0o0dグッ

蒼頡

蒼頡(読み)そうけつ(英語表記)Cang Jie; Ts`ang Chieh

   そうきつそうきつ〔サウ〕そうけつ〔サウ〕蒼頡 Cāng jié蒼頡/倉頡

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
倉頡とも書く。中国,古に文字を発したという伝説上の人物。黄帝の史官であったが,鳥獣の足跡をみて文字を考案したという (『説文解字』序) 。のちの李斯が小篆 (てん) によって文字を統一したときに作った書も「倉頡編」と名づけられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
デジタル大辞泉の解説
中国古伝説上の人物。黄帝の史官で、鳥の足跡から文字を創案したと伝えられる。そうきつ。

⇒そうけつ(蒼頡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
世界大百科事典 第2版の解説
中国古の聖人で,文字を発したといわれる伝説上の人物。倉頡とも書く。黄帝の史官であり,目が四つあって聡であったといわれる。蒼頡が文字を発したという伝説は,戦国後期の《荀子》にあらわれ,になると黄帝の史官であったという伝説があらわれる。始皇帝の宰相であった李斯が,蒼頡の名をとった《蒼頡篇》という初学者向きの字書を作ったが,今は伝わらない。【伊藤 道治】

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中国古伝説上の人物で、聖天子とされる黄(こう)帝に仕えた記録係。生まれながらにして神聖な蒼頡は、その顔に四つの目があったといわれる。当時はまだ文字がなく、かわりに縄を結んで記録としていたが、彼は鳥獣の足跡からヒントを得て象形文字を創作した。蒼頡は倉頡とも書き、蒼および倉は創を、また頡は結をそれぞれ表すことから、この名は初めて記録をつくった人のことではないかと考えられる。

[伊藤司]