸は、2億5000万年前の古生代二畳紀の頃から分裂がはじまり、現在の6大陸に分かれました。
生物の大量絶滅は、パンゲア大陸の分裂と深く関わっているのではないかと考えられ、現在では世界中で活発に研究が行われています。
また、太平洋のホットプルームの活動も活発となり、大きな海台をつくり、その結果海底が浅くなり(白亜紀の大海進)、大陸の面積が減少しました。
パンゲア大陸は三日月のような形であり、 三日月の欠けた部分がテティス海です。

3)中生代

①三畳紀
約2億1000万年前までに、北部にあった古アジア海は、ほぼ完全に閉塞します。
東アジア大陸の衝突や合体はほぼ完了し、大陸東縁の形がほぼ定まったとされています。
この頃の原日本は、やはり大陸の一部になっています。

②ジュラ紀
1億8000万年前頃の中生代ジュラ紀になると、パンゲア大陸は、東部テティス海から西部の海岸にかけて亀裂が入り、再びローラシア大陸とゴンドワ大陸に分裂しています。
ローラシア大陸は北へ向かいながら時計方向に回転した影響で、テティス海が狭められています。
さらに、ゴンドワナ大陸は現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸などを含む西ゴンドワナ大陸と、南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸を含む東ゴンドワナ大陸へと分裂しました。
バルティカ大陸はローラシア大陸の一部となっています。
このころは、地球全体が温暖化しています。

③白亜紀
1億4550万年前から6550万年前の中生代白亜紀に入ると、西ゴンドワナ大陸はアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、その間に大西洋が成立しました。
また、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸及びマダガスカル島と、南極大陸及びオーストラリア大陸の2つに分裂しました。
中生代白亜紀前期(約1億3000万年前)には、海洋プレートであるイザナギプレートは北東方向に斜めに沈み込み、横ずれ運動が引き起こされます。
これが、現在の中央構造帯などの断層の原型となったとされています。
でも、この頃の原日本は、やはり大陸の一部になっています。
中生代白亜紀後期には、インド亜大陸とマダガスカル島が分かれ、インド亜大陸はユーラシア大陸に向けて急速に北上を開始しました。
この頃のバルティカ大陸は、ユーラシア大陸の一部となっています。
この時期には恐竜が全盛期を謳歌していましたが、巨大隕石が地球に激突して恐竜が絶滅し、ほかの生物も大量絶滅しました。
生き延びた哺乳類の中からリスに似た原始霊長類が登場し、哺乳類の繁栄が進みました。
類人猿の祖先となる狭鼻猿が登場し、類人猿から分かれた最初の猿人であるトゥーマイ猿人が登場しました。
現生人類(新人=ホモ・サピエンス)の誕生です。

4)新生代
新生代に入ると、南極大陸からオーストラリア大陸が分裂し、北上を始めました。
インド亜大陸は北上を続け、ユーラシア大陸に衝突し、およそ7000万年前にヒマラヤ山脈を形成しました。
その証拠として、ヒマラヤ山脈の山頂付近には、海洋生物の化石が多数発見されています。
また、大西洋は広がり続けました。
新生代新第三紀中新世(約2000万年前)頃にアジア大陸東縁が局所的にリフティング(隆起)され、背孤海盆(日本海)が拡大します。
その結果、日本はアジア大陸から分離し、陸孤から島孤へと姿を変えたとされています。
このあたりでようやく、日本の輪郭がはっきりしてきます。
そして、大陸の様々な位置にあった部分と、海洋堆積物からなる付加体の寄せ集めで、現在の日本列島らしきものがあったと言われています。
700万年前には、類人猿から分かれた最初の猿人、トゥーマイ猿人が登場します。
440万年前には、アルディピテクス属と呼ばれる猿人の一種、ラミダス猿人が登場し、直立二足歩行をします。
250万年前には、 ガルヒ猿人登場し、簡単な石器を使い始めます。
・240万年前には、 最初の原人ホモ・ハビリス登場し、石器を使いこなします。
現在の日本列島は、新生代第四紀洪積世の初め頃(180万年前)にその原形が出来たといわれています。
この頃には、新たな原人ホモ・エレクトス登場、火を使い始めています。
洪積世の頃には、地球は北半球を中心に5~6回にわたり寒冷な大氷河期に見舞われています。
この氷河期には、地球の気温は今よりも10度近くも下がり、海水や河川などの水分が凍結し、海水面が著しく低下しました。
一方、次の氷河期との間には温暖な間氷期があって、海水面は上昇しました。
このような海水面の上昇・低下を繰り返し、洪積世末のヴェルム氷河期最盛期には海面が100~140mも低下し、日本は大陸と陸続きの状態になっていました。
50万年前には、ネアンデルタール人などの旧人が登場しました。
20万年前には、ホモ・エレクトスの一部がアフリカで進化して現生人類(新人=ホモ・サピエンス)が誕生しています。
1万年前に氷河期が終わり、新生代第四紀沖積世になると、地球は温暖化し氷河の大部分が溶けて海水面が上昇しました。
これによって、大陸と陸続きであった日本は次第に孤島化し、それまで陸地であった瀬戸内海にも海水が流入し始めました。
海面の上昇は、約6000年前の縄文時代前期ごろまで続き、現在のような瀬戸内海ができたものと考えられています。
この頃から農耕牧畜が始まっています。

人類誕生

    

人類はほ乳動物の中の霊長類に分類される生物である。その霊長類が出現したのは今から約6500万年前、恐竜が絶滅する少し前といわれている。2500万年前から700万年前の、類人猿に良く似た動物はアフリカやユーラシア大陸で広範囲に渡り分布していた。木の上で生活し、木の実などを食べて暮らしていた。やがて2500万年前くらいになると木から降りて生活するようになった。 これは当時の地球で雨の量が全体的に減少し、森が少なくなったためといわれている。食事も、木の実から草原に生える草の実や根っこへと変化していった。500万年前、人類と類人猿がわかれた。つまり、この頃から人類は他の動物とは異なった、独自の進化を遂げはじめたのである。人類は進化するにつれ、多種多様な道具を使うようになり、脳の容量も増えていった。また、顔や歯はだんだんと小さくなっていった。

人類の進化は、アウストラロピテクスとよばれる猿人に始まる。彼らは400万年前、断片的な証拠では500万年前に現われ、150万年目には姿を消してしまった。アウストラロピテクスは、直立2足歩行をするようになった初めての生物であった。彼らは脳の大きさや歯、あごの形によって4種類に分類される。アファレンシス、アフリカヌス、ロブストゥス、ボイジイである。いずれもアフリカの南部、東部で暮らしていた。

アウストラロピテクスの後に登場したのはホモ・ハビリスであった。ホモ・ハビリスもアウストラロピテクスと同様、猿人の分類である。人類アウストラロピテクスとホモ属、2つの種類の祖先から進化してきたと考えられている。ホモは“ヒト”という意味である。ホモ属はアウストラロピテクスの中のアフリカヌスから200万~150万年前頃に進化したといわれているが、まだはっきりとはわかっていない。ホモ・ハビリスは東アフリカの各地で生活し、石器を使用していた。この名前、ホモ・ハビリスは“器用なヒト”という意味である。

160万~150万年前には、脳が大きくなり、歯が小型になったホモ・エレクトゥスが現われた。原人ともいわれる。ホモ・エレクトゥスも、はじめはそれまでのヒトの祖先と同じくアフリカの東部と南部だけで生活をしていたが、100万年前くらいからユーラシア大陸へと移動していった。中国の北京原人、インドネシアのジャワ島のジャワ原人などはホモ・エレクトゥスの分類である。技術の面でもそれ以前のものよりはるかに発達し、様々な石器をはじめとする、本格的な道具の製作が行われるようになった。また火を使用していたことも確認された。このように、ヒトの活動はしだいに効率的で、複雑なものへと変化していったのである。

30万~20万年前に、ホモ・エレクトゥスはホモ・サピエンスへと進化した。旧人である。ホモ・サピエンスは“知性あるヒト”という意味で、彼らは当時のきびしい氷河期の中でも効率よく食料を獲得することができた。また人類史上初めて死者に花を添えるなどして弔う習慣ができた。しかしこの頃の進化はゆっくりと徐々に進んでいったため、ホモ・エレクトゥスの最終期とホモ・サピエンスの初期との区別ははっきりとはつけにくい。また、同じホモ・サピエンスの中でも進化が行われていったため、初期のホモ・サピエンスと現生人類は見かけがかなり異なっている。そもそも現生人類が初期のホモ・サピエンスからそのまま進化したものかについてはまだはっきりとはわかっていない。特にネアンデルタール人のことが問題となっている。

ネアンデルタール人は、10万~3万5000年前頃ヨーロッパや中東の各地で暮らしていた採集狩猟民である。体つきはずんぐりとしていて身長は160cmくらい、筋肉隆々で100kgを越えていたという。また顔も低頭で大きく、あごの先端が未発達など、現生人類の祖先とみなすにはあまりにも原始的だといわれている。そのためネアンデルタール人人類の進化から枝分かれをし、絶滅していった種だという説がある。実際ネアンデルタール人の姿は約3万年前、現生人類の初期の人々、クロマニヨン人と入れ替わるようにして消えてしまった。ここから旧人たちはより高度な文明を持つ現生人類によって滅ぼされたという説がいわれているのである。しかし、ネアンデルタール人の知力こそ現生人類より下回っていたが、脳の大きさは体力と共に現生人類を上回っていたのである。ネアンデルタール人もほかの初期ホモ・サピエンスもホモ・エレクトゥスの子孫であり、現生人類の祖先という説もいわれているのである。

人類現生人類の出現やネアンデルタール人の行き先についてはまだはっきりとはわかっていないのである。

2万~1万年前の氷河時代末期になると、もはや現生人類と変わりのない特徴をもった人類が世界各地にあらわれてくる。彼らはまとめて新人とよばれ、日本で言えば縄文人や弥生人である。彼らは金属を使用するようなる。そして約1万年前に今の私たちができる過程において欠かすことのできない出来事が起きる。農耕革命である。人々は植物を栽培し、動物を家畜化するようになる。その後、様々な文化、技術を得、産業革命などを経て今の私たちがいるのである。

人類の出現年代

研究の進展でより遡っているが、現在では約700万年前とされる。
 2013年度から使用される山川出版社『詳説世界史B』では、人類の出現年代は約700万年前とされるようになった。他の教科書、たとえば実教出版社の世界史Bでは「人類が独自の系統の進化のコースに入ったのは、700万~500万年前のアフリカ大陸であることがわかってきた」としている。
 2007年度使用の山川詳説世界史からは、人類の誕生は約500万年前とされ、その前年度版までは約450万年とされていた。450万年前という数字は1994年に発見された、ラミダス猿人の年代から割り出されたものである。ところが、90年代終わりから2000年代初頭にかけて、人類学上の新発見が相次ぎ、現在では大幅な修正がなされ、約700万年前(または600万年前)とされている。今後も研究の進展で、さらにさかのぼる可能性もある。
 ただし、これらの化石人類は、現生人類である新人(ホモ=サピエンス)とは違った種類の人類であり、我々の直接の先祖ではないと考えられている。現在の人類(現生人類=ホモ=サピエンス)は、猿人・原人・旧人とは別に、約20万年前にアフリカに出現したと考えられている(アフリカ単一起源説)

参考 最新の人類起源700万年前説
 最新の研究によれば、最古の人類化石として、約700万年前の「サヘラントロプス=チャデンシス」が報告されている。発見地が従来の人類化石が多数出土している東アフリカの大地溝帯からかなり離れたサハラ砂漠南部の中央アフリカのチャドであったことが人々を驚かした。サヘル(サハラ砂漠の南を指す地名)で発見されたチャドのヒトの意味で学名が付けられた。発見された人骨はほぼ完全な頭蓋骨を含み、直立歩行し犬歯が退化しているなど明らかにヒト科のものであったが、周囲が砂漠であり、火山堆積層がないため直接確かめられず、同時に出土した動物化石が他でいつ頃の地層から出土しているかで年代特定が行われたため、700万年前という数値には慎重な意見もある。また2000年にはケニアで発見されたオロリン=トゥゲネンシスは約600万年前、2001年にエチオピアで発見されたアルディピテクス=カダバは約570万年前とされている。これらの相次いだ新発見の化石人類と従来の猿人の関係は諸説あって不明だが、猿人の登場年代が一挙に倍近くさかのぼることは確かなようだ。<『われら以外の人類』内村直之 朝日選書 2005年など>

陸上への生活圏の拡大

大陸の成長

地球の進化
30億年前 ウル超大陸
25億年前 ケノール超大陸
18億年前 ヌーナ超大陸
11億年前 ロデニア大陸
6億年前 ゴンドワナ大陸
3~2.5億年前 パンゲア大陸

http://ja.wikipedia.org/wiki/超大陸
地球に陸地ができたのは、すでに海の出来上がっていた約40億年前である。地球内部のマントルが温められて地上へ上昇し、それが冷やされることによって固い陸地ができたと考えられている。以来、陸はそれまであった古い大陸を取り囲むようにして成長していった。

現在のような巨大な大陸が始めて地球に出現したのは25億年前。多くの小さな大陸が集まって形成された。19億年前には最初の超大陸、ローレンシアが形成され、以後10億年前にはロドィニア超大陸、6億年前にはゴンドワナ超大陸、2億年前にはパンゲア超大陸がそれぞれ形成され、分裂、合体を繰り返してきた。そしてパンゲアの後は徐々に分散していき、現在の大陸を形成していった。

大陸が移動したという考え方を支えているのがプレートテクトニクスである。プレートは、陸地の下にある岩板のことで、これが動くことによって上に乗っている陸地も動くのである。今でもプレートは年に数センチという単位で動きつづけている。 かつて大陸がつながっていたため、生物は泳げなくても現在では遠く離れてしまった大陸へ移動していくことができたのである。大陸地殻はマントルの部分溶融でできたマグマが冷えてできる。いわば大陸地殻はマントルの絞りかすというべきものである。また、大陸地殻は密度が小さいのでマントルに沈み込むこともないので、地球表面にだんだんとたまってくる。つまり大陸地殻は地質時代を通じて考えると成長していることになる。

 さらに大陸地殻を乗せた陸のプレートと、海洋地殻を乗せた海のプレートが衝突するところでは、海のプレートの沈み込みが起こり、海のプレートに乗っていたものが大陸地殻の端に付加されていく。

 こうして大陸は外へ外へと成長していく。

 このような大陸の成長は日本列島でも見られる。西日本の過去の造山帯の中心を見ると、より古い飛騨変成帯-三郡変成帯から領家変成帯-三波川変成帯から四万十帯などの帯状構造がそれである。さらに四国沖には現在付加体が形成中である。

 このような大陸の成長は地質時代を通じると連続的に起きているのではなく、27億年前、19億年前、13億年前に激しく成長した時期があったらしい。この時代の火成岩の量が多いことから、そうしたことがいわれている。

5. 大陸の集合離散(ウィルソン・サイクル)

 地球の表面に浮いた大陸地殻は、水に浮く芥(あくた)ように漂って合体しては分離するということを繰り返しているらしい。こうした固体地球の歴史を提唱したウィルソンの名を取り、これをウィルソン・サイクルという。

 水に浮く芥は吹き寄せられるとその集まった状態にとどまることが多いが、集まった大陸はなぜ再び分裂するのだろう。それは大陸におおわれた場所では、マントルからの熱が逃げられなくなるので温度が上がり、やがてホットプルームができ、そこから発生したマグマが大陸(プレートを含んで)を分裂させると考えられる。

 現在の大陸の配置は、最後の超大陸パンゲア(パンは汎、ゲアはガイア=大地の意味)が、2.5億年ほど前から分裂を初めて現在に至ったと考えられている。

 では、それ以前はどうだったのだろう。最初の大陸は30億年前ほどに、それ以前にできていた小大陸や島弧が合体してできたらしい。超大陸といっても現在のインド程度の大きさだったという。この大陸をウルという。

 30億年前~25億年前には火成活動が極めて活発となり、多くの小大陸や島弧もでき、それらが衝突して大陸が急成長したらしい。この時期までに、大陸の大きさは現在の50%程度にまでなったという。

 25億~18億年前には、これまでにできた小大陸が合体する。まず、現在の東南極、北アメリカ、グリーランド、シベリアが合体してアークティカ大陸となる。またウル大陸も他の小大陸と合体して第2次ウル大陸となる。このウル大陸には南アフリカ、北インドが合体して第3次ウル大陸となる。一方、南アメリカと中央・北西アフリカが合体してアトランティカ大陸となる。アークティカ大陸にも別の小大陸が合体してニーナ大陸となる。この結果、18億年前には、第3次ウル大陸、ニーナ大陸、アトランティカ大陸の3つの大陸となる。

 この3つの大陸はしばらく安定して存在していたが、10億年ほど前に合体して地球史上初めての単一の超大陸ロディニアを形成する。

 7億年前には超大陸ロディニアは、巨大ホットプルーム(スーパープルーム)のため3つに分裂して、ローレンシア大陸、東ゴンドワナ大陸、西ゴンドワナ大陸となる。6億年前までには東西ゴンドワナ大陸は再び合体してゴンドワナ大陸となる。

 さらにゴンドワナ大陸にローレンシア大陸も合体する。このときの衝突でできた造山帯(現在は侵食されてしまった巨大山脈)が、カレドニア-アパラチア造山帯、バリスカン造山帯(ローレンシアとアフリカの衝突)である。さらにアジア大陸も合体して、再び単一の超大陸パンゲアとなる。パンゲアの北の部分をローラシア、南の部分をゴンドワナ、その間の地中海をチチス海(チーチス海)、そしてそれらを取り巻く超海洋パンサラサとなる。

 このパンゲアは、2.5億年前から激しい分裂をして現在に至っている。また、太平洋のホットプルームの活動も活発となり、大きな海台をつくり、その結果海底が浅くなり(白亜紀の大海進)、大陸の面積が減少した。

 では、今後はどうなるのだろう。現在オーストラリアはその間のインドネシア、フィリピンなどとともに北上している(つまり日本列島に近づいている)。ハワイも日本列島に近づいている。こうして、オーストラリアは、インドネシアやフィリピンを間に挟んだまま日本に衝突する。ハワイも日本に衝突する。日本は、これらに押しつけられる形でアジア大陸に衝突合体する。他の大陸も再び合体する。こうしたシナリオが考えられているが、それは1億年以上先のことである。

地球の歴史と大陸の移動(1)
今の地球は、ユーラシア大陸、アフリカ大陸、南北アメリカ大陸、オーストラリア大陸の5大大陸になっていますが、昔からこのような形だったわけではありません。
大陸は、離れていったりくっついたりします。
地殻変動で、隆起したり陥没したりもします。
地球が出来て46億年という長い歴史の中で、ものすごく変化をしているのです。

(1)大陸移動説について
現在の大陸移動説は「プレートテクトニクス」という地球のしくみによって説明が出来ています。
地球は変形のしない表面の板(プレート)が年間数cmから10cm程度の速度で現在でも動いており、その板に乗った大陸地殻が一緒に動きます。
このプレートテクトニクスには、3つの境界があり、
①収束境界
これは、2つのプレートが互いに近づく場所のことです。
②発散境界
これは、2つのプレートが離れていく場所のことです。
③トランスフォーム境界
これは、2つのプレートがすれ違う場所のことです。
この大陸移動説は、地球表面に起こる現象を説明するものとして、 広く受け入れられています。
地球の表面は薄い地殻で覆われています。
この地殻は10枚のプレートを組み合わせたようになっています。
その下にはマントルと呼ばれる固体部分、さらに外核(固体)と内核(液体)とがあります。
マントルは熱対流により1年に数cmほど移動しており、地殻はこの動きに引きずられて移動しています。

(2)地球の歴史と大陸の移動
では、地球の歴史について調べていきましょう。

生命陸上進出

    

*陸の誕生

大陸移動地球に陸が誕生したのは少なくとも40億年前である。最初の陸地は、地球内部から上昇してきたマグマが冷やされ、固化することによってできたと考えられている。以来長い年月をかけて大陸は成長、分裂していった。(→大陸移動)

*生物の上陸

生物陸上進出

陸の上が安全になると、生物は次々と上陸をはじめた。最初に上陸したのは植物だった。陸生植物は約5億年前に出現し、海の浅瀬から低地の沼へと徐々にその生息地域を拡大していった。続いて節足動物などの無脊椎動物が上陸し、最後に両生類が上陸した。これらの動植物は短期間で大変な進化をとげ、どんどん活動的になっていった。例えば植物には、体をしっかり支えるために根や茎、葉が発達し、動物では両生類の中から脊椎動物が現われた。 約3億年前には陸上植物のシダ植物が大繁殖した。現在化石燃料として使われている石炭は、ほとんどがこの時代できたものである。

こうした生物の中からやがて人類が誕生する。しかし、それはずいぶん先の話。私たちは地球の長い歴史から見ればほんのちっぽけなものなのである。

大陸の形成2

人類の誕生と進化

700万年前? 人類誕生
20万年前? ホモ・サピエンス

千年前 氷河期名
330~470 ギュンツ
300~330 間氷期
230~300 ミンデル
180~230 間氷期
130~180 リス
70~130 間氷期
15~70 ヴュルム
~15 間氷期

 
人類の拡散

2.大河の流域に集う
  農耕のはじまり
  メソポタミアの都市
  ナイルに生まれた文明
3.遊牧の民、定住する
  約束の地カナン
  イスラエル王国の発展と分裂
  聖書の完成

ヴュルム氷河期が約15千年前に終わり、その後、農耕に向かう。

 35億年前 原核生物の出現
 27~28億年前 ラン藻類が出現し,光合成の開始、動物の出現
 19億年前 ローレンシア大陸の誕生
 10億年前 ロディニア大陸の誕生,両性生殖が始まる
 7.5億年前 エディカラ生物群
 6~7億年前 氷河期 
 5.5億年前 古生代 カンブリア紀,ゴンドワナ大陸の誕生と、ロディニア大陸の分裂 貝類、陸上植物、巨大恐竜の出現、カンブリア紀型動物群が進化を始める
  3億年前 パンゲア大陸の誕生
 2.5億年前 地球史上最大の生物絶滅事件が起きた。このころ超大陸パンゲアが分裂を開始していた。それに伴う火山活動のために大気中に粉塵が撒き散らされ,光合成活動が停滞し,長期の酸素欠乏状態が出現した。
500から400万年前 アフリカで人類が誕生

7.原核生物の出現
オーストラリア北西部で発見された約35億年前のストロマトライトは、 藍藻や細菌によって作られたと信じられていますが、藍藻や細菌の細胞は極めて小さく、 核と細胞質の区別が無い原核生物されます。その原核生物の生命活動の結果として、 様々な物質が大気や水の中を循環し、地球生態系の基礎作りが行われていきます。
(30~20億年前)

8.生物による地球環境の変化
藍藻が放出した酸素は、海水中の鉄イオンと反応して酸化鉄となり、 海底に沈殿していきます。これが、世界各地に存在する縞状鉄鉱石であり、 植物化石を含み、更に藍藻や細菌は、海水中に溶け込んだCO2と共に、 膨大な量の石灰石を沈殿させます。約10億年前頃には、酸化鉄の沈殿は 殆ど終わり、大気中の酸素が急激に増加していきます。

9.酸素汚染と酸素呼吸
酸素は反応性に富み、生命活動の基本物質を分解するので、 原核生物の生存を脅かす存在となりますが、酸素汚染が始まった頃から、 生物の遺伝子にいろいろな防御機構が生じ、更に猛毒である酸素を逆に利用する仕組み、つまり無気呼吸より 飛躍的に有利な酸素呼吸の仕組みが獲得されます。
(20~10億年前)

10.真核生物の出現
生物誕生から20億年も経つと、大型の細胞内に膜で包まれた核を持つ 真核生物が誕生しします。細胞は膜構造で埋まり、細胞小器官が多数存在し、染色体に含まれるDNAの量は、細菌の千倍にもなります。
(10億年前~現代)

11.多細胞生物への飛躍
真核生物の多細胞化は動物・植物の分化をもたらします。植物では 細胞同志の間に連絡は殆ど無いが、動物では相互作用が非常に進み、 組織化され、7億年ほど前には、クラゲ・海綿・環形動物の仲間、 藻類等の大型の底生生物が出現していきます。

12.陸上への生活圏の拡大
古生代のはじめ、大気上層の酸素の一部が太陽の紫外線を受けオゾンに変化し、 紫外線を吸収遮断します。有害な紫外線の減少で海底の生物が浮上し、 爆発的に多様多彩になり、更なる酸素の増加で、4億年前には 陸上にも生活できる環境が整っていきます。

13.陸上生物の進化
http://ja.wikipedia.org/wiki/地質時代
シルル紀になると、コケ・シダが最初に陸生化し、その後を追ってデボン紀に、 両生類・昆虫類が進出します。石灰紀には高温多湿の気候に恵まれ、 巨大なシダ類の大森林が出現し、地球を“緑の惑星”に変えていき、二畳紀末の乾湿・寒暖を厳しく繰り返す複雑な気候の到来で、 シダの巨大な森林が消え、海中でもフズリナ類・四方珊瑚類・サンヨウチュウが 一斉絶滅します。
中世代には、陸上に裸子植物やハ虫類が、海中にアンモナイトが繁栄し、。温暖な気候と生い茂る植物に恵まれ、恐竜類が地上に登場します。

白亜紀に起こった恐竜類・アンモナイト類・一部の浮遊性有孔虫類などの 一斉絶滅は、小惑星サイズの隕石が地球に衝突した際の大量のほこりで 日射が減り、植物が枯れ、多くの動物も絶滅したと言われています。

新生代を迎えて、鳥類・ホ乳類・被子植物が繁栄し、これらは、 乾燥・寒冷気候にも適応できたため、熱帯から極致まで生活圏を広げていきます。 霊長類が出現したのが第三紀のはじめで、分子進化の観点から ヘモグロビンのアミノ酸配列を分析すると、チンパンジーと 我々の先祖が分岐したのは、たった400万年前であると予想されます。

1)先カンブリア時代

冥王代
46億年前に地球が誕生しています。
そして、45億年前には、原始地球に天体が衝突し、地球と月が分離したと言われています。
44億年前には地殻の形成が始まったと言われています。
41億年前には、地殻が安定してきて、ガスの雲の下で水蒸気が凝集し、海ができ、月の引力による潮の満ち干により、海と陸と空気の化学物質が海中で混合されたと言われています。
また、潮の満ち干で、海中の無機物質や気体が化学反応を起こし、しだいに複雑な化学物質が作られ、生命の素材となる炭素化合物、窒素化合物、リン酸化合物、アミノ酸、核酸などができました。
39億年前最初の原始生命が誕生したと言われています。
核酸の連結物(RNA)が偶然に出来、蛋白合成の道が拓けた説とか、隕石に生命の起源が混入していた説などが言われていますが定かではありません。

②太古代
35億年前には、光からエネルギーを吸収するバクテリアが登場し、海底火口に好高温性のメタンやイオウ資化菌が登場しています。(35億年前のオーストラリア産化石にバクテリアが発見されていることより)
33億年前には、さまざまな細菌類が増殖しています。
30億年前には、それ以前にできていた小大陸や島弧が合体してウル大陸が誕生したと書いている文献もありますが定かではありません。
この文献では、超大陸といっても現在のインド程度の大きさだったみたいです。
30億年前~25億年前には火成活動が極めて活発となり、多くの小大陸や島弧もでき、それらが衝突して大陸が急成長したと言われています。
この時期までに、大陸の大きさは現在の50%程度にまでなったとも言われています。
28億年前には、地球の核で電気が発生し、地球に強い磁場が出来ています。
これにより宇宙から降り注ぐ宇宙線をさえぎるようになってきました。
27億年前には、光合成を行うラン藻(シアノバクテリア)が登場し、大量に増殖し酸素の放出を始めています。

③原生代
25億~18億年前には、これまでにできた小大陸が合体したと言われています。
まず、現在の東南極、北アメリカ、グリーランド、シベリアが合体してアークティカ大陸となり、またウル大陸も他の小大陸と合体して第2次ウル大陸となっています。
このウル大陸は、その後、南アフリカ、北インドが合体して第3次ウル大陸となります。
また、南アメリカと中央・北西アフリカが合体してアトランティカ大陸となります。
アークティカ大陸にも別の小大陸が合体してニーナ大陸となります。
これにより、18億年前には、第3次ウル大陸、ニーナ大陸、アトランティカ大陸の3つの大陸となったと言われている文献もありますが定かではありません。
23億年前の前後は、しばらくの間、地球全体が氷に覆われ凍結しています。
22億年前には、細胞に核を持つ真核生物が登場します。
21億年前には、大気中の酸素が増えてきました。
19億年前には、地球規模の単一下降流スーパー・コールドプルームが誕生しています。
スーパー・コールドプルームができると、巨大な下降流に引きずられるように表層のプレートが集まってきます。
時間の経過と共に大陸は衝突・融合し、超大陸であるヌーナ大陸が誕生しています。
(このヌーナ大陸が最初の超大陸だと書いている文献が多いのですが、そうなると今まで紹介した大陸はいったい何だったのかとは思います。)
ヌーナ大陸(NeunaまたはNena)は、現在のグリーンランドを含む北アメリカ大陸の主要部分と、スカンジナビア半島を中心とするヨーロッパ大陸の一部に相当すると言われていますが、もっと広い範囲を含むとする説もあります。
ローレンシア大陸とも呼ばれていましたが、ローラシア大陸と混同されやすいため、North Europe and North American の頭文字をとったヌーナという言葉が現在では使われています。
また、ローレンシア大陸はヌーナ大陸の一部との説もあります。
18億年前頃にはバルティカ大陸があったと言われています。
このバルティカ大陸とヌーナ大陸との関連はどの文献にも書いていません。
ただ、ヌーナ大陸は、誕生したあと、すぐに分裂したと言われているので、関連はないのかも知れません。
ユーラシア大陸の北西部を構成していたと推定され、単独の大陸として、初期の超大陸の一部として存在していたとされていますが、この頃にはコロンビア大陸も存在したとされています。
一説によると、バルティカ大陸は、主要な超大陸であったコロンビア大陸の一部であったとも言われています。
コロンビア大陸は、ハドソンランド(Hudsonland)とも呼ばれ、約18億年前に出現し、15億年前に分裂したと考えられていますが、研究者の間でも見解が分かれています。
15億年前の前後は、分裂していた大陸がしだいに集まり始めました。
パノティア大陸(パノチア大陸とも言っています、Pannotia)は、プレートテクトニクスにおいて、約15億年前~10億年前に存在したと推定されている超大陸です。
バルティカ大陸は、アークティカ大陸および東南極クラトンとともに、やや小さな超大陸であるヌーナ大陸を構成していたと書いている文献がありますが、それでは25億~18億年前に存在したと言われているアークティカ大陸との関連がわかりません。
(ある文献では、アークティカ大陸は、別の小大陸が合体してニーナ大陸となっています。)
15億年前頃には、パノティア大陸が出現し、10億年前に分裂したと考えられています。
14億年前頃には、 新たな超大陸が形成され、その後ゆっくりと分裂していったと言われていますが、大陸の名前など詳しいことはわかりません。
12億年前頃には、 多細胞生物が登場しています。
11~10億年前頃には、ロディニア大陸が形成されたと言われ、その頃はバルティカ大陸も一部だと言われています。
7~8億年前頃まで存在していたとされる超大陸ですが、ロディニア大陸がいつ頃形成されたかは、研究者の間でもまだ見解が一致していません。
ロディニア大陸は、後のパンゲア大陸が形成された地域からほぼ正反対の、現在の太平洋地域に、やや南半球寄りに形成されたと考えられています。
ロディニア大陸が分裂をはじめる前に、赤道付近の海も含めて、地球全体が凍り付いてしまう大規模な氷河期があったことがわかってきました。
宇宙から見ると白い雪の固まりのように見えただろうということから、この説はスノーボールアース(雪玉地球)仮説と名付けられています。
7億5千年前には、バルティカ大陸は、やや小さな超大陸であるプロトローラシア大陸の一部であったと言われています。
(プロトローラシア大陸は、現在の南アメリカ大陸だと言われています。)
7億年前頃から、地球全体が凍結するほどの寒冷化と温暖化が繰り返し訪れています。
そして、ロディニア大陸は、巨大ホットプルーム(スーパープルーム)のため3つに分裂して、ローレンシア大陸、東ゴンドワナ大陸、西ゴンドワナ大陸となります。
この分裂によってイアペタス海、ハンティ海が生まれました。
原日本の主体は、7億年前頃のロディニア大陸が分裂して、南北中国が分離した頃の、この南北中国の周辺にあった海洋の島孤に起源があると言われています。
6億年前には、エディアカラ生物群と呼ばれる大型多細胞生物の出現、骨格を持つ動物も現れます。
エディアカラ生物群が絶滅し、カンブリア紀動物群の出現と、生物が爆発的な多様化を始め、魚類も出現します。
6億年前までには東西ゴンドワナ大陸は再び合体してゴンドワナ大陸となります。
さらにゴンドワナ大陸にローレンシア大陸も合体します。
(この大陸をパノティア大陸と書いている文献もありますが、パノティア大陸は古生代カンブリア紀(5億5千万年前)になるとすぐに分裂したと言われています。)
この頃のゴンドワナ大陸は、現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸、インド亜大陸、南極大陸、オーストラリア大陸、アラビア半島、マダガスカル島を含んだ、かなり大きな大陸であったと言われています。
そして、このときの衝突でできた造山帯(現在は侵食されてしまった巨大山脈)が、カレドニア-アパラチア造山帯、バリスカン造山帯(ローレンシアとアフリカの衝突)です。
さらにアジア大陸も合体して、再び単一の超大陸であるパンゲア大陸となります。(但し、パンゲア大陸は2億9000万年前頃に形成したとの説が有力なのですが。)
パンゲア大陸の北の部分をローラシア大陸、南の部分をゴンドワナ大陸、その間の地中海をチチス海(チーチス海)、そしてそれらを取り巻く超海洋パンサラサとなります。
ゴンドワナ大陸は、約6億年前に北半球の低緯度地域から、南極まで広がっていたと考えられている大陸です。

日本の出来事は、青い太字で示していますが、まだこの頃は日本列島は影も形も見えていません。
このあと、古生代からの大陸の移動に続きます。

地球の歴史と大陸の移動(2)
地球の歴史と大陸の移動(1)の続きです。
日本の出来事は、青い太字で示しています。

2)古生代

①カンブリア紀
5億7千万年前の古生代カンブリア紀の頃は、バルティカ大陸は独立していました。

②オルドビス紀
5億年前には、生物の大量絶滅が起こっています。
浅い海や河口付近に藻類が進出し、湿地にコケ植物が進出し、植物が陸へ上がり、節足動物が陸へ上がり、魚類から両生類が分かれて陸へ上がっています。
5億年前の古生代オルドビス紀には、ゴンドワナ大陸からアバロニア大陸(現在の北米の北東部)が分裂しました。
このアバロニア大陸は、ローレンシア大陸に衝突し、さらにバルティカ大陸にも衝突して、やや小さな超大陸であるユーラメリカ大陸を形成しています。(4億5千万年前後の古生代デボン紀の説もあります。)
この衝突によって陸地が圧迫され盛り上がり北部アパラチア山脈が誕生しています。
この頃のシベリア大陸は、ハンティ海を挟んでユーラメリカ大陸と並んでいました。
この間、ゴンドワナ大陸は南極に向かっています。

③シルル紀
4億2千年前後の古生代シルル紀になると、ゴンドワナ大陸とユーラメリカ大陸が衝突しています。
そして、古生代シルル紀の終わりまでに、南北中国がゴンドワナ大陸から分離し北上しました。
南北中国沖にあった原日本は、南北中国の移動に伴い、移動しています。
そして、肥大と縮小を繰り返し島孤を形成していました。
この影響で古テティス海が狭まり、あらたに旧テティス海が生まれました。

④デボン紀
4億年前後には、超大陸であるゴンドワナ大陸が分裂を始めています。
再び生物の大量絶滅が起こり、大森林が広がり、両生類から爬虫類が分化しています。
4億800万年前~3億6000万年前の古生代デボン紀になると、ゴンドワナ大陸から南ヨーロッパ大陸が分離し、バルティカ大陸に衝突しました。
さらにゴンドワナ大陸自体が、ユーロメリカ大陸へ向けて移動を始めました。
シベリア大陸もバルティカ大陸東部に衝突しています。

⑤石炭紀
3億6700万年前~2億8900万年前の古生代石炭紀には、ゴンドワナ大陸内の北西アフリカ部がユーロメリカの南端を圧迫し盛り上がりアパラチア山脈の南部が誕生しました。
このとき、南北中国は、まだ分断されていました。
古生代石炭紀の中期にはカザフスタン大陸がシベリア大陸に衝突しました。
古生代石炭紀の後期には西部カザフスタン大陸がバルティカ大陸に衝突しました。
この影響でウラル海が狭まり、ウラル山脈が隆起しています。
南アメリカ大陸がローレンシア大陸に衝突したことで、アパラチア山脈の南端部とウォシタ山脈が作られました。
この時点で、ゴンドワナ大陸が南極点付近に来たため、氷河に覆われました。
古生代石炭紀の後期には、ゴンドワナ大陸は北上して、赤道付近にあったローラシア大陸と衝突し、パンゲア大陸の一部となっています。
さらに、その数千万年後には、パンゲア大陸はシベリア大陸とも衝突し、地球上のほぼ全ての陸地が1つの超大陸となっています。(この超大陸のことをパンゲア大陸と言ってるのだと推定できます。)
古生代石炭紀の終わりには、北部中国がシベリア大陸と衝突したことで古テティス海が消滅しました。
この頃の原日本は、大陸の一部になっています。
3億年前には、氷河期がしだいに収まってきます。

⑥二畳紀
そして、2億9000万年前頃の古生代二畳紀に、分裂していたローレンシア大陸、バルティカ大陸、シベリア大陸などの大陸が集まって超大陸であるパンゲア大陸が形成されたと言われています。(これは、先ほどの説明の通りです。)
パンゲア大陸を包み込む海洋をパンサラッサと言っていました。
そして、パンゲア大陸は東側がくびれて内海になっており、この内海をテティス海と呼んでいました。
2億5000万年前には、海洋全体が極端な酸欠状態となり、史上最大規模の生物の大量絶滅で、恐竜時代が始まっています。
最古の哺乳類とされるアデロバシレウスが登場しています。
2億8000万年前の古生代二畳紀の初期には、ゴンドワナ大陸は、キムメリオス・プレートから分離、しローラシア大陸へ向かいました。
このため、旧テティス海が狭まり、あらたにテティス海が誕生しました。
パンゲア大陸は、2億5000万年前の古生代二畳紀の頃から分裂がはじまり、現在の6大陸に分かれました。
生物の大量絶滅は、パンゲア大陸の分裂と深く関わっているのではないかと考えられ、現在では世界中で活発に研究が行われています。
また、太平洋のホットプルームの活動も活発となり、大きな海台をつくり、その結果海底が浅くなり(白亜紀の大海進)、大陸の面積が減少しました。
パンゲア大陸は三日月のような形であり、 三日月の欠けた部分がテティス海です。

3)中生代

①三畳紀
約2億1000万年前までに、北部にあった古アジア海は、ほぼ完全に閉塞します。
東アジア大陸の衝突や合体はほぼ完了し、大陸東縁の形がほぼ定まったとされています。
この頃の原日本は、やはり大陸の一部になっています。

②ジュラ紀
1億8000万年前頃の中生代ジュラ紀になると、パンゲア大陸は、東部テティス海から西部の海岸にかけて亀裂が入り、再びローラシア大陸とゴンドワ大陸に分裂しています。
ローラシア大陸は北へ向かいながら時計方向に回転した影響で、テティス海が狭められています。
さらに、ゴンドワナ大陸は現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸などを含む西ゴンドワナ大陸と、南極大陸、インド亜大陸、オーストラリア大陸を含む東ゴンドワナ大陸へと分裂しました。
バルティカ大陸はローラシア大陸の一部となっています。
このころは、地球全体が温暖化しています。

③白亜紀
1億4550万年前から6550万年前の中生代白亜紀に入ると、西ゴンドワナ大陸はアフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂し、その間に大西洋が成立しました。
また、東ゴンドワナ大陸は、インド亜大陸及びマダガスカル島と、南極大陸及びオーストラリア大陸の2つに分裂しました。
中生代白亜紀前期(約1億3000万年前)には、海洋プレートであるイザナギプレートは北東方向に斜めに沈み込み、横ずれ運動が引き起こされます。
これが、現在の中央構造帯などの断層の原型となったとされています。
でも、この頃の原日本は、やはり大陸の一部になっています。
中生代白亜紀後期には、インド亜大陸とマダガスカル島が分かれ、インド亜大陸はユーラシア大陸に向けて急速に北上を開始しました。
この頃のバルティカ大陸は、ユーラシア大陸の一部となっています。
この時期には恐竜が全盛期を謳歌していましたが、巨大隕石が地球に激突して恐竜が絶滅し、ほかの生物も大量絶滅しました。
生き延びた哺乳類の中からリスに似た原始霊長類が登場し、哺乳類の繁栄が進みました。
類人猿の祖先となる狭鼻猿が登場し、類人猿から分かれた最初の猿人であるトゥーマイ猿人が登場しました。
現生人類(新人=ホモ・サピエンス)の誕生です。

4)新生代
新生代に入ると、南極大陸からオーストラリア大陸が分裂し、北上を始めました。
インド亜大陸は北上を続け、ユーラシア大陸に衝突し、およそ7000万年前にヒマラヤ山脈を形成しました。
その証拠として、ヒマラヤ山脈の山頂付近には、海洋生物の化石が多数発見されています。
また、大西洋は広がり続けました。
新生代新第三紀中新世(約2000万年前)頃にアジア大陸東縁が局所的にリフティング(隆起)され、背孤海盆(日本海)が拡大します。
その結果、日本はアジア大陸から分離し、陸孤から島孤へと姿を変えたとされています。
このあたりでようやく、日本の輪郭がはっきりしてきます。
そして、大陸の様々な位置にあった部分と、海洋堆積物からなる付加体の寄せ集めで、現在の日本列島らしきものがあったと言われています。
700万年前には、類人猿から分かれた最初の猿人、トゥーマイ猿人が登場します。
440万年前には、アルディピテクス属と呼ばれる猿人の一種、ラミダス猿人が登場し、直立二足歩行をします。
250万年前には、 ガルヒ猿人登場し、簡単な石器を使い始めます。
・240万年前には、 最初の原人ホモ・ハビリス登場し、石器を使いこなします。
現在の日本列島は、新生代第四紀洪積世の初め頃(180万年前)にその原形が出来たといわれています。
この頃には、新たな原人ホモ・エレクトス登場、火を使い始めています。
洪積世の頃には、地球は北半球を中心に5~6回にわたり寒冷な大氷河期に見舞われています。
この氷河期には、地球の気温は今よりも10度近くも下がり、海水や河川などの水分が凍結し、海水面が著しく低下しました。
一方、次の氷河期との間には温暖な間氷期があって、海水面は上昇しました。
このような海水面の上昇・低下を繰り返し、洪積世末のヴェルム氷河期最盛期には海面が100~140mも低下し、日本は大陸と陸続きの状態になっていました。
50万年前には、ネアンデルタール人などの旧人が登場しました。
20万年前には、ホモ・エレクトスの一部がアフリカで進化して現生人類(新人=ホモ・サピエンス)が誕生しています。
1万年前に氷河期が終わり、新生代第四紀沖積世になると、地球は温暖化し氷河の大部分が溶けて海水面が上昇しました。
これによって、大陸と陸続きであった日本は次第に孤島化し、それまで陸地であった瀬戸内海にも海水が流入し始めました。
海面の上昇は、約6000年前の縄文時代前期ごろまで続き、現在のような瀬戸内海ができたものと考えられています。
この頃から農耕牧畜が始まっています。

人類誕生

    

人類はほ乳動物の中の霊長類に分類される生物である。その霊長類が出現したのは今から約6500万年前、恐竜が絶滅する少し前といわれている。2500万年前から700万年前の、類人猿に良く似た動物はアフリカやユーラシア大陸で広範囲に渡り分布していた。木の上で生活し、木の実などを食べて暮らしていた。やがて2500万年前くらいになると木から降りて生活するようになった。 これは当時の地球で雨の量が全体的に減少し、森が少なくなったためといわれている。食事も、木の実から草原に生える草の実や根っこへと変化していった。500万年前、人類と類人猿がわかれた。つまり、この頃から人類は他の動物とは異なった、独自の進化を遂げはじめたのである。人類は進化するにつれ、多種多様な道具を使うようになり、脳の容量も増えていった。また、顔や歯はだんだんと小さくなっていった。

人類の進化は、アウストラロピテクスとよばれる猿人に始まる。彼らは400万年前、断片的な証拠では500万年前に現われ、150万年目には姿を消してしまった。アウストラロピテクスは、直立2足歩行をするようになった初めての生物であった。彼らは脳の大きさや歯、あごの形によって4種類に分類される。アファレンシス、アフリカヌス、ロブストゥス、ボイジイである。いずれもアフリカの南部、東部で暮らしていた。

アウストラロピテクスの後に登場したのはホモ・ハビリスであった。ホモ・ハビリスもアウストラロピテクスと同様、猿人の分類である。人類アウストラロピテクスとホモ属、2つの種類の祖先から進化してきたと考えられている。ホモは“ヒト”という意味である。ホモ属はアウストラロピテクスの中のアフリカヌスから200万~150万年前頃に進化したといわれているが、まだはっきりとはわかっていない。ホモ・ハビリスは東アフリカの各地で生活し、石器を使用していた。この名前、ホモ・ハビリスは“器用なヒト”という意味である。

160万~150万年前には、脳が大きくなり、歯が小型になったホモ・エレクトゥスが現われた。原人ともいわれる。ホモ・エレクトゥスも、はじめはそれまでのヒトの祖先と同じくアフリカの東部と南部だけで生活をしていたが、100万年前くらいからユーラシア大陸へと移動していった。中国の北京原人、インドネシアのジャワ島のジャワ原人などはホモ・エレクトゥスの分類である。技術の面でもそれ以前のものよりはるかに発達し、様々な石器をはじめとする、本格的な道具の製作が行われるようになった。また火を使用していたことも確認された。このように、ヒトの活動はしだいに効率的で、複雑なものへと変化していったのである。

30万~20万年前に、ホモ・エレクトゥスはホモ・サピエンスへと進化した。旧人である。ホモ・サピエンスは“知性あるヒト”という意味で、彼らは当時のきびしい氷河期の中でも効率よく食料を獲得することができた。また人類史上初めて死者に花を添えるなどして弔う習慣ができた。しかしこの頃の進化はゆっくりと徐々に進んでいったため、ホモ・エレクトゥスの最終期とホモ・サピエンスの初期との区別ははっきりとはつけにくい。また、同じホモ・サピエンスの中でも進化が行われていったため、初期のホモ・サピエンスと現生人類は見かけがかなり異なっている。そもそも現生人類が初期のホモ・サピエンスからそのまま進化したものかについてはまだはっきりとはわかっていない。特にネアンデルタール人のことが問題となっている。

ネアンデルタール人は、10万~3万5000年前頃ヨーロッパや中東の各地で暮らしていた採集狩猟民である。体つきはずんぐりとしていて身長は160cmくらい、筋肉隆々で100kgを越えていたという。また顔も低頭で大きく、あごの先端が未発達など、現生人類の祖先とみなすにはあまりにも原始的だといわれている。そのためネアンデルタール人人類の進化から枝分かれをし、絶滅していった種だという説がある。実際ネアンデルタール人の姿は約3万年前、現生人類の初期の人々、クロマニヨン人と入れ替わるようにして消えてしまった。ここから旧人たちはより高度な文明を持つ現生人類によって滅ぼされたという説がいわれているのである。しかし、ネアンデルタール人の知力こそ現生人類より下回っていたが、脳の大きさは体力と共に現生人類を上回っていたのである。ネアンデルタール人もほかの初期ホモ・サピエンスもホモ・エレクトゥスの子孫であり、現生人類の祖先という説もいわれているのである。

人類現生人類の出現やネアンデルタール人の行き先についてはまだはっきりとはわかっていないのである。

2万~1万年前の氷河時代末期になると、もはや現生人類と変わりのない特徴をもった人類が世界各地にあらわれてくる。彼らはまとめて新人とよばれ、日本で言えば縄文人や弥生人である。彼らは金属を使用するようなる。そして約1万年前に今の私たちができる過程において欠かすことのできない出来事が起きる。農耕革命である。人々は植物を栽培し、動物を家畜化するようになる。その後、様々な文化、技術を得、産業革命などを経て今の私たちがいるのである。

人類の出現年代

研究の進展でより遡っているが、現在では約700万年前とされる。
 2013年度から使用される山川出版社『詳説世界史B』では、人類の出現年代は約700万年前とされるようになった。他の教科書、たとえば実教出版社の世界史Bでは「人類が独自の系統の進化のコースに入ったのは、700万~500万年前のアフリカ大陸であることがわかってきた」としている。
 2007年度使用の山川詳説世界史からは、人類の誕生は約500万年前とされ、その前年度版までは約450万年とされていた。450万年前という数字は1994年に発見された、ラミダス猿人の年代から割り出されたものである。ところが、90年代終わりから2000年代初頭にかけて、人類学上の新発見が相次ぎ、現在では大幅な修正がなされ、約700万年前(または600万年前)とされている。今後も研究の進展で、さらにさかのぼる可能性もある。
 ただし、これらの化石人類は、現生人類である新人(ホモ=サピエンス)とは違った種類の人類であり、我々の直接の先祖ではないと考えられている。現在の人類(現生人類=ホモ=サピエンス)は、猿人・原人・旧人とは別に、約20万年前にアフリカに出現したと考えられている(アフリカ単一起源説)

参考 最新の人類起源700万年前説
 最新の研究によれば、最古の人類化石として、約700万年前の「サヘラントロプス=チャデンシス」が報告されている。発見地が従来の人類化石が多数出土している東アフリカの大地溝帯からかなり離れたサハラ砂漠南部の中央アフリカのチャドであったことが人々を驚かした。サヘル(サハラ砂漠の南を指す地名)で発見されたチャドのヒトの意味で学名が付けられた。発見された人骨はほぼ完全な頭蓋骨を含み、直立歩行し犬歯が退化しているなど明らかにヒト科のものであったが、周囲が砂漠であり、火山堆積層がないため直接確かめられず、同時に出土した動物化石が他でいつ頃の地層から出土しているかで年代特定が行われたため、700万年前という数値には慎重な意見もある。また2000年にはケニアで発見されたオロリン=トゥゲネンシスは約600万年前、2001年にエチオピアで発見されたアルディピテクス=カダバは約570万年前とされている。これらの相次いだ新発見の化石人類と従来の猿人の関係は諸説あって不明だが、猿人の登場年代が一挙に倍近くさかのぼることは確かなようだ。<『われら以外の人類』内村直之 朝日選書 2005年など>

恐竜時代

 かつて、地球全体にわたって恐竜という巨大な動物が栄えた時代があった。別名恐竜の時代ともよばれた中世代のことである。

 恐竜は大型ハ虫類の一群で、主竜類に属する。現在恐竜の仲間は約350属確認されており、それらは鳥形骨盤類である鳥盤目恐竜と、トカゲ型骨盤類である竜盤目恐竜の2種類に分類される。恐竜の大きな特徴は、直立型の姿勢にある。他のハ虫類のワニやトカゲやカメのように4本の手足を左右に張り出して歩くのではなく、鳥類やほ乳類のように、脚を体の真下において歩行した。また、2足歩行をした恐竜は、手を親指とそれ以外の指と向かい合わせにするによって、物をつかむ事ができた。

恐竜

 *三畳紀(トリアス紀)・・・約2億4800万年前~2億1200万年前

 恐竜が登場したのは約2億3000万年前、三畳紀後期のはじめである。当時繁栄していたのは、ワニ似たハ虫類の先祖(植竜類)や1メートル以上もある水陸両生の両生類(主竜類)、大型の陸上ハ虫類(獣弓類)であった。初期の恐竜は小型で3~4.5メートル以上のものはいなかった。肉食性または雑食性で、2足歩行をしていた。またこの時代、獣弓目の中から最初のほ乳類が出現した。

 *ジュラ紀・・・約2億1200万年前~1億3000万年前

 恐竜は環境に適応した結果、様々に進化していった。陸には巨大な獣弓目、空には翼竜などの鳥盤目、海には首長竜などの鰭竜目や魚竜目が現われ、これらのハ虫類が陸・海・空すべてを支配するようになった。鳥の先祖が鳥盤目から分化したのもこの頃である。

 *白亜紀・・・1億3000万年前~6500万年前

 6500万年前、恐竜は忽然と地球上から姿を消してしまった。この絶滅に関しては様々な説が考えられたが、最近では小惑星衝突説が有力である。直径10km、重さ1兆トンもある隕石の衝突事件が恐竜を滅ぼしたというこの小惑星衝突説は1980年、カリフォルニア大学のアルヴェスらによって発表された。この説を支える強力な証拠は、恐竜が絶滅した6500万年前の地層から各地で発見されたイリジウムという物質である。イリジウムは地球外起源物質、つまり地球ではできない物質である。よってこの時代に隕石が地球に落下したことはほぼ確実であるといえる。ちなみに、その時の衝撃は核兵器数千個分であったと推測される。

 原因はどうあれとにかくこうして1億6500万年もの間続いた恐竜時代は幕を下ろしたのである。そしてその後、生き残った小型のほ乳類や鳥類、トカゲ、ヘビ、ワニなどによって新たな時代が築き上げられていくのである。

人類の誕生

人類の誕生と進化

700万年前? 人類誕生
20万年前? ホモ・サピエンス

千年前 氷河期名
330~470 ギュンツ
300~330 間氷期
230~300 ミンデル
180~230 間氷期
130~180 リス
70~130 間氷期
15~70 ヴュルム
~15 間氷期

 
人類の拡散

2.大河の流域に集う
  農耕のはじまり
  メソポタミアの都市
  ナイルに生まれた文明
3.遊牧の民、定住する
  約束の地カナン
  イスラエル王国の発展と分裂
  聖書の完成

ヴュルム氷河期が約15千年前に終わり、その後、農耕に向かう。

500から400万年前 アフリカで人類が誕生

13.陸上生物の進化

 新生代を迎えて、鳥類・ホ乳類・被子植物が繁栄し、これらは、 乾燥・寒冷気候にも適応できたため、熱帯から極致まで生活圏を広げていきます。 霊長類が出現したのが第三紀のはじめで、分子進化の観点から ヘモグロビンのアミノ酸配列を分析すると、チンパンジーと 我々の先祖が分岐したのは、たった400万年前であると予想されます。

4)新生代

 700万年前には、類人猿から分かれた最初の猿人、トゥーマイ猿人が登場します。
 440万年前には、アルディピテクス属と呼ばれる猿人の一種、ラミダス猿人が登場し、直立二足歩行をします。
 250万年前には、 ガルヒ猿人登場し、簡単な石器を使い始めます。
 240万年前には、 最初の原人ホモ・ハビリス登場し、石器を使いこなします。
 180万年前には、新たな原人ホモ・エレクトス登場、火を使い始めています。

 50万年前には、ネアンデルタール人などの旧人が登場しました。
 20万年前には、ホモ・エレクトスの一部がアフリカで進化して現生人類(新人=ホモ・サピエンス)が誕生しています。
 1万年前に氷河期が終わり、新生代第四紀沖積世になると、地球は温暖化し氷河の大部分が溶けて海水面が上昇しました。

 この頃から農耕牧畜が始まっています。

人類誕生

 人類はほ乳動物の中の霊長類に分類される生物である。その霊長類が出現したのは今から約6500万年前、恐竜が絶滅する少し前といわれている。2500万年前から700万年前の、類人猿に良く似た動物はアフリカやユーラシア大陸で広範囲に渡り分布していた。木の上で生活し、木の実などを食べて暮らしていた。やがて2500万年前くらいになると木から降りて生活するようになった。 これは当時の地球で雨の量が全体的に減少し、森が少なくなったためといわれている。食事も、木の実から草原に生える草の実や根っこへと変化していった。500万年前、人類と類人猿がわかれた。つまり、この頃から人類は他の動物とは異なった、独自の進化を遂げはじめたのである。人類は進化するにつれ、多種多様な道具を使うようになり、脳の容量も増えていった。また、顔や歯はだんだんと小さくなっていった。

 人類の進化は、アウストラロピテクスとよばれる猿人に始まる。彼らは400万年前、断片的な証拠では500万年前に現われ、150万年目には姿を消してしまった。アウストラロピテクスは、直立2足歩行をするようになった初めての生物であった。彼らは脳の大きさや歯、あごの形によって4種類に分類される。アファレンシス、アフリカヌス、ロブストゥス、ボイジイである。いずれもアフリカの南部、東部で暮らしていた。

 アウストラロピテクスの後に登場したのはホモ・ハビリスであった。ホモ・ハビリスもアウストラロピテクスと同様、猿人の分類である。人類アウストラロピテクスとホモ属、2つの種類の祖先から進化してきたと考えられている。ホモは“ヒト”という意味である。ホモ属はアウストラロピテクスの中のアフリカヌスから200万~150万年前頃に進化したといわれているが、まだはっきりとはわかっていない。ホモ・ハビリスは東アフリカの各地で生活し、石器を使用していた。この名前、ホモ・ハビリスは“器用なヒト”という意味である。

 160万~150万年前には、脳が大きくなり、歯が小型になったホモ・エレクトゥスが現われた。原人ともいわれる。ホモ・エレクトゥスも、はじめはそれまでのヒトの祖先と同じくアフリカの東部と南部だけで生活をしていたが、100万年前くらいからユーラシア大陸へと移動していった。中国の北京原人、インドネシアのジャワ島のジャワ原人などはホモ・エレクトゥスの分類である。技術の面でもそれ以前のものよりはるかに発達し、様々な石器をはじめとする、本格的な道具の製作が行われるようになった。また火を使用していたことも確認された。このように、ヒトの活動はしだいに効率的で、複雑なものへと変化していったのである。

 30万~20万年前に、ホモ・エレクトゥスはホモ・サピエンスへと進化した。旧人である。ホモ・サピエンスは“知性あるヒト”という意味で、彼らは当時のきびしい氷河期の中でも効率よく食料を獲得することができた。また人類史上初めて死者に花を添えるなどして弔う習慣ができた。しかしこの頃の進化はゆっくりと徐々に進んでいったため、ホモ・エレクトゥスの最終期とホモ・サピエンスの初期との区別ははっきりとはつけにくい。また、同じホモ・サピエンスの中でも進化が行われていったため、初期のホモ・サピエンスと現生人類は見かけがかなり異なっている。そもそも現生人類が初期のホモ・サピエンスからそのまま進化したものかについてはまだはっきりとはわかっていない。特にネアンデルタール人のことが問題となっている。

 ネアンデルタール人は、10万~3万5000年前頃ヨーロッパや中東の各地で暮らしていた採集狩猟民である。体つきはずんぐりとしていて身長は160cmくらい、筋肉隆々で100kgを越えていたという。また顔も低頭で大きく、あごの先端が未発達など、現生人類の祖先とみなすにはあまりにも原始的だといわれている。そのためネアンデルタール人人類の進化から枝分かれをし、絶滅していった種だという説がある。実際ネアンデルタール人の姿は約3万年前、現生人類の初期の人々、クロマニヨン人と入れ替わるようにして消えてしまった。ここから旧人たちはより高度な文明を持つ現生人類によって滅ぼされたという説がいわれているのである。しかし、ネアンデルタール人の知力こそ現生人類より下回っていたが、脳の大きさは体力と共に現生人類を上回っていたのである。ネアンデルタール人もほかの初期ホモ・サピエンスもホモ・エレクトゥスの子孫であり、現生人類の祖先という説もいわれているのである。

 人類現生人類の出現やネアンデルタール人の行き先についてはまだはっきりとはわかっていないのである。

 2万~1万年前の氷河時代末期になると、もはや現生人類と変わりのない特徴をもった人類が世界各地にあらわれてくる。彼らはまとめて新人とよばれ、日本で言えば縄文人や弥生人である。彼らは金属を使用するようなる。そして約1万年前に今の私たちができる過程において欠かすことのできない出来事が起きる。農耕革命である。人々は植物を栽培し、動物を家畜化するようになる。その後、様々な文化、技術を得、産業革命などを経て今の私たちがいるのである。

人類の出現年代

 研究の進展でより遡っているが、現在では約700万年前とされる。
 2013年度から使用される山川出版社『詳説世界史B』では、人類の出現年代は約700万年前とされるようになった。他の教科書、たとえば実教出版社の世界史Bでは「人類が独自の系統の進化のコースに入ったのは、700万~500万年前のアフリカ大陸であることがわかってきた」としている。
 2007年度使用の山川詳説世界史からは、人類の誕生は約500万年前とされ、その前年度版までは約450万年とされていた。450万年前という数字は1994年に発見された、ラミダス猿人の年代から割り出されたものである。ところが、90年代終わりから2000年代初頭にかけて、人類学上の新発見が相次ぎ、現在では大幅な修正がなされ、約700万年前(または600万年前)とされている。今後も研究の進展で、さらにさかのぼる可能性もある。
 ただし、これらの化石人類は、現生人類である新人(ホモ=サピエンス)とは違った種類の人類であり、我々の直接の先祖ではないと考えられている。現在の人類(現生人類=ホモ=サピエンス)は、猿人・原人・旧人とは別に、約20万年前にアフリカに出現したと考えられている(アフリカ単一起源説)

参考 最新の人類起源700万年前説
 最新の研究によれば、最古の人類化石として、約700万年前の「サヘラントロプス=チャデンシス」が報告されている。発見地が従来の人類化石が多数出土している東アフリカの大地溝帯からかなり離れたサハラ砂漠南部の中央アフリカのチャドであったことが人々を驚かした。サヘル(サハラ砂漠の南を指す地名)で発見されたチャドのヒトの意味で学名が付けられた。発見された人骨はほぼ完全な頭蓋骨を含み、直立歩行し犬歯が退化しているなど明らかにヒト科のものであったが、周囲が砂漠であり、火山堆積層がないため直接確かめられず、同時に出土した動物化石が他でいつ頃の地層から出土しているかで年代特定が行われたため、700万年前という数値には慎重な意見もある。また2000年にはケニアで発見されたオロリン=トゥゲネンシスは約600万年前、2001年にエチオピアで発見されたアルディピテクス=カダバは約570万年前とされている。これらの相次いだ新発見の化石人類と従来の猿人の関係は諸説あって不明だが、猿人の登場年代が一挙に倍近くさかのぼることは確かなようだ。<『われら以外の人類』内村直之 朝日選書 2005年など>

出現時期名称特徴など
700万年前トゥーマイ猿人中生代白亜紀後期
700万年前サヘラントロプス=チャデンシス
600万年前オロリン=トゥゲネンシス
570万年前アルディピテクス=カダバ
500万年前アフリカで人類が誕生
500万年前人類と類人猿がわかれた
500万年前アウストラロピテクス直立2足歩行
440万年前ラミダス猿人直立二足歩行
400万年前チンパンジーと 我々の先祖が分岐
250万年前ガルヒ猿人簡単な石器を使い始めます
240万年前ホモ・ハビリス石器を使いこなします
180万年前ホモ・エレクトゥス北京原人、ジャワ原人 火を使い始めています
50万年前ネアンデルタール人
20万年前ホモ・サピエンス
2万年前現生人類と変わりのない特徴縄文人、弥生人